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2、信じられなくなった時

.....。

横山に三日月とそして龍騎に復讐する様に諭された。

その怒りを胸に俺は何事も無かった様に龍騎に接する。

何故こうしているのか。


それは簡単である。

相手の出方を見ているのだ。

出方次第でこの先を判断しようと思う。


「龍騎」


「どうした?」


「プリントを運んでくれないか」


「?.....ああ。良いぞ」


この野郎に関しては.....まだ観察しよう。

ボロをそれ以外に様々なヒントを得る為に。

思いながら俺は日直としての任務を果たす為に日直担当になっている女子にも手伝ってもらいながら俺は龍騎の野郎も誘う。


龍騎は嫌な顔1つもせずに運んでくれる。

まさかこんな奴がな、と思うが。

そう考えながら俺はプリントを抱える。

それから教室を後にした。

すると龍騎が俺に聞いてくる。


「なあ。何かあったのか?その複雑な顔」


「.....何も無いけどな。.....まあ色々ある。悩みがな。でも今は言えない」


「ふーん。まあ何かあったら言えよ?俺に」


「.....お前に.....ね」


まあそれはもう無いとは思う。

コイツのことはマジに信頼出来ない。

思いながら歩いて職員室に来ると三日月が出て来た。

それから俺の顔を見てからビクッとする。


「.....三日月」


「りゅ、龍騎くんと一緒なんだね」


「.....そうだが。何か問題でも」


「な、無いよ」


「.....」


この女。

あくまで平然を装うか。

思いながら俺は厳しい目で見る。

だがそれを躱す様に目を逸らした。

というか何か知っているんじゃ無いかコイツ?


「お、重いよね?運ぼうか」


「お前の手を煩わす程じゃない。だから戻って良い」


「.....はい」


「.....」


そして俺達は職員室にプリントを運んだ。

それから頭を下げてからそのまま後にする。

すると龍騎が、なあ、と聞いてくる。

俺は少しだけ睨みながら、何だ、と聞く。


「今日、食堂で飯食わね?」


「.....悪いが用事がある」


「オイオイ。つれねぇな」


「だ.....」


そこまで言い掛けて。

誰のせいだ、と言おうとしたが。

俺は言葉を飲み込む。

コイツヘラヘラしやがって.....イライラする。

思いながら、すまない。ちょっと先に戻る、と早足になってから男子トイレに入る。


「.....何で三日月。お前浮気なんかしたんだ。.....畜生」


そんな事を呟きながら俺は落ち込む。

するとドアがノックされた。

それから、先輩、と声が.....はぁ!!!!?

此処は男子トイレです!!!!!


「横山!!!!!何でお前来てんの!?バカかな!!!!?」


「たまたま見掛けたので。男子トイレだろうと何処でも。先輩の為だったら何処でも行きますしね。それに今は誰も居ません」


「誰も居ないとかそんな問題じゃないぞ.....」


「良いですから。もし良かったら開けてくれませんか」


「.....今の俺の顔は見せたくない」


「そう言わないで下さい」


そう言われて俺はドアを開ける。

それから横山を見る。

横山は俺の深刻そうな顔を見ながら、可哀想な先輩、と言いながら俺を押し込めた。

そして何を思ったか.....俺の頬にキスをしてくる.....は!!!!?

俺はボッと赤面しながら横山を見る。

横山は胸に手を添える。


「.....先輩。女の子の胸を揉んでみます?」


「.....あ!?何を.....!!!!?」


「私の胸です。先輩を慰めてあげるって言ったじゃないですか」


「.....だ、だからそういう性的なのは.....」


「私は全然構いません。先輩にイチャイチャされるのは」


覚悟を決めていますので、と切り出す横山。

俺はその姿にボッと赤面した。

良い加減にしろ、と押し除けながら。

そして、お前は極端なんだよ、と言いながら。


「.....私は極端ですかね?」


「当たり前だろ。お前は俺を好いているのか?違うだろ。それだったらまるで娼婦だぞ。良くない」


「.....本当にそう思っていると思います?」


「.....え?」


思わせぶりな言葉を言いながら鍵を外した。

それから表に出てからそのままウインクする横山。

そして、先輩。また会いましょう、と笑顔になった。

そうしてから去って行く。


「.....何だったんだ?今の」


そんな事を呟きながら俺は赤くなっている頬を触りながら。

そのまままた赤くなってしまう。

困ったもんだわ.....アイツも。

そう考えつつ俺はボーッとしていた。

.....。

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