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事件は教室で起きている。
遂に、「ツインテールの女神」が事件現場に降臨する。
私の人生で、こんな光景を目の当たりにする日が来るとは思わなかった。
驚いて放心状態になる。
まるで私がその場にいてはいけないような感覚になり、隠れようとした。が、身体を上手く動かせなかった。
ガタッ。
近くにあった机に、手の甲が当たってしまった。
2匹の猛獣がゆっくりと、こちらを向いた。
彼等の顔は影で暗くなっていた。だが、ギラリと光る4つの目はしっかりと私を捉えた。
誰も何も言わない。誰も何も言えない。
重い沈黙が、教室を支配した。
カサッ。
こちら側から見て、手前にいる化け物が1歩、私の方に足を踏み出した。
「……ち、違う、違うんだって……これはさ……」
左手を私に伸ばしてきた。
「奏音ちゃん……」
もう、我慢の限界だった。
「きゃあああああぁぁああぁああああぁぁぁああああぁぁぁああぁぁああぁっ!」
事件は教室で起きている。
悪意が絡み合い、運命が交差を始めた。