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2.初夜

本日、もう一話投稿!

ブックマーク、評価してくださってありがとうございます。のんびり更新ですが、暇つぶしにどうぞよろしくです。

 どうも、盛大に行われた結婚式も淡々と終わり、今日からドワイアン辺境伯のお屋敷で暮らすことになったレティシアです。


 お屋敷では、辺境伯夫妻と使用人さん達から大歓迎を受けました。

 よく来てくれた、遠くから大変だったでしょう、お疲れでしょう、ゆっくりしてください、などなど。

 うーん。素行不良の息子の嫁にきてくれただけでありがたいって感じなんですかね。

 本来なら男爵令嬢の私なんか……。

 この下賤な輩め、頭が高い!! とか言われちゃうかなって思ってたんです。嘘です、そんなことちっとも考えてなかったです。

 ごめんなさい。


 でも歓迎されるのは嬉しいので、よかったよかった!


 そんなわけで今日は初夜です。

 もちろん男性と関係を持ったことがないので、私はまっさらな乙女です。

 緊張します。でも、これもお勤めです。

 しかし、クラウス様は来ますかね? 式の間もずっと不満ですぅって顔に書いてましたから、来ない可能性もあります。


 それはそれでありかなと思っていたんですが、来ちゃいました。


「君を家族としては尊重するが、女性として愛することはない」


 開口一番これですよ。もっと他にありません?


「はい、わかりました」


 そう答えるしかないですよね?

 クラウス様、口をあんぐり開けてます。驚いてるんですかね、端正な顔が変になってます。

 虫が入りますよ。虫いませんけど。

 むっつりした顔で棒立ちのクラウス様に私は尋ねました。


「ところで、初夜はやるんですか、やらないんですか?」


 目をこれでもかと見開いてます。


「し、淑女がなんてことを言うんだ!!」


 お叱りを受けましたが、ここはハッキリさせるべきです。

 私は淑女ではありません。

 いや、そうじゃなくて……。


「私はドワイアン辺境伯家に嫁いできました。妻としての務めは跡継ぎを産み育てることです。

 もし、クラウス様が私を抱きたくないとおっしゃるなら、今後の方針として他の方法を考えねばなりません。

 例えば、愛人と子供をつくるとか養子をとるとか……クラウス様は、どうお考えですか?」

「私は君を愛さないと言ったんだぞ。それなのに……抱かれるというのか?」


 おかしなことをいう人ですね。


「この結婚に愛はありません。クラウス様と同じで、私もあなたを愛していません。

 愛はなくても、情を交わすことはできますよね。

 何か問題でも?」


 あら、苦虫を噛み潰したような顔していますね。わりと表情が豊かな方みたいです。

 意を決したのか、クラウス様が近づいてきて押し倒されました。


 あ、やるんですね。


 子供は私が産む方向でってことみたいです。

 となると愛人は作っても構いませんが、継承権とかいろいろ面倒なので、庶子は勘弁してほしいですね。

 まあ、それはおいおい話し合いますか。

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