一夜を明かす
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しかし浮かれてるあいだにすっかり夜になってしまったな…
馬車の中で十分に寝たしこのまま先を急ぐのもいいが無理して危険を冒したくないな。なにせ夜は魔物が活発になる。ここで一晩を明かすのが一番良いだろう。
「形状操作」
地面がうねり、隠し扉のようなものができる。
形状操作はあらゆる形状を変える魔法の最終形態。必要な魔力量こそ形状を変えたい物の硬度と魔法因子の保有量に比例するが、思った通りに形を変えることができる。
扉を開くとイメージした通りの空洞ができている。万が一に備えてやはり誰にも見つからないところで一夜を明かすべきだ。
こうして、俺は土の中で一夜を明かした。何回か土が崩れてきてきて寝ずらかったのはまた別の話だが。
「よく寝たなぁ」
支度を済ませて早めに移動しよう。食べ物も限られている。早く街に移動して食べ物を買おう。そして一時的に職に就かなければ。
そんなことを考えながら俺は平原を歩きはじめる。
「放出」
ドサァ
押し出された空気に当たり鳥が地面に落ちる。
只今食料調達中。ただの鳥だが、焼けばそこそこの味はするはずだ。
大きさもまぁまぁあるし、少なくとも今晩までは大丈夫そうだな。
俺は薪を集め炎で焚き火をつくる。
早速鳥の調理でもするか。
まずは鳥の羽を抜き、腹をかっ捌く。その後は少し気持ち悪いが内臓を取り出す。
勿論魔物が寄り付かないようにするため地面に埋める。
水魔法で血を流して、手羽先の部分だけ切り落とし持ってきた塩と胡椒を振れば下味は完成。後は焼くだけだな。
ジュゥゥゥゥ
早速焼いてみたが想像以上に上手くできたな。料理をする機会が前世でも今世でもなかったからな、
美味しいといいのだが…
そうして俺は野原の中で鳥が焼き上がるのを待つのであった。
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