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第23話 魔術書の真実

 今日、最後の投稿となります。今のところ、目標にはほど遠いいですが、評価して頂いた方に感謝しています。まだ、24時まで時間は有りますが、少しでも評価を頂けるようお願いします。

 そのまま、エルサの先導で魔術書を購入した店に行く。すると、


「ここだと思うが、店がボロになってる」


エルサが首を傾げている。


「本当にここか? 」


 魔術店では有るだろうが、異様な雰囲気をかもし出している。やはり、19年の歳月は町を変えるようだ。かといって、入らないという選択肢はないので、ボロの店に入る。


「今日は、珍しいのじゃ。お客さんかい? 」


 奥の方から、店主がらしきお婆さんが声を掛けてくる。

 店の中は意外にも整理されている。見た感じでは、古い魔術書が大半のようだ。


「すまぬが、これなんだが見てほしい」


 店主に魔術書を差し出す。店主のお婆さんは、手元に有った老眼鏡を掛け、魔術書を手に取り確認している。


「おや! 珍しい物をお持ちでじゃのう。この古代魔術書は、激レア商品じゃ。異世界魔法のな」


「昔、この店で異世界魔法として購入したのですが、その異世界魔法とは、何ですか? 」


 エルサがお婆さんに質問する。すると、ページを開き指を指す。


「ここに、書いてあるじゃろ。未来への転送じゃ。お主は、詠めんのか? 」


「異世界への封印魔法では無いのか? 」


 エルサが問いただす。


「だから、書いてあるじゃろ! 未来への転送じゃと! 近頃の若いもんは、よく理解をしないまま魔術書を使ってしまうから困ったもんじゃい」


 エルサがお婆さんに文句を言おうとしている。


「エルサ。買うときにちゃんと話を聞いたのか?書いてある通り未来への転送魔法だ。かと言って、今さらお婆さんを責めても仕方がない。それよりも、この魔術書が破れている所の内容が知りたいのだが、お婆さんは知っているか? 」


 すると、お婆さんが老眼鏡を外し何かを思い出そうとしている。しばらくして、店の片隅に置かれている埃の被った本を取り出してきた。先程と同じように老眼鏡を掛け、本の埃を払い今度は何やら探し物をしている。ハルとアリスは暇そうに店内を回っている。すると、あるページでお婆さんの手が止まった。


「ここじゃ! 」


 その、ページを覗き込む。


《ルナ暦 1258年3月25日 古代魔術書について


 古代魔術書なるものがこの世に存在する。この、最初の部分を譲って頂いた老婆の話だと、その古代魔術書はある時期に、教会から守るために4つに破かれてしまったらしい。これは、本当かどうかは定かではない。だが、今ここには、目次の部分と最初に学ぶべき古代魔術の呪いの解き方が書かれている。呪いの解き方は、この魔術書の力によって解かれるものとされている。4つに破かれた本を元に戻すことで解かれるという事なのだろうか? 目次によると


第一章 呪いの解き方

第二章 転生魔法

第三章 死者の復活

第四章 不死への契約

第五章 創造への導き


 の五章で成り立っているようだ。最も気になるのは(死者の復活)だ。このような魔法が存在するのであれば、世界を征服出来るかもしれない。》


 どうも、日記のようである。


「これは、私の祖父が書いた日記じゃ。その後に、確か・・・ 」


 また、お婆さんが日記帳をめくる。


「ここじゃ! 」


《ルナ暦1258年12月14日


 あの古代魔術書が売れた。売るかどうかを悩んだか、今月は売上が苦しいのもあり、年越しの資金としてかなりの高額で売れた。売却した相手は、人間界のルミナ14世だ。かなりの貴族のようだが、詳しい事までは聞かなかった。この決断が、未来に災いをもたらさない事を切に願う。これで、娘にはクリスマスプレゼントを買ってやれる。》


 読み終えると、


「お主らの持っているものは、第二章の部分じゃろ。 儂がその若い光魔法の使い手のお嬢さんに売った物だ。また、帰って来るとは、何かの縁なのかもしれんのう。あと、お主等の知りたい破かれた部分は、後の章に記載されている筈じゃ。これ以上の事は、わしには分からんのじゃがな! 」


