連行
再び歩き始めて数時間、俺は地図を見てため息をつく。
「うーん…ここから一番近い街はまだまだ遠そうだな」
なんやかんやちょくちょくオークやらゴブリンやらを倒してきたからな。勿論全部超質量紫炎槍で。あの魔法は爽快感が尋常ではない。
「おいお前‼止まれ‼」
なんだ?後ろから怒鳴り声が…って騎士?
なぜだ?なぜここに騎士が…心当たりが無いわけでもないが。
「君に聞きたいことがある…付いてきなさい‼」
騎士は馬車を指差して言う。
まぁ、変に反抗するよりはましだな。街まで移動させて貰えるし。魔物を殺しただけだからそこまで怒られないだろう。
馬車の中で寝てしまったから正確な時間は分からないが、辺りはいつの間にか夜になっていた。
騎士の一人が「よく寝れるなこいつ」と言っていたが気にしない。
「着いたぞ」
目の前には大きな城と夜の賑やかな街が広がっていた。どうやら首都まで連れていってくれたようだ。
ふぅ、やっとかぁ、長かったな…これから取り調べかな?
こうして俺は取り調べを受けるのであった。
「次は気を付けるんだぞ!」
取り調べが終わり俺はやっと解放された。
勿論内容は森の焼き払いについて、初めは魔物を倒したなんて信じてくれなかったが、レッドゴブリンの死体を見せたらすんなり信じてくれた。なのになぜか最後には魔法の使い方を気を付けろと注意を受けた。
しかし、耳よりな情報も手に入れることが出来た。騎士によるとあそこまでの威力の魔法を打てる魔法使いは上位10%くらいしか存在しないらしい。
特に罰金とかもなかったし、有益な情報もてにいれて、さらに歩く時間が短縮されてむしろ今日はラッキーだったかもな。
そんなことを考えて俺は夜の街灯に照らされる城下町を歩くのであった。
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