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雲上昇龍  作者: 書記
二章
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二十三話

一月も間を開けてすいません。

先輩と話した翌日。


瓦礫の片付け等、事件の後始末が終わって通常の授業に戻ったクラスでの授業では、集団での一斉斉射の訓練をしていた。これは前回の襲撃事件の時の事があった為だ。

襲撃事件の時、一年生は最も混乱していた。それにより他の人間の魔術にぶつかる等して、他の人の戦いの邪魔をしていたのだ。一部の集団は統制は取れていたが、その集団も一斉射撃は上手く出来ていなかったのである。その為、あまり集団の強みを活かせていなかったのだ。

これによりそこまで敵の数は多くないが被害が大きかった理由の一つだ。

現在の訓練は、クラス全員で横に1m間隔で並び、掛け声に合わせて一斉に水弾を作り、自分の前から可能な限り多く撃つ事である。

この時、他の人の邪魔になるような事をすると減点される。多すぎて周りの邪魔をする、他の水弾にぶつける等をすると減点されるのである。

タイミングを合わせて撃つ事もこの訓練では重視されている。この後の何人かで行う共同で一つの魔術を発動する協力発動魔術の練習も兼ねているのだ。


「全員一斉射撃用意!!」


先生が声をかけて大量の水弾が作られる。


「3、2、1、全員放て!!」


最も作り出した水弾の数が多いのは勾輝、次いで直斗である。

38人が作り出した水弾が前方にあった並べられた的に当たった。所々で水弾同士がぶつかっていたようで、地面が数ヶ所濡れている。

更に言えば、今の掛け声も「3、2、1」と言ってからでないと全員が水弾を作り出せなかった。放たれた水弾もかなりバラバラで評価をするようなものではなかったのだ。

そうした中で勾輝と直斗は好成績だった。しかし、夕華は並の成績である。

魔術に関する授業では勾輝、夕華、直斗は好成績な事が多い。しかし夕華は、魔術に関する能力の制御がある理由もあって、他の能力に比べると低く、人並み程度になってしまう為、現在の訓練では能力を発揮出来ていないのだ。

クラスで勾輝と直斗の他の好成績をとった者は、三人くらいしかいない。

勾輝は、その一人に声をかけた。


「翔、いつも流石だな。」

「それ勾輝に言われると、嫌味にしか聞こえないからね。」


声をかけられて、勾輝に苦笑しながら答えた篠田翔。

襲撃事件の際は、兄の颯介と入れ替わっており、自宅に居た翔。あの事件とは無関係であるとして、登校してきている。兄の颯介は現在、組織について事情聴取中である。

襲撃事件の際に、兄を夕華が倒して捕らえている事を翔は知っている。勾輝は、夕華がいるこちらを見て、答える声がぎこちないのだと思った。


「そうか?翔、兄を捕まえたからといって、夕華を見てぎこちなくなるの何とかならないのか?」


勾輝が翔に言うが気まづそうな顔をして目を剃らした。


「翔、正直に夕華が怖いって言ってやれよ。裏切ったのはお前の兄さんだが、制服の上から重症を負わせた事はやり過ぎだしな。それに怒っても良いんだぜ。」


勾輝は言われて気付いたが、事件の際に篠田颯介は制服を着て、その防御機能を使っていた。しかし、颯介はつい最近まで、魔術による治療を続けても動けない程の重症だったのだ。車に跳ねられても軽症なのに、それを瀕死の重症で一週間は動けない状態にするのは余程の事だ。自分の兄がそのような事をされて、その人間が目の前に居れば確かにぎこちなくなるだろう。


「そうだったのか?だが、これからも関わって行く事になるんだから、頑張って慣れないとな。」


勾輝は、あまり考えずに翔に言う。

これは無理があるかもしれないだろう。

身内をかなりの防御の上から大怪我をさせた人間というのは、簡単に慣れる事が出来るものではないだろう。勾輝は、人の感情の機微に少し疎いのかもしれない。

しかし、これは社会的な影響もあるのだろう。

現在、この学園からは軍に多くの人間が行くが、その中には過去に問題行動を起こした者もいる。今回のような事件の関係者―特に敵の協力者―も軍に入る事が出来るのだ。

国としても問題行動を起こしたからと言って、戦力を削りたくは無いからだ。このような考え方の為に、その協力者等の身内の事等殆ど気にされない。元は敵の協力者だろうと同じ部隊になれば味方だし、その身内も味方だ。直接的に戦う事にならなければ、昔何があっても味方という考え方で、多少上手くいかない事等どうでもいいのだ。

その為、個人の感情等は殆ど考慮されない。だから、勾輝のように感情の機微に疎くなる人間が、出てきているのだ。

この学園でも問題行動を起こした者は謹慎等で殆どが終わる。園山も少しすれば戻ってくる。その時も気にしない人間が多いだろう。

その身内もその事に関してはあまり気にしないようにする慣習があるのだ。

そこで先生が全員に声をかけた。


「よし、次の訓練に移る。次は協力発動だ。手本として私達が見本を見せる。」


そう言って教師を後三人程呼んで全員から見えやすい位置に移動した。

最初に声をかけた教師を中心として、他の三人はその教師を中心とした、2m程離れた正三角形の位置に大体移動した。そこで、中心の教師が正三角形の魔法陣を描いた。描かれた正三角形の魔法陣の頂点に三人がそれぞれ移動して、三人も正三角形の魔方陣を描き始めた。数秒後に魔術が発動して、中心の教師の頭上数メートルから空に幅十mの炎が放たれた。


「これが魔術の協力発動だ。始めて見た者もいるだろう。これは基本的には魔術を早く発動する為に使われる事が多い。今のような魔術は、一人で発動するより短く発動する事が出来る。また、一人では発動出来ない程大きな魔術を発動する為に使われる場合もある。ただし、複雑化してかなりの難易度になる。よーし、今の協力発動を今から実践しろ。中央には比較的制御が上手い奴にしておけよ。」


教師の説明と共に生徒は散らばり、訓練を始めた。

区切り方が中途半端で申し訳ありません。

次は10日後には投稿出来るように頑張ります。

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