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127.開通のその先に

『入学編』最後の話です。

【マスター!!】


 あれ? この声は……!


 ヘレナ!?


【マスター! 遂にヤリました!】


 実は、ヘレナはここ一年程とある事のために、ずっと()っていた。


【やあ、ヘレナ、久しぶり!】


【ハイ! お久しぶりです!】


【どうやら、無事に終わったみたいだね?】


【ハイ! マスターをビックリさせられると思います! 是非お越しください!】


【うん! 分かった! 久しぶりヘレナにも会いたいし、例の開通が何なのかも見たいな、すぐ行くよ!】


【ハイ! お待ちしております!】



「みんな~、実は今、ヘレナから連絡があったの!」


「ヘレナちゃん? 『開通』と言うのがやっと終わったの?」


 皆には、ヘレナが暫く『開通』でいなくなると伝えていた。


「うん! 終わったみたいだから、リサのレベル上げに行く前に、ヘレナに会いに行こう!」


「は~い!」「分かったわ!」「はいっ!」




 僕達はそのまま『アカバネ島』にやってきた。


 表情はないが、何処か嬉しそうにしているヘレナが待っていた。


「マスター、お待ちしておりました」


「やあ、ヘレナ、元気そうで良かった」


「うん! いつものヘレナちゃんだね」


「ヘレナちゃんこんにちは~」


「ヘレナちゃん、無事で良かったです」


 皆、ヘレナの帰りに嬉しそうだ。


「皆様、お久しぶりでございます」


 ヘレナはお姉ちゃん達になでなでされた。




 ◇




 それからヘレナの案内で、例の『開通』していた場所へやってきた。


 そこにあったのは――――。




 洞窟だった。


 洞窟入口から下に降りる階段が続いている。


「ねえ、ヘレナ? 島に必須になると思うから、一年掛けて開通作業するって言ってたけど、この洞窟って何?」


「是非降りて見てください!」


 ヘレナに言われるまま僕達は階段を下りた。


 そして……。


 その先に見えたモノとは――。






 広い高原だった。


 地下に高原!?


 あれ? この景色、何処かで見た事あるような……?


「ここって……、もしかしてダンジョン?」


 セレナお姉ちゃんがそう話した。


 そっか! ルシファーのダンジョンの一階も高原だった。


 そしてここの周辺にも多くのモンスターが徘徊していた。


「ハイッ! ここは新しいダンジョンです!」


「えええええ!?」×4


 まさか……アカバネ島にダンジョンが出来るなんて!




 ◇




 ダンジョンとは――


 世界の各地に存在している特殊な場所で、中は全て十階構成となっている。


 各階にはボスモンスターと言われているモンスターがおり、次階へ行ける階段の前にいる。


 この階段は不思議で、降りる事は不可能だ。


 ボスモンスターを正式的に倒した者だけが次階の階段へ進める。


 レベリングのようにトドメだけ刺したり、一度だけ攻撃して倒しても、次階へ行ける訳ではない。



 そしてダンジョンが特殊な場所なのには大きな理由がある。


 大きく二つ。


 ①地形が時間と共に元に戻る事


 ②モンスターが定期的に復活し、倒した場合は消えるけど、代わりに魔石を残す場合がある


 以上が普通の地上とは違う点だ。



 上記の地形だが、これは色んな利点がある。


 それは、天災や大型魔法で地形が変わる事がないから地形を覚えられる。


 天気が変化する事もないので、急な天災により被害に遭う事もない。


 この事から、実は地上の天災等の非常時はダンジョンの一階が避難所になる場合もある。



 下記のモンスター復活だが、モンスターから素材は取れない。


 しかし、代わりに魔石を残す場合がある。


 この魔石がとても大事で、世界の魔道具を動かす燃料のようなモノになっている。


 そしてもう一つ、大きい点がモンスターの発生率だ。


 ダンジョンのモンスターの発生率は時間で決められている。


 自然界よりも遥かに速い速度で発生する。


 但し、自然界のように知能を持ち、生殖を行うユニークモンスター類がいない。


 全てが知能無きモンスターのみだ。


 ボスモンスターであっても、全て知能無きモンスターとなっている。


 その事も相まって、ダンジョンは最高の狩場となっている。


 狩るモンスターに困る事も無く、素材は取れないが魔石が取れるために生活にも困らなくなる。


 魔石は需要が非常に多いので取れただけ売れる。



 そんなダンジョンだが、実は女性冒険者達が非常に多く愛用している。


 理由はダンジョンでは、モンスター達は血を流さないからだ。


 つまり、返り血を浴びる事がない。


 女性冒険者達のように、返り血で匂いが気になる冒険者達には、ダンジョンは恰好の狩場だ。


 なので、ダンジョンがある街等では女性冒険者も多くいて、それがまた人気だったりする。




 現在確認されているダンジョンは全部で五か所ある。


 ①アーライム帝国にある『ミカエルのダンジョン』


 ②アーライム帝国にある『ラファエルのダンジョン』


 ③フルート王国にある『カマエルのダンジョン』


 ④グランセイル王国にある『アズライールのダンジョン』


 ⑤グランセイル王国にある『ルシファーのダンジョン』



 ダンジョンそれぞれで特徴があって、各ダンジョンの属性だったり、出現モンスターの種族だったりと様々だ。


 そしてこの中でも一番異彩を放つのは『ルシファーのダンジョン』だ。


 何故なら今確認されている五つのダンジョンの中で最高難易度を誇っている。


 一階から確認されている八階まで各階の特徴が違うのも大きい。


 『ルシファーのダンジョン』だけは総合型ダンジョンと呼ばれている。

『入学編』を読んで頂きありがとうございます!

入学編では、一番描きたかった、妹やお母さんとの再会がありました。

次の編からは現世の家族との絆を楽しみにしてください!


ここまで多くの応援、本当にありがとうございました!

これからも続きますので、また読みにいらしてくださると幸いです!


それと、この作品は別サイトでも投稿しております。

もしアカウント持ってるよって方いらしましたら、お手数ですがフォロやお気に入りを押して頂けると、これからの執筆にとても励みになります<(_ _)>どうぞ、よろしくお願いします。

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