7話
すみません。溜まったアニメとラノベの消化に忙しく、執筆をサボっていました。次回更新は未定です。
今回はちょっとだけ長いのでご勘弁を。
4月9日 一部修正
「わ、私にはそんなつもりは……」
アルフレッドには決して国を滅ぼすつもりは無い。ただ、自分よりも優秀なリエルの事がどうしても気に入れなかっただけ。それがエレノアと出会い、婚約破棄と言う形でリエルへの不満が爆発した。
人間としては仕方がないかもしれないが、王太子としては失格である。
「そのような可能性も考えられないのならお主に、お主が好く者との婚姻は認められぬ。認められたいのなら、お主が認めさせられるだけの実績をつけろ」
ようは嫁にすることによって得られる利益以上の利益を生み出せば結婚の自由が認められるという事である。
「どんなことをすればエレノアの事を認めてくれますか」
「エレノア嬢を認めるのではない。妻を誰にしようと文句を言わせない手腕を身につけろと言うのだ」
「……。どんなことをすれば私が望む人を妻にすることが出来ますか」
「取りあえずはエレノア嬢を文句を言わせず外に出せ」
「エレノアは……、はい。エレノア。外に出てくれ。頼む」
「けど、アル様……」
「君と結ばれるためなんだ。頼む。我慢してくれ」
「私とアル様が……。はい。分かりました」
二人は見ている者に、周りに花が咲き誇っている錯覚を見せるような桃色空間を作り出し、互いに熱っぽい視線を向けていた。
「カルロス。エレノア嬢を別室に連れて行ってくれ」
ラーゼフが外で待機していた近衛騎士、カルロス・ツェケルに声をかけ、エレノアを別室に案内するように指示する。
「ですが陛下。護衛も無しに……」
「良い。ギデオンとレイドの腕が立ち、信用できるのはお主も知っておろう」
「……。かしこまりました。ではエレノア嬢。参りましょう。ご案内します」
「はい」
今度は何も言わずエレノアはカルロスについていく。
「ではまずはどうしてこのような事態になったか、話し合いをしようではないか」
エレノアがさり、新しくアルフレッドを加えて話し合いは始まった。
◆◆◆◆
「あ、ちなみにリエル嬢、アルフレッドは客観的な意見を考えず、自らの主観で教えてくれ。流石に限度は有るがほとんどの事は無礼講にするからな。
後、ギデオンとレイドは出来るだけ話すのをやめてくれ。アルフレッドを言葉の刃でズタズタに引き裂きそうだ。儂でもたった一人の息子はどんなに愚かでも可愛い者は可愛い。未然に防げるのなら防ぎたいところだ」
そんなラーゼフの言葉に、
「はい。かしこまりました。陛下」
と、リエルが。
「はい。分かりました。父上」
と、アルフレッドが。
「かしこまりました。では息子ともども黙って話と主張を聞いておきます」
と、ギデオンが。
そして最後に、
「父上と同じく」
と、レイドが。
ラーゼフ、良い決断であった。
◆◆◆◆
「まずアルフレッド。どうしてリエル嬢に婚約破棄をしようとした、その理由を簡潔に述べよ。嘘はいかんぞ」
最初はアルフレッドへの質問から入った。
それにアルフレッドは答える。
「私がリエルとの婚約を破棄しようと思ったのは、エレノアを虐めて、それが王太子妃として相応しくないと思ったからです」
「それでリエル嬢。エレノアを虐めたのか?」
「いいえ。私はエレノア様を虐めたりなどしておりません」
「嘘だ! 私の寵愛を受けるエレノアに嫉妬したんだろう!「アルフレッド!」
「……はい」
ラーゼフの注意にアルフレッドが一瞬黙り込みすぐに謝罪の言葉を口にする。そして何事もなかったのように話し合いはまた始まる。
「で、アルフレッド。お主は何故リエル嬢がやったと思ったのだ?」
「それは、エレノアを虐めたやつが、リエルの指示って、言ったって、エレノアから聞いて、」
「リエル嬢。指示した覚えは?」
「特に有りませんが」
「では虐めた者の心当たりは?」
「特に……、あ、いえ。もしかしたらあの方かも……」
「あの方?」
「その、私の知り合いのご令嬢の一人なんですけど……。その、少しと言いますか、割とと言いますか……」
「で、どうなんだ!」
口ごもったリエルにアルフレッドが強めの口調で急かす。
「えっと、視線の熱量が凄くて、目とかがその、怖いんですよね……」
正真正銘エレノアを虐めた令嬢の事を、リエル本人は知らずとも当てたリエルは、見られていた時の事を思い出し、軽く身をこわばらせていた。
「その令嬢は誰だ!」
「アルフレッド、今はその令嬢の話は良い。取り合えずリエル嬢。その令嬢には何も指示しておらず、その令嬢の独断かもしれないと言う事だな?」
「はい。私個人の意見ですが、恐らくは」
「その令嬢には明日にでも話を聞くとして、今までのリエル嬢の話をまとめると、とある令嬢が自らの独断でエレノア嬢を虐め、その時その令嬢が何か誤解されやすい言葉を言い、言った言葉をエレノア嬢がリエル嬢の指示だと勘違いをし、アルフレッドに虐められたと訴え、アルフレッドはその話を鵜呑みし、それでアルフレッドがリエル嬢に不当に婚約破棄を宣言したと」
「そ、そこまでは言ってません」
「そんな! 不当にって……それでは父上は私が悪いと言うのですか! 一応話の辻褄は合いますが……、」
「で、リエル嬢の話すことは、とりあえずこれで終わりで良いか?」
「は、はい。取り合えずはこれが全てです」
「では次はアルフレッド、リエル嬢の話はもう終わった。話をしてくれ」
「っく、……はい。私は……」
ラーゼフに総スルーされたアルフレッドは歯ぎしりすると同時に話を始めた。
ちなみに知っている読者様もいるかもしれませんが、作者はその場のノリやテンションで後先考えず突っ走る(書く)癖(かな?)が有ります。(しかもその場で1回内容を確認し次第、すぐに投稿していたり・・・。碌なチェックをしていません。)
そして少しどんなものを書いていたのかと後日、再度確認し、勝手に「何書いてんだ!確認の段階で削除しろよ。作者!」と、悶えていたりします。(これらは癖なので直せません。不満に思う方もいるかと思いますがご容赦を。)
まことに勝手ながら、作者自身はできるだけ直す気は有るのですが、頭と体が言う事を聞かないので直せません。
読者様にはご迷惑(かな?)をお掛けし、申し訳ありません。では。
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