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10.氷属性魔法③

本日投稿二話中一話目

「クロウちゃん、水属性魔法と風属性魔法はどうだった?」


「はい! とても凄かったです!」


「そうね、クロウちゃんも職能開花した時に水と風の魔法が使えるようになるといいわね」


「いえ! もう大丈夫です! どちらも使えるようになったので!」


「えっ……? もう使える??」


 またもやお母さんが驚いていた。


 後ろに待機している執事サディスさんも驚いていた。


「はい! お母さん、ここで魔法の練習しても良いですか?」


「い、良いわよ……?」


「ありがとうございます!」


 これで『氷属性魔法』を使えるように練習出来ると思うと俺は思わず笑顔になっていた。


「風属性魔法!」


 先程見させて貰ったウィンドカッターと同じ魔法を使って見た。


「水属性魔法!」


 今度はウォータバレットを使って見た。


 どちらも使える事が出来た、念のためMP確認して見たけど、下級回復魔法『ヒール』より減っていなかった。


 もしかしたら『ヒール』ってMPの消費量が多いのかも知れない。


「氷属性魔法!」


 しかし何も出てこない、まだスキルを覚えていないからだ、それにスキルと獲得出来なかった。


「うーん…」


 《天の声》さん曰く、『氷属性魔法』は『水属性魔法』と『風属性魔法』の合成属性魔法と言っていた。


 合成、つまり足せばいいのかな?



 その時、前世の幼稚園で遊んでいた粘土を思い出した。


 右手に握った粘土と左手に握った粘土を混ぜると大きい粘土になったのを楽しいと思っていた。


 つまり、粘土と同じでいいのかな?さっそく試す事にする。


「右手に水属性魔法! 左手に風属性魔法!」


 そう言い右手前に水玉、左手に風玉を作り出した。


「混ぜる混ぜる」


 両手の魔法をお互いにぶつける。


 最初はお互いに反発していたけど、上手くコネコネしてあげたら混ざり合って小さな氷玉が完成した。


「氷出来た!!」


 嬉しくなって叫んでしまった。



 - スキル『多重魔法発動』を獲得しました。-


 - スキル『氷属性魔法』を獲得しました。-



 凄い! これで『氷属性魔法』が使える! 後はこれに風を当てて涼しい風に送り出せば!


「左手に氷属性魔法! 右手に風属性魔法!」


 左手に氷玉を作り、右手に風を起こしてみた。


 狙い通り冷たい風が訓練所を巡った。



 - スキル『魔法調整』を獲得しました。-


 [多重魔法発動] - 複数の魔法を同時に使用可能になる。発動出来る魔法の数はイメージによって決まる


 [魔法調整] - 魔法の威力や範囲等の強弱の調整が可能になる




 ◇




 ◆フローラ・エクシア◆


 昨日クロウちゃんが『ヒール』を使用した時は、あまりの驚きに夢を見たのかも知れないと思ったわ。


 そして今日は早速執事サディスが手配してくれた風属性魔法と水属性魔法を見れる事になった。


 魔法を見せてくれるだけで報酬を貰えるからと、若い冒険者達二人が来てくれた。


 最初水属性魔法使いさんがウォータバレットを見せてくれた。


 その後風属性魔法使いさんがウィンドカッターを見せてくれた。


 私は属性攻撃魔法は使えないけれど、このお二人はとても頼りになる魔法使いだと直感でわかった。


 そして魔法を一度見た息子は後は良いと言い、二人に報酬を支払い帰って貰った。



 その時、息子が目をキラキラさせながら執事サディスの『アイテムボックス』を見ていた。


 『空間魔法』、それはこの世界でとても珍しい魔法だからクロウちゃんもワクワクして見ていた。


 余談だけれど、執事サディスは空間魔法使いの中では世界的に有名な魔法使いだったりするのだ。


 


 そして息子がとんでもない事を話した。


 どうやら「もう大丈夫です! どちらも使えるようになったので!」と言ったのだ。


 最初クロウちゃんが何を言っているのが理解出来なかった。


 呆気に取られていたら魔法を練習したいと言い出した。


 そして――そこには今まで私の常識では計り知れない事が広げられた。


 詠唱も魔法名も無く、ただ「水属性魔法!」と唱えて先程のウォータバレットと同じ魔法を「風属性魔法!」と唱えてウィンドカッターを使えていた。


 先ず何処から突っ込むべきなのだろうか? 詠唱無し? 魔法名無し? そもそも職能開花もしていないのに何故魔法が使えるの?


 隣の執事サディスもあまりの出来事に口が開いていた、そんなサディスを私は初めてみるわ。



 そこから更に事が進んだ。


 「右手に水属性魔法! 左手に風属性魔法!」と唱えた息子の両手の前には水玉と風玉のような物が作られた。


 えっ……? 魔法二属性を同時発動? そんな事可能だったの? そもそもあんな事出来る人ってこの世界にいるのだろうか?


 もしかしたら三賢者のお三方なら可能かも知れない、たしかその一人がサディスの旧知の仲なのだから後で聞いてみよう。


 今度は「混ぜる混ぜる」と言いながら両方の水玉と風玉らしき物をぶつけていた。



 数秒上手くいかなく反発し合った水玉と風玉だったけれど、どんどん混ざり合っていった。


 そしてそこには小さい氷が出来上がっていた。


 えっと……氷魔法ってあんな風に作るのね?……知らなかったわ、サディスは知ってたかしら? えっ? サディスも初めて見る?


 今度は「左手に氷属性魔法! 右手に風属性魔法!」そう唱えると訓練所全体に冷たい風が巡るようになった。


 あまりの出来事にサディスも私も何も言えずただただ息子に魅入られていた。






 名前 クロウティア・エクシア

 年齢 2歳(男)

 種族 人族(幼)

 職能 未開花

 レベル 1

 HP 5/5 ×1

 MP 353/353 ×1

 力 10×0.1=1

 素早さ 10×0.1=1

 器用さ 10×0.1=1

 耐性 10×0.1=1

 魔力 10×0.1=1

 精神 10×0.1=1


 [レジェンドスキル] #&$% 、#!$&

 [魔法系統スキル] 下級回復魔法,水属性魔法,風属性魔法,空間魔法,氷属性魔法

 [スキル] 痛覚軽減レベル10,感情無効,言語能力,魔法強化レベル1,睡眠耐性レベル9,多重魔法発動,魔法調整

 [技] なし

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