表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
99/444

祖父話5 気付かせないために・・・

そして、御前会議で何を提案するのか伝えたあと、ミルフォードはセリアテスのそばに行かせた。

そのあと、セリアテスが起きて来たら、どうするのか話し合った。

いや、話し合うまでもなかった。

セリアテスに余計なことを気付かせなくするのにちょうどいい物が、目の前に山と積まれていたのだから。


目を覚ましたセリアテスをミルフォードが抱き上げて連れてきたのには驚いた。

セリアテスは赤い顔をしていたが恥ずかしかったのだろう。

ひと眠りして気持ちも体調も落ち着いたようだ。

腕輪の効果なのか、同調現象もおきていないようだった。


セルジアスが上手く服の説明をして欲しいと話している。

セリアテスの引きつった表情が気になったが、服を分けていくのを手伝った。

何か言った方がいいのかもしれないが、言葉が見つからないので黙っていた。

多分皆も同じ気持ちだろう。

・・・いや、ソフィティアとウルリーケは待ちきれないような目を向けていた。


セリアテスがエプロンの説明から始めた。

侍女を4人呼び、それぞれに着せながら説明をしていく。

我が孫ながら、上手く説明する。

着せるところを見せたのなら、どうなっているのかは、一目瞭然じゃ。

最後の白いかわいらしいエプロンはアマリアに着せた。

エプロンドレスとして使えると説明していたが、アマリアも嬉しそうじゃ。

次に「カッポウギ」なる物の説明をしたが。

な、なんと、これもエプロンの一種とは。

たしかにこれを服の上から着れば袖を汚すことはないだろう。


次にセリアテスが手に持った物はシャツとズボンと上着。

もしやと、期待が高まる。

セルジアスだけでなく、アーマドとエグモント、ミルフォード、シュレイン、ギルベルトまでそわそわしだした。

案の定、セリアテスは可愛いことをいいだした。


「これは男性用の服です。・・・その、どうも・・・着る人をイメージして作っていたみたいでして・・・これはおじい様にきていただきたいです」


そうして、それぞれにどういったコンセプトの服なのか説明していった。

わしのはスリーピースといい、ジャケット、ベスト、スラックスの三点でワンセットといっておった。

他にも付属品のネクタイやカフスボタンとネクタイピン。

そして靴まで作ってくれていた。

わしはすぐにも着たかったが、それをすると女性たちがうるさいからのぉ~。

全部の説明が終わるまで待つことにした。

男性用の服の説明が終わり(それらはわしらのそばに置いてある)次に女性服の説明に入った。

説明もそうじゃが、布の少なさにも驚いた。

これがハサミで切るのと切らないのとの差なのか。

女性の服はあまり詳しくないが、布を切らない作り方を今までしていたから、どうしても余ってしまう部分ができた。

それをいかに美しく見せるかがお針子の腕の見せ所だったが・・・。

これはドレスの革命だろう。

布が少ない分軽くなっているだろう。

ボタンもいいアクセントになっている。

それに、なんと、ウルリーケ用の物は妊娠中なのを配慮した、お腹を圧迫しない楽なものにしたという。

いったい、どれほどの知識が詰まっているのだろうか。


説明が終わったセリアテスにビアンカが聞いた。


「ねえ、セリアテスのは?あるんでしょう」

「ええ、あります」


セリアテスが自分用の服を手に取った。

皆の顔を見ると同じように思っているようだ。

合図をしたわけでもないのに声が揃った。


「「「「「じゃあ、着替えてみようか!」」」」」


男性と女性に分かれて着替えた。

本当にボタンは楽だった。

執事や侍従たちが手伝おうとしたが、自分でやってみると断った。

そう、この服は自分で着替えができるものであるはずだ。

悪戦苦闘しながらなんとか着ることができた。

そうしたら、セリアテスが着替えが終わったのかこちらに来た。

ミルフォードからもらった服を着ている。

髪を胸元のスカーフと同じ物で一つにまとめて縛っている。

凛々しい感じになってとてもいい。


付属品の扱いに困っていた我々はセリアテスに手伝ってもらう。

我々の支度が済むと女性がいる部屋に戻った。


それから、セリアテス曰く、ファッションショーをした。

1人づつ前に出てはくるりと1回転する。

そして、もう一度セリアテスに、説明してもらう。

全員の服の説明を終えるころには、セリアテスは疲れはてていた。


皆が着た服は普段使い用だったから、そのまま夕食を食べることにした。

皆が服のことをいろいろセリアテスに聞いていた。


食事が終わるとセリアテスは部屋に早々に戻ってしまった。

それぞれ用に作った服は皆にもらって欲しいと言っていた。

皆嬉しそうにお礼を言ってセリアテスが部屋に戻るのを見送った。


今日はこのままその服を着て皆を帰らせることになった。

今までの服に着替えるのに時間がかかるからだ。

明日来るときに持ってきてもらうことにした。

御前会議まではこちらに置くが終わったら皆に渡すと約束をした。


明日は早くから両家が来ると言って帰って行った。

いい、理由が出来たものだ。



98話です。


サブタイトルですが、本当は、

「気付かせないために・・・ファッションショーを」

に、するつもりでした(笑)


あとは・・・じい様の思惑通りに話が進んでたんです。

かな?


では、次話で。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