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wO-LVes ~オオカミのいる日本~  作者: 海野遊路
第六章 『ツァラトゥストラはかく語りき』
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11. 〝Wolf Cascade〟-2

「両者とも、月を作ったとされる小惑星の名前を冠せられていますが、テイアには、細胞で言うアポトーシスが設定されていました。ウイルスベクターとして冥王症患者に投与されたテイアは、冥王ウイルスを制圧し、ワクチンとして抗体を作った後、自死することで人体への余計な影響を最小限に抑えます。しかし治験薬オルフェウスにはそれがない。道成寺夫妻が、感染者から抽出した冥王ウイルスをもとにオルフェウスを作った時は、それがどんな影響を起こすのかが予想できなかったのでしょう。道成寺(すぐる)博士がニホンオオカミのクローンを生み出した時、浅麓地域の未来が予想できなかったように」

「それにしても、カーブが多いのにこの車で良くこんなスピードで走れるね?運転うまいよね?」

「野宮さんこそ、かなり回復して来たようですね」

「まあ、まだ見えないけど、痛みはひいてきた」

「そうですか。それは良かったです」

「君に言われたくないよ」

「ともかく、イエローストーンの『ウルフカスケード』は自然に多様性をもたらしましたが、『ウルヴズカスケード』は、いわば負の多様性をもたらしました。その一つがウルヴズであり、そしてもう一つが、我々、〝月〟です」

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