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リコーダーを舐められたい。  作者: 濃紺色。
【加害者 伸次】
1/14

舐めた。

リコーダーは、舐められる為にある。

小学生の俺でも分かる。

してはいけないことだって。

許されない、禁断の領域だって。


「……あぁ、糞」


……許されない、のか? いいや、違うだろ。許されないのはあいつの方だ。

小学生のくせに、小学生の分際で、あんな……あんな、


「えっちぃ身体しやがって……」


悪いのは、あいつだ。

誰もいない教室。オレンジ色の光が俺を包んだ。

俺は、奏音かのんの、リコーダーを、舐めた。


「ふぉぉおああぁぁあああああぁぁああぁっ!」


禁断の果実は蜜の味。

気持ち悪い程に気持ちのいい興奮が、身体中を一気に駆け巡った。

あそこがムズムズする。

俺は今、クラスのマドンナ、奏音と間接キスをした。俺の唇には今、奏音の唾液が付着しているのだ!

奏音の艶やかな唇が、リコーダーの吹き口に触れる瞬間を想像する。


「んなぁぁああああぁぁぁあああぁっ!」


なんて甘美で危険で官能的なんだ!

止まらない。止められない。

俺は何度も何度も吹き口にキスをした。それだけじゃ飽き足らず、舌を絡め、吸い取り、また、舌を絡め、甘噛みをする。


「ん、くちゅ、んんん、くちゅべちょ」


奏音と間接ディープキス。

音を奏でると書いて、奏音。文字通り、リコーダーと共に、いやらしい音を教室で奏でる。

悪いのは君だ。俺をここまで狂わせたのは君だ、奏音。

許されない。許されないぞぉ。これは罰だ。男子に色気を振り撒いた罰。これぐらいされて当然だ。

吹き口から口を離し、鼻を近付けた。


「んーーーーー!!!」


嗅いではいけないような臭い。それでも、その不完全さが癖になる。俺と奏音の唾液が混ざり合った臭い。匂い。2人で作り上げた、魅惑のハーモニー!!!!!


「俺をモンスターにしたのは……奏音、あんただぜ?」


もう1度、熱い口付けを交わそうとした時、


「手を挙げろ!!!!!」

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