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僕は君とつながりたい。  作者: 山之道
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まったく、僕というやつは。

ゆっくり書きます。

「こら康太こうた、起きなさいな」

午前7:00、母さんの大声で起床…。今年から中3にもなるのになんて声は聞こえない。聞いてない…。

「いってきます」

午前7:30、学校に向かう。今日は始業式だ。今年から受験…ウッ…。

はあ…受験も未来も嫌になってくるな。せっかくの新しい学年になる新しい朝なのに嫌な気分になってしまった。すぐ考えなきゃいけなくなるだろうが、今は忘れよう。

「おーっす」

午前7:50、席につく。うちの学校はクラス替えは一斉に行う。去年のクラスのままで一旦集まる。特にすることもないな、ぼーっとするか。せかいはへいわ。

「おはようございまーす」

午前8:00、先生がきた。この人は嫌いだ。嫌われないようにする行動が逆に嫌われる原因になっていることにまったく気が付いてない。生徒を見てるようで全然見ていないのだ…。さらに授業もわかりにくい。おかげで社会が苦手になった。まあ、前から点は取れてなかったけど。

僕が将来のことを考えるのが嫌な理由の一つに、〔頭が悪い〕が一つの理由として挙げられる。ちゃんと高校に受かることができるのかとか、就職だとか…。働きたくないでござる。

「はい、じゃあプリント配りますねー」

午前8:15、先生のどうでもいい面白くもない話を聞き流していたら、いつの間にかクラス替えのプリントが配られていたので、さらーっと目を通した。

さらーっと目を通したつもりだった。

保永花音やすながかのん。確か小学1年の時に一目ぼれをした女の子だった。でも、いつの間にか引っ越していていつの間にか隣の学校に転校していた。久しぶりに名前を見たせいで少し止まってしまった。いつの間にか彼女がいなくなってしまっていた時は他の女の子のことが好きになったり、友達に教えてもらったアニメに出てきた女の子を好きになったりと、ガキンチョならではの恋を楽しんだものだ…。しかし!今の僕は大人!恋なんてしない。夢も見ない。恋愛漫画と現実は違うのだ。

『3年生、移動を始めてください』

午前8:30、移動開始の放送が入り、一斉に移動が始まった。さっさと移動して席を確認しなくては。担任は…鹿野かの先生か。周りからはあまりいい評価は聞かないけど、この先生は授業が面白くわかりやすくて好きだ。1年生の時に理科を教えてもらったが、よく覚えている。

「ここが新たな教室アジトか」

午前8:32、調子に乗って小声でつぶやく。もちろん誰からのリプもいいねもこない。いいもん!鍵アカなだけだから!

クラスには何人か知り合いと嫌なヤツがいた。仕方ないけど嫌だな…。なんて思っていたのは一瞬で、すぐに目線が固定されたかの如く動かなくなってしまった。

僕は、また(・・)一目ぼれをしてしまったらしい。


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