二話
説明が多いです。
読まなくても、大抵話は分かります。
西園寺達が去って行った。その後、演習場に移動して実力試験が始まった。
西園寺は、この試験のペアの事を誘っていたのである。推測だが、夕華とペアを組んで実力試験にいどみ、自分の力を見せて、取り巻きに入れる積もりであったのだろう。夕華である理由は、容姿と、ただ気に入った程度だろう。浅はかな事だが。
ちなみにあの西園寺が偉そうな雰囲気を纏い、水原が高圧的なのは西園寺の実家は魔術に関する有名な家で名門だからだ。水原はその西園寺家に幾つかある分家の人間である。
試験が始まり、水原の番が来た。
試験は、二対二の防衛戦―拠点争奪戦―である。
勝利は、拠点の破壊、又は相手の全滅(相手側の重症又は気絶)である。
敗北は、相手の勝利条件達成である。
組み合わせは、ランダムである。
戦闘が始まった。
双方共に魔術を打ち合うようだ。
魔方陣が描かれ、それに従い術式が組まれる。ほぼ同時に魔術が発動した。
水原側からは、水原が水を作りだし、津波を産み出す。もう一人は、敵の魔術の迎撃のようだ。
相手側は、一人が土壁を作りだし、それを支え、一人は、空気塊で水原を攻撃するようだ。
水原のペアにより空気塊は全て打ち落とされ、反撃に火弾が放たれる。
津波は、土壁に阻まれるが水原は、更に魔術を発動し、津波の水から水弾を五つ作り出し攻撃。
「甘いわね。」
もう一人も津波の水を操り、相手へ静かに水の道を繋げ、そこを通り道にし、電撃を流す魔術を使った。
水弾と電撃により、相手の二人は気絶し決着した。
魔術は、一つ一つの動きに合わせて、模様、又は詠唱が必要になる。この模様等で術式が出来る。模様等には様々な意味のものがあり、その術式に従って魔術が発動する。現在、術式は模様が主流で、詠唱は一部の大規模な魔術に使用されている事が多い。模様はあらかじめ書いて用意するか、魔方陣が描かれる事で使われるが、魔方陣が主流だ。
そして、魔術の術式にも難度がある。
その中でも周りの特定の物質等を集めるのは、一般的である。更に操作する事は難度が少し上がり、動きが簡単かつ、動かす物の量が少ない程難度は低い。逆は、当然上がっていく。
難度が、上がる等して術式が複雑になる事に伴い、発動には時間がかかっていく。また、発動速度は術者の能力によって変わる。
今回の水原は新入生の中でも早い発動だっただろう。
その水原がこちらを睨んできている。先程の言い合いからすると、「どうだ!」、と言いたいのだろうか。
そこで隣の夕華に評価を聞いて見た。
「連携も良かったし、戦術もなかなかだったかな。でも、あの二人相手なら、私一人でもなんとかなると思う。」
「お前は、強いからな。まぁ、あの西園寺の実力がどのくらいかは知らないけどな。」
そこに次の組み合わせが聞こえて来た。
「次の組み合わせは、西園寺ペア。」
どうやら、西園寺が出るようだ。
ここはお手並み拝見といこう。
「そして、村雲ペア。」
勾輝と夕華は、同時に思った。
当たっちゃったよ………
西園寺は組合せを聞いて声をかけてくる。
「私と組まなかった事、後悔させてあげるわ。さっきのようにそこの男にでも助けて貰うがいいわ。」
「めんどくさいなぁ~。」
西園寺は、高らかに笑っている。夕華は、小声で呟いている。普段の明るさがなく、面倒なのだろう。
勾輝は、静かにそう思っていた。
そうしているうちに試験の準備が出来たようだ。
「はじめ!!」
夕華が魔術を多重発動。四つの術式により、それぞれの魔方陣が展開。水弾と火弾が五、土槍と圧縮空気塊が二、生成され、高速で撃ち出された。その間僅か一秒。
西園寺側は、魔術を使おうとしたが夕華の魔術を見て、土壁と氷壁を一人で一つ生み出した。先程と同じ、土壁だが西園寺の物は、生成速度と、分厚さ等の規模が違った。
流石に名門の西園寺家の人間のようだ。
氷壁は、圧縮空気塊と土槍により粉砕。土壁には、水弾、火弾、圧縮空気塊が一個直撃。土壁には、亀裂が生じていた。
夕華は、更に次の魔術を発動。雷撃を五本、圧縮空気塊を七個、氷槍を四本、自分の所から撃ちだし、西園寺ペアの全方位に小さめ水弾を生成。水弾は、およそ20。
「そんなっ…!!」
西園寺は、厳しい状況に追い打ちをかけられ、諦めが混じった声をあげた。
一瞬迷い西園寺は、水弾の迎撃をペアに任せ、自分は、夕華から、放たれた雷撃を小型の土壁で、圧縮空気塊を空気塊で、氷槍を炎弾で迎撃していく。
西園寺は、雷撃と氷槍は、完全に迎撃したが圧縮空気塊は、二個失敗したようだ。一個は、ペアの近くに着弾、戦闘不能に。もう一個は、西園寺がよけた。
と、その時勾輝が拠点に到達。魔方陣無しで空気塊で破壊した。
「試験終了。」
今回の試験、夕華のみが評価されるかと思うかもしれないが、実際は違う。
確かに夕華は、圧倒的実力をみせたが、西園寺も充分評価される。魔術の規模、質も良かったが、何より水弾に囲まれながらも圧縮空気塊、氷槍、雷撃のそれぞれに適切な魔術を放った事は、素晴らしい対応だろう。普通、右往左往するか、適切な魔術を放てない。
また、勾輝も評価に値する事をしている。それは、魔方陣を使わず、魔術を使った事である。
普通、魔術は魔方陣を使い、魔術を使用する。それが無いのは、自分の頭のみで魔術を使用しているという事を意味する。大抵は、魔方陣により術式の発動を補助するのである。魔術を発動する時、最初にほぼ全ての人が、魔術の魔方陣を産み出す魔術を使用している。使う魔術の一部に入っている事が多いが。
この魔方陣を描く魔術を頭のみで、使用出来ないと自分で完璧に魔方陣の形を覚える、もしくは、書いてあるものを見る等して発動しなければならない。
逆に、何も見ず魔術を発動している勾輝は、完璧に魔方陣を覚えているか、理解しているという事である。
だからこそ評価されるのである。
そうして、圧倒的な実力を見せながら全試験が終了した。
説明は、頑張りました。
会話が少なすぎですよね。
戦闘シーン地味ですかね?
まだまだ、ストーリー性に関する部分があまり無いので、早めに更新したいと思っております。
感想等聞かせて頂けると斉幸いです。




