嫌な予感
その後、様々な冒険者が俺をパーティーメンバーに誘ってくれたが「登録がまだなので」と言い追い払った。
酒と血生臭くてそろそろ吐くところだったが何とか受付までたどり着く。
「すみません、ギルド会員になりたいのですが…」
やっとのことで受付嬢に言うと待ってましたとばかりに冒険者ギルドについての説明をしてくれた。
「冒険者ギルドは国籍や年齢問わず会員になることが可能です。会員になりますとギルド任務が受けられるようになり、任務を達成することにより報酬を受けとることができます。また、S~Eまであるランクを上げること自分の現在の強さを知ることも可能です。一人では厳しい任務などもパーティーを組むことができるのでぜひ活用してみて下さい」
なるほど聞いた通り任務達成による報酬が貰えるようだな。パーティーを組むのもありだが適当に組みたくないし保留だな。
「では、初期ランクに必要なデータを取るのでこちらの魔道具に手をかざして下さい」
俺は早速目の前に出された水晶のような物に手をかざす。
すると水晶は光を発しながら赤色に変化する。綺麗な赤色だ。しかしそれを見て受付嬢が少し慌てながら言った。
「嘘…赤色なんて久しぶりに見たわ…」
その声を聞いてかいつの間にか冒険者も集まってくる。
「俺赤なんて初めて見たぞ」
「俺は初めからわかってたぜ?」
などと次々に口にする。
すると受付嬢は横にした葉書くらいの大きさのカードと万年筆を持ってきて言う。
「データと会員証です。初期ランクでは最高のAランクとなります。理由としてはとてつもなく高い魔力保有量と魔法技術ですね。類いまれな才能です。ぜひSランクを目指して頑張って下さい。お名前もこちらの空白に記入しといて下さい」
とても嬉しいが後ろにいる冒険者からの視線が…何となくこの後が予想できるのは俺だけだろうか。
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