無駄に走り回った結果……
第5話の続き
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大阪2日目。
と言ってもまだまだ草木も眠る丑三つ時。
とは申せ。ここは大阪。
その日は金曜日の夜。
と言うことも手伝いましてか
宿泊先がある通りの一本南側の通りが歓楽街と言うこともありまして
赤いランプを回した白と黒のクルマが雑踏の中に紛れ込んでおりまして……
そんな場所をジョギングする程の度胸が備わっていない私は
目的地を歓楽街とは逆方向の大阪城に定め、
北東方向に針路をとり、走り始めるのでありました。
さすがは都会。
と感じましたのは
まだ日も昇らない。
これと言って経済活動が為されているわけでも無い時間帯にも関わらず
路面状況がわかるだけの明かりと
仮に明かりが無くとも普通にジョギングすることが出来る
凹凸に悩まされることの無い整備された歩道に気を良くしました私は
特にこれと言ったトピックスも無く、
=順調に大阪城に辿り着くことが出来たのでありましたが
ここで気付いたこと。
(……自力で帰るしかない)
比較的時間に余裕はありましたが
自力で戻る手前、
どのような不足の事態が発生するのかわかりませんので
余力のある内に戻らなければ。
それに
大阪城を目的地にしたのも
思いつき以外の何ものでも無い
=特に見たいモノが無い
+仮に見たいモノがあったところで
時間は午前4時にすらなっていないため
見ることは出来ない。
と宿泊先目指し、歩を進めるのでありましたが
そこに向かう
と言う目的すら無い状況で走るのは
(……苦痛以外の何ものでもありませんね……。)
今度は心が折られた
と言う意味で
特にトピックスも無く
=ノルマ
で走りまして、宿泊先まで戻った私。
ちょうど空も白み始め、
金曜の夜を満喫されましたかたがた。
そこで仕事をされましたかたがたが
玉手箱を開けた浦島太郎の風貌で
三々五々家路へと向かう中私は、
某プロ野球選手の奥さんであったかたの店に
(今思うと大変なことがあったんだな……)
と言うことがわかるのでありますが
当時の状況での判断を
そのビル向かって
心の中で呟きながら
通りを北に入ったところにありますコンビニに入りました私。
そこで手にしたのが
眠気覚ましの飴。
なんて事の無い代物なのでありますが
とにかく強力な飴でありまして
どれくらい強力な飴なのか?
と申しますと
舐め続けることに耐えることが出来ず
途中でその飴を吐き出す程の強力な飴でありまして
さすがにもう手元にはありませんが
5回チャレンジしました
5回とも途中で
元飴が入っていました銀の包装紙に戻して処分する。
地元に戻ってから探してみましたけれども見つけることが出来ない。
今思うと
大阪土産はあれだな。
と言う飴に出会えたことが
大阪でのある意味一番の思い出でありました。
その後も時間を見つけてはジョギングに励み続けまして
2日間で計8時間ほど走り回りました結果。
最後。私はどのような状況になったのか?
について報告させて頂きますと
右の親指が水膨れしまして
三重県の関にありますドライブインで歩くことが出来なくなり、
地元に戻り、バスを降りるなり当直に向け直行。
水を抜いてもらうハメに相成りまして……。
結論としましては
そこまで走らなくとも
健康を維持することは出来ると思います。