 この日記の内容通りなら、そうなるが。すると、お婆さんが、


「ところで、そなたの手を出してみるのじゃ! 」


 いきなり手を出せと? ま、老婆の頼みだ、言われるままに、手を差し出す。すると、差し出した手を握り、


「若い者の手は、良いのう! 」


 それを聞いた、アリスが老婆を睨むが、


「冗談じゃ! ほな、始めるのじゃ! 」


 老婆の握った手が一瞬、光を放つ。すると、老婆が瞑想に入りしばらくして、手を放した。


「なるほど、そう言うわけか。すると、そちらのお嬢さんも手を出すのじゃ! 」


 アリスが手を差し出す。ジャンの時と同じように光を放ち、瞑想し目を開ける。


「お主じゃないようだじゃのう! そっちの若いお嬢さんか? 」


 するとアリスが怒り出し、


「ジャンと一緒になるのは、私なの! エルサじゃない! 何なのこの占いは! 」


 老婆が困った顔をして、


「ほ!ほ!ほ! 早とちりをするでない。では、そちらの若いお嬢さんも手を出すのじゃ! 」


 今度は、エルサが手を差し出す。又もや光を放ち、瞑想に入る。


「やはり、未来への転移魔法を使ったのはお主じゃな! その男と転移したのだろう。そして、お主は魔法が使えぬ状態じゃな? 」


 エルサが頷く。


「そうじゃろう。魔力が空っぽじゃ。少し魔力を補給すれば、呼び水となって魔力が、戻る筈じゃ! だか、得意魔法である光魔法は封印されたままじゃろう。そして、そこの男は、闇魔法を封印されておるな!違うか? 」


 一瞬で見抜くあたり、この老婆は、なかなかの使い手だ。ジャンも頷く。


「どうやら、二人には古代魔術書の呪いが掛かっているようじゃ! 薄々気付いているじゃろうが、お主らの持っていた古代魔術書に書いて有った通りなら、二人のどちらかの死は、相手の死に繋がっているじゃろう。だか、古代魔術書を見付けるのは多分不可能じゃ! お主ら二人は、どうするのじゃ? 」


 すると、アリスが、


「当然、古代魔術書を探します。何故なら、この貧乳にジャンの命を握られているなど、あり得ません! 」


 エルサも負けじと、


「私は、ラッキーだわ。ジャンの命を握れているのですもの。これからは、ジャンと対等の立場だわ! 」


 エルサが勝ち誇った顔をしている。だが、


「確かに、エルサの言う通り俺の命は握られている。だから、魔法契約をしたのだ。自殺でもされたらたまらないからな。エルサ! 余り調子に乗らない方が良いぞ。全裸になりたいのなら、止めはしないが・・・ 」


 エルサの顔が曇り出す。それを確認したアリスが、


「エルサ! 大丈夫よ。貧乳でも守ってあげるから。安心して! 」


 エルサの完全敗北である。そして、いつものように貝になってしまった。


「お主達は、うるさい奴等じゃなのう。元気が有って良いが、年寄りの事も考えて欲しいものじゃ! さて、そこの若いお嬢さんは、これを飲むと魔力が少し回復するじゃろう」


 老婆が差し出した得たいの知れない瓶を、エルサが受取り飲み干した。すぐに何かが変わるものでも無いようだ。


「はやり、人間界に行くのが最優先となるのか? 」


「探すのであれば、そうじゃろうな。だが、日記は270年以上も前の話じゃ。今は保有者も変わっているじゃろう」


「それでも、探そうと思う」


 旅の目的としては、申し分ない。何だか楽しくなって来た。


「そうであれば、何かの縁じゃ。このマヤ魔術書店の店主マヤが協力してやるのじゃ。今でこそボロだが、昔はパルムで一番の魔術書店。こねも有るじゃねのう! 」


 老婆マヤの協力が得られるのはありがたい。お礼を言い立ち去ろうとすると、


「まて! お主、まだ何か隠し事が有るじゃろう。それは、次回聞くとして。薬のお代を頂いて無いのじゃが・・・ 」


 老婆マヤが、手を差し出す。何ともがめつい婆さんだ。金貨一枚を差し出す。


「まいど! 釣りはどうするのじゃ? 」


「手数料だ。とっとけ! 」


 すると、老婆マヤが、


「当然じゃ! 気お付けるのじゃぞ! 特にそこの飛龍は・・・ 」


「何だ? 」


 老婆マヤが悩むが、


「行けば、分る筈じゃ! 」


 そう言うと店の奥へと消えて行った。






 読んで頂き、ありがとうございます。続きをどうするかは、結果をみて決めたいと思います。

 やはりと言うべきか、小説?を書くのは難しいですね。

 

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