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家出貴族 ~異世界では冒険しながら自由に生きてみます~  作者: うさまっちょ
青年期《エミリスとドラキュラ城編》

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施錠

 俺は宝箱を開けようと宝箱の蓋に手をかける。せっかくドロップしたものだ。エミリスもいるし、資金も何時尽きてもおかしくない状態だ。

 ガチャガチャ

 俺が蓋を開けようとすると少し開く素振りを見せたものの何かに引っ掛かったのか開かなくなってしまった。よく見てみると小さな南京錠のようなものが着いている。勿論だが鍵なんて持ってわいないし周りを見渡しても落ちてなさそうだ。

 あれだけ頑張ってゴーレムを倒したというのに、俺は目の前の宝箱をじっと見つめることしかできないのか。魔法で箱を壊しても良いが箱だけでもかなり良い装飾が施されているから力ずくでは開けたくないしなぁ。

 そんな俺を知ってか知らずか俺が宝箱の前で考え込んでいるのを遮るかのようにエミリスが宝箱の前に割って座り込む。

 ガチャガチャガチャ

 エミリスが南京錠を指で無理やり開けようとしている。もちろんそんなことはできないため直ぐに音は止んだがまた別のことをし始めたのかカチャカチャと小さく、繊細な音がするようになったがたまにカチャと音がなるだけでエミリスは座り込んだまま殆ど動かなくなった。

 俺は考え込みながらエミリスの進捗を様子見していたがどれだけ時間がたっても相変わらずカチャとたまに音がなるだけで特に何も起こりはしない。エミリスもよくこんな作業飽きないな。

 カチャカチャカチャ……ガチャ!

 「「あ、」」

 前まで聞こえていた音とは明らかに違う音が辺りに響き、後ろを振り向いたエミリスとエミリスに視線を向けていた俺の目が合う。

「開、いた。よ?」

 エミリスは少し気まずそうに俺に言う。

 まさか開くとはエミリス自信も思っていなかったのだろう。動揺が隠しきれていない。

 俺は「あ、あぁありがとう」と言い少し戸惑いながらもしながらも宝箱に近寄りエミリスの横に座り込む。

 そこにはエミリスの血でできたであろう深紅の鍵が南京錠に突き刺さり見事に鍵が開けている。まさかこんな繊細なことをしていたとは、かれこれ三十分はカチャカチャと音がなっていたためずっと作業し続けていたとするならなかなかの集中力と技術だな。

 「開けるけど、どうせならエミリスが開けてくれよ。俺だけじゃ開けれなかったし。けど、取り分は分けような」

 俺がそう言うとエミリスはコクコクと無言で頷き宝箱に手をおく。

 ゴクリ…あれだけ強かったゴーレムから落ちたちから箱だぞ。かなり期待しても良いだろう、いったい何が入っているのだろうか。


最後まで見て下さりありがとうございました。

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