勇気が必要です
「あ、冒険者ギルドに行くんだった」
いろいろあったから忘れていたが冒険者になろうとしてたんだった。ギルドがまだ開いてるといいけど…
俺は早速辺りを見渡す。主要な建物は基本街の中心部にあることが多い。
つまり城の近くであるこの辺にあると思うのだが…
「あ、あった‼」
体のゴツい冒険者らしき人々が次々と入っている…間違いなく冒険者ギルドだろう。
しかし何頭身だよと思うほどゴツいやつらばかりだからな、正直入るのに勇気がいる勿論魔法使いらしき人もいるのだがそれでも…いやここは覚悟を決めろ‼やりたいことをやると決めたじゃないか。
俺は遂に冒険者ギルドの入り口のドアに手を掛ける。
「フゥーよし!」
チリンチリン
血と酒、タバコの匂いが充満したギルド内はまるでお祭り騒ぎのようだ。
一人の体格の良い冒険者が坂瓶を片手にフラフラと俺に近寄り目の前で俺を睨む。
「ここはぁなぁ!おめぇみてぇなお子ちゃまがぁくるところじゃぁねぇんだよお‼」
恐ろしいほど呂律が回っていない。酒の香りもプンプンする。初っぱなからめんどくさいのに絡まれたな。ギルド内は急にシンとなり、周りの冒険者もあわれな目で俺を見ている。いや助けろよ。
仕方ない。自分で言うか…
「あの、どいて下さい。邪魔なんで」
「んだぁとぉ?クソガキィ‼」
この言葉には冒険者さんもお怒りの様子。酒で赤くなっている顔がさらに赤くなり、腰に差していた剣を俺に振りかざす。
勿論想定内なので放出で冒険者を吹き飛ばす。
ガシャァン
冒険者は綺麗に直線上に吹き飛び、受付テーブルに打ち付けられる。
ウォォォォ
先程まで静かだったギルド内が一気に前以上に盛り上がる。
もしかして冒険者ギルド内っていつもこんな感じなのだろうか。
少し冒険者になるか悩む俺であった。
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