人の婚約者を奪おうとしている聖女
私は伯爵家当主オルノート・ベネルトである。
聖女、それは聖魔法が使える唯一の人間のこと。そして聖女は同じ時代に1人のみ。
そしてガルード王国に現れた異世界の女性セナが100年ぶりの聖女となった。
聖女セナの実力は確かだ。浄化も治癒も歴代最高と言われている。
しかし聖女セナにはとある噂があった。
それは
"人の婚約者を奪おうとしている"
というものだ。
初めは皆、聖女セナがそんな事をするはずがないと噂を否定していたが聖女セナと同じパーティーに出席していた貴族がその噂を否定しなくなったことにより信ぴょう性が増したのだ。
そしてついに聖女セナが出席するパーティーに私も出席することになった。
パーティー会場にて
あぁ、なるほど確かにあれは人の婚約者を奪おうとしている。しかもよりによって王太子殿下とは。
聖女セナと何回もパーティーで会っている貴族達の反応からみていつものことのようだ。
「きゃっ!そんな怖い顔で睨まないで下さい!セナ怖い〜」
「何が怖いですか…微塵もそんな事思ってないでしょうに…ぶりっ子はやめたらいかがです?見ていて滑稽ですよ?」
「なっ!酷い!!!聞きました?!今の悪口!セナ傷付いちゃいましたぁ〜!」
「魔竜相手に生身で殴り込んだ人がよく言いますね?」
「あれは恐怖でおかしくなってたせいですぅ〜!」
「「………」」
睨み合っている。あの方とあそこまで言い合えるとは…さすが聖女。
「ていうか〜早く婚約者から降りてくれません?」
「なぜ?いくら貴方が歴代最高と言われる聖女だとしても婚約者を譲る理由はないのですが?」
「貴方なんか婚約者に相応しくないの!!」
「私より婚約者に相応しい人は居ないけれど?」
「ここに居ますぅ〜!!!!」
「居ません」
「「ね?シェリア?/様?」」
「お2人とも…周りの方々に迷惑ですからやるなら2人きりでといつも言っているでしょう…」
「嫌ですよ!勘違いされて王太子殿下と男女の仲とか噂されたら!!!!」
「私だって嫌だよ」
「これ程言い合っているのですから大丈夫だと思いますけど…?」
「「絶対に嫌/!!!!」」
なるほど…確かに"人の婚約者を奪おうとしている"な。




