名前を考えよう
案の定その後は勧誘祭りだった。勿論パーティーに興味はないため全て断った。
「名前…」
受付嬢に会員証に名前を書けと言われたがディミティスと書くと確実にいつか親に見つかるから偽名を考えなければ…まぁ無難にフォーガクで通そう。
早速依頼でも受けたいところだが疲れでそれどころじゃない。ここにいる冒険者に聞いて宿でも探そう。
「すみません。おすすめの宿ってありますか?」
俺の質問に冒険者は答えずまじまじと俺の顔を見る
数秒の沈黙の後冒険者達は笑いながら答えた。
「面白いこと言うじゃねぇかぁ‼それは俺達へのマウントか?Aランク冒険者は特別手当でギルド付属の貸家に無料で住ませて貰えるんだよ‼覚えときな?」
なるほど、そんな特典があるのか…じゃあありがたく使わせて貰うとするか。
受付嬢に話すとギルドの二階の個室に案内された。
内装は1LDKほどのそこそこ快適空間だ。少し年期が入っているが土の中よりは全然マシだ。これから世界中を旅する予定だから金が貯まるまで使わせて貰うとしよう。
さて、朝になったわけだが…
「よぉーフォーガクぅ?おはようだなぁ?」
スキンヘッドの大剣を腰に指した冒険者が肩を組ながら言う。勿論酒臭い。
なぜ冒険者はまだ飲んだくれているだ?いつの間にか名前覚えられてるし…
俺は冒険者の腕をどけて募集中の任務を確認しに行く。
数十枚の張り紙に任務内容と報酬が書いてある。
さて、どの任務を受けようか…出来れば金が大量に貰える任務にしたい。
お!人魔族の基地の調査(討伐すれば報酬UP)とかいいじゃないか!調査だけでもそこそこ貰えるし討伐したら更に貰えるのか…問題は強大な魔力保有量を持つ人魔族というところだが…まぁ受けてみるだけ受けてみよう。
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