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あと五分だけなんて言い訳は通用しない


ピピピピピ…


ただいま朝の五時半。まだ外は太陽が昇っておらず暗い。

今日は別の町にある第四支部局の方に午前中行かなければならないのでいつもより起きる時間が早い。

携帯のタイマーを止めて起き上がる。


「しっかし寒いな…。」


まだ冬じゃないけど寒い。外に出れば息も白くなるだろう。


「…もう少しだけ寝るかな。」


早めに起きたからまだ時間はある。五分か十分は寝れる。

タイマーを五分後にセットし、ベッドの中へ潜り込む。起きたばかりだからまだ暖かい。

そして俺は瞬時に夢の世界へと…






ドッカアアアン!!


行こうとしたらいきなり爆発音。しかもベッドのすぐそば。

ビックリして跳ね起きる。


「何だ!?敵襲か!?」


近くに置いてあった大剣をとり、ベッドの上で立ち上がる。あんな爆発音がしたというのに部屋のどこにも異常はない。

ただなぜか部屋の真ん中に目覚し時計が置いてあった。


「何でこんなのがこんなところに?」


自分で置いた記憶もないし自分のものでもない。こんなに古い形の時計を持っているのも珍しいだろう。


そんなことを思っていると急に目覚し時計が動きだした。



いや、歩きだしたが正しいか。


「目覚し時計が二足歩行…。」


時計から足が出てきて歩きだした。

微妙にホラーだな。


そしてそのまま部屋を出て行く。


「…追いかけるか。」


爆発音とインパクトの強さで一気に眠気が吹っ飛んだ。

どう見てもリコの作ったものなのでこの後いろんな人に迷惑かけるのは確実だろう。

俺は寒いということも忘れて部屋を出た。






ドッカアアアン!!


「ぎゃあああ!」


俺が廊下に出て行くと近くの部屋で悲鳴が上がった。しばらくして目覚し時計が廊下に出ていく。

その部屋を覗いて見ると人がベッドで寝ている。


「まさかあれで起きなかったのか?」


よく見ると手がピクピク動いてる。白目もむいている。気絶しているようだ。


「何という破壊力…。」


起こした瞬間に寝かしてやがる。さすがリコの発明品。


「本人いないから許可取れないけどやっぱり止めた方がいいよな。」


部屋を出て時計を探すと随分先にいるらしく姿が見えない。でも色んな音だけは聞こえてきて、



ドッカアアアン!!


「きゃあああ!」


ギィィィィッ!!


「ぐわあああ!」


ぎゃあああああ!!


「わあああ!」


爆発音やら黒板をひっかく音やら悲鳴と悲鳴の共鳴やら。

被害は順調に拡大しているようだ。







走って音の方に向かうと、


「あそこはレッドの部屋のはず。」


今まさにレッドの部屋に入るところだった。そして俺はそれを止めない。

なんていうか止めようと思った瞬間日頃の恨みがね。


「まあ寝坊が多いアイツにはいい薬になるだろ。」


外から耳をすます。



ドッカアアアン!!


「うっせえええ!!」


パリンッ!バキッ!グシャ!


何だ?何が起こった?

部屋を覗いてみる。

そこには壊れた目覚し時計とベッドに倒れたレッドがいた。


「ぐ〜〜。」


気絶じゃない、寝てるなコイツ。寝ぼけて目覚し時計壊したのか?


「まだ時計食べれるぞ〜。」


………。

どんな夢見てるんだ?




その日局に泊まっていた過半数の人間が歩く目覚し時計により寝坊した。

寝てたんではなく気絶してたんだけどな。

そして作った本人のリコも研究室で気絶しているところを発見されたという。


投稿してから一週間、ユニークアクセスが三百を超えました。

「ここまで読んだけどやっぱつまんないからやめよ。」

って人が多いのかもしれませんが三百もすぐ行くと思ってなかったので嬉しい限りです。

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