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宇宙ネコ ミャクター船長の大冒険:エピソード10「銀河の封印を解け!(前編)」

 銀河系の辺境に存在する伝説の地、「エクリプス・コア」。古代文明が築き上げたこの場所には、銀河全体のエネルギーを制御する「銀河の封印」が存在するという。だが、最近になってその封印が不安定になり、銀河各地で異常なエネルギー暴走が発生していた。


「船長、また通信が入ったよ」


 トビーが緊張した声でモニターを操作する。映し出されたのは銀河連盟の高官、サラ=エクレールだった。彼女は切羽詰まった様子で、ニャーバスター号に依頼を伝える。


「ミャクター船長、銀河連盟はあなたたちに緊急ミッションを依頼します エクリプス・コアの封印が崩壊の危機に瀕しているのです」


「封印だと?それが崩壊したら何が起こる?」

「銀河系全体のエネルギーバランスが崩れ、星々が次々と爆発する可能性があります」


 トビーは驚愕した表情で叫ぶ。


「星々が爆発!?そんなの大惨事じゃないか!」

「その通りよ 封印を修復するには、古代の知識を解読する能力を持つ者と、迷宮に潜入する大胆な冒険者が必要なの あなたたちにその両方が備わっていると判断しました」


 ミャクターは顎に手を当て、少し考え込む。


「危険な香りがするが、俺たちの出番だな トビー、準備を整えろ」


***


 ニャーバスター号は光速航行を続け、ついにエクリプス・コアの前に到着する。その場所は、光と闇が奇妙に交錯した不思議な空間だった。


「ここがエクリプス・コアか……すごい場所だな」


 トビーは窓越しに目を輝かせながらつぶやく。


 だが、彼らの目の前には巨大なバリアが立ちはだかっていた。


「これを突破しないと中に入れないみたいだね、船長」


 ミャクターは尻尾を揺らしながら、バリアの解析を始める。


「これは単純なエネルギーフィールドじゃない 古代文字が組み込まれているぞ トビー、お前の得意分野だな」


 トビーは携帯端末を取り出し、古代文字を解析し始める。しばらくして、驚いた表情で振り返った。


「これ、『勇気と絆の試練』って書いてあるよ」

「試練だと?どうやら簡単には中に入れないらしい」


 バリアに触れた瞬間、ニャーバスター号が謎の力に包まれ、二人は別々の空間に飛ばされてしまう。


 ミャクターが目を覚ましたのは、不思議な闇の世界。無限に広がる夜空の中、一本の小道が続いている。


「トビー?どこだ!」


 彼の呼びかけに応じる声はない。


 一方、トビーは明るい光に包まれた場所で目を覚ました。目の前には無数の古代文字が浮かんでおり、それを解読しなければ先に進めない仕掛けが施されている。


「船長……大丈夫かな」


 ミャクターは静寂の中、歩みを進める。だが、突然彼の目の前に巨大な影が現れる。鋭い牙を持つ獣が彼をじっと見つめていた。


「これは……試練か」


 ミャクターは尻尾を立てて構える。


 同じ頃、トビーは浮かぶ文字列を必死に解析していた。


「『銀河を救う鍵は絆の力にあり』……どういう意味だろう?」


 二人がそれぞれの試練に挑む中、エクリプス・コアの封印の崩壊は刻一刻と迫っていた。

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