入学式の朝
我が主である少年ルナスレティア様はその優秀さ故からルノアセル魔法学校の生徒代表を任せられる事になったのです!
「ルナス様!今日も輝いてます!制服姿もお美しいです!生徒代表の言葉、頑張って下さい。」
私は朝の食堂に入ってからすぐ、新しい制服を美しく着こなしたルナスレティア様をうっとりとして見つめながらめ元気良く言った。
彼は神秘的な紫の瞳を嬉しそうに煌めかせてから私の頭をくしゃくしゃに撫でた。
「ふっ、私が美しいのは何時もの事だろう?しかし、君も中々にその制服が似合っているぞ?」
彼が綺麗な声で褒め、白く美しい手で髪を撫でられて、私は分かりやすいほどに真っ赤になった。
「あう、ルナス様に褒めていただき嬉しいです。」
私が俯き加減でお礼を言っていると、食堂のドアが勢い良く開き、彼と同じ銀髪をした女性が突撃してきた。
「もー、私の息子となんかイチャイチャして無いでアシリアちゃんは私の所に来なさいよー。あぁー何て可愛いの!私も女の子が欲しかったのよ!」
私を抱きしめ可愛がってくれるこの女性は好きだ。彼に何と無く似ているからかもしれない。何と無く落ち着く、私は知らないがこれが母の力なのだろうか?私が抱きしめ返すと嬉しそうに彼とは違う青色の瞳を細めた。
「くそう、アシリアちゃんが可愛い過ぎる。早く卒業して息子と結婚して欲しい。そしたら私の娘になり、独占出来るのに。しかし学校は家から通える距離で良かったわ。アシリアちゃんと会えなかったら学校を破壊するところだったわ」
「お母様…アシリアは一生私のものです。」
ルナスレティア様がそう言い私の手を引き抱きしめた。私はルナスレティア様から抱きしめられたのが嬉しすぎて暫く再起不能になり、危うく遅刻しそうになったのは余談だ。