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第4話 古代魔術書

夏休みが終わって、テンションが上がらず休んでしまいましたが、本日も宜しくお願いします。

 それにしても、思っていたほど未来では無いらしい。


「とりあえず千年は絶対に無いとして、二十一年先の未来に飛ばされた感じのようだ」


「皮肉混じりでやな感じだけど、二十年でも、二十一年だろうとどうでもいいわ! 」


「そこでだ。今の世界の状況を確認したいと思うのだが、どう思う? 」


「確かに、今の状況は確認した方が良さそうね! 」


「そうだろう。ちょうど魔王も倒された事になっていて、強制的に引退出来たみたいだし、老後の醍醐味である旅に出ようと思う」


 我ながら、名案である。すると、


「ふーん。勝手にすれば、良いじゃない? 」


 エルサが、興味無さそうに答える。いやいや、そこは食らい付いて来るところでしょう。


「それはそうなのだか、お前はどうする? そんな体だ。置いていけば、魔物の餌食になるだろうし、俺様の下僕として、ついてくるか? 」


「やめておくわ! 」


「そうか。姉の仇である件は、もう、良いのだな? 」


 少し悩んでいるようである。


「じゃ! あとは、ゴブリンと仲良く暮らすと良い」


 ゴブリン達が、ニヤニヤし始める。その殺気を感じた取ったエルサがこちらを見るなり、


「いや、仇である以上逃がすわけにはいかないわ! 」


「今しがた、付いて来ないと言ったではないか? 」


「よくよく考えてみたらねぇ? 」


「ま、どうしてもと言うなら下僕として付いて来ても良いぞ! 」


「下僕としてでは無い。」


「下僕として連れて行くのは良いが、動く事もままならないので有れば、足手まといなだけで、用はない。ゴブリンと楽しく暮らせ! 」


 ゴブリン達が、此方へと近づいてくる。エルサは、身の危険を察知し、


「待ってください。下僕として連れてって下さい」


 と懇願してきた。

ニヤリと薄笑いを浮かべ、


「どうせ、逃げる気まんまんだろう! 」


「いえ。滅相も御座いません」


 良くも歯の浮きそうな台詞が言えたものだ。

まぁ。良い。一人旅より女を連れていた方が何かと便利だ。貧乳では有るが、顔は美人だし困ることもあるまい。


「それで、何か言うことは無いのか? 」


「・・・ 」


「無礼の数々に対して何か有るだろう! 」


「何でしょう? 」


 ほう!しらを切る気か。


「ゴブリン! こいつが欲しいと思う奴は、手を挙げろ! 」


 ゴブリン達が一斉に手を挙げた。


「よし。右端のお前にくれてやる」


「ありがとう・・・ 」


「ま、ま。待って下さい。数々の無礼をお詫び申し上げます。すみませんでした。どうか、下僕として連れて行っては頂けないでしょうか? 」


 エルサが必死にお辞儀をしている。


「やれば、出来るじゃないか。とりあえず、下僕として付いて来ていいぞ。逆らったりしたら、置いて行くからな! 」


 エルサが小刻みに震えている。多分、怒りを抑えているのだろう。


「判りました」


 声まで震えている。


「では、魔法契約をするとしよう」


 エルサが驚いている。


「何でそこまでしなければならないのですか? 」


「俺様をこんなめに合わせておいて、信用があると思っているのか? 」


「それは・・・ 」


《魔法契約》

 契約を魔法によって行い、契約内容が履行されない場合には罰則も魔法契約によって決められる。


「出来ないのか? 下僕として俺様に忠誠を誓うだけではないか? 」


「だから、それがその・・・ 」


「結局、無理なんだな!ゴブ・・・ 」


「します。します」


「では、魔法契約をしよう! エルサを俺様の下僕として契約する。エルサ! 手を出せ! 」


 エルサが、白く透き通るような手を差し出して来る。少し震えているようだ。そんなことはお構い無しに、その手の甲に契約紋を記す。


「エルサ。おめでとう。これで下僕として俺様に仕えろ! 」


「・・・ 」


 エルサは、渋い顔をしている。


「エルサ! 返事はどうした? 」


「はい」


 小さな声でうなずく。


「逆らったら全裸になって貰う。ま、誰もお前の貧乳には、期待していないがな! 」


 エルサの顔が強張っている。殺意が辺りを包み込む。


「早速、全裸になりたいみたいだな! 」


 嫌味を言うと観念したのか、エルサから殺意が消えた。それを確認し、


「さて、旅の支度をしなければならない。ゴブリン! 食事の用意をしろ! 」


 ゴブリン達がお互いの顔を見回している。


「返事は! 」


 と大きな声で怒鳴ると一斉に、


「はい! 」


 と言ってゴブリン達が部屋から出ていった。


「エルサ! とりあえず、食事までそこで休んでいろ! 」


 エルサが意外そうな顔をしたが


「わかりました」


 と言いその場に座り、横になっている。疲れているのだろう。


 さて、此処を出るとなるとそれなりの装備が必要だ。防具と練習用の剣と魔王の剣は、過去から装備したままの物が有るので問題はない。取り敢えずは、お金と食料といったところか? たしか、引退用に貯めていた金貨を封印していたはずだ。


 玉座の有った場所に行き、床に向かって詠唱を行う。

すると、床が消え小さな袋が現れた。


「これこれ。異次元袋。中身は大丈夫かな? 」


 便利な袋で中身の重さを感じない、それでいてかなりの容量があるレアアイテムである。袋のなかに手を入れてみる。あるある。数枚の金貨を取り出してみる。大丈夫なようだ。


 まだ、食事までは時間がある。それまで、エルサが先程使った魔術書を取り上げ読んでみることにする。魔術書はかなり古い物で豪華な装丁が施されている。それをじっくり読んで見るとこれまた、判らないことだらけである。整理するとこんな感じだ。


一つ、術者の能力により未来に行ける年月が変わる。

一つ、二人まで移動可能だ。

一つ、二人は異性でなければならない。

一つ、移動後は二人の生死は共にしなければならない。


 他にもごちゃごちゃ書いてあるが、途中で破れている。ただし、四番目の生死を共にする件が良く判らない。考え混んでいると、ゴブリンが呼びに来た。どうやら、食事の用意が出来たようである。とにかくエルサを連れて旅をするのが得策のようだ。あとは、飯を食ってから考えるとして、心配な事はゴブリン達の飯は大丈夫なのだろうか?

どうだったでょうか?

明日も、更新出来るよう頑張ります。

楽しんで頂けたら、ブックマークを忘れずに(^O^)

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