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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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9-3 服を改良するためには・・・

一気にまくし立てたので、肩で息をします。

みんな呆気にとられたように私を見ています。

ですが、おじいさまの表情が引き締まったものに変わっていきました。

それと共に雰囲気も変わりました。


「セリアテス、それは「彼女」に教えてもらったことか」


うっ、つい、言い過ぎました。

だってね、彼女が見ていたアニメに、魔物に街を襲われて、父である領主がいなくて、代わりに指揮を執る領主の娘がいたの。男の人と同じ甲冑に身を包み指揮を執る姿がかっこよくて。危なくなったところを、主人公(男)と仲間たちに救われたのよね。

・・・いや、これ以上は思い出さないほうがいいわね。

主人公のパーティーメンバーが男だけだったとか、それをBLネタにして喜んでいた・・・なんて、必要のない情報よね。

困ったわ。こんなことは言えないし、なんて言えばいいかしら。


「セリアテス、あせらないで、ゆっくりでいいから教えてほしい。それは「魔物の大量発生」にも関連していることだろう。領主軍や国軍だけでは手が回らない場合もあるということだな」


お、そうでした。

魔物の大量発生を伝えてました。

そうよ。

うん。

これを理由に服の改良をすればいいよね。


「はい。おじいさまも、話しを聞かれていたのですね」

「ああ。私は40年前の「魔物の大量発生」の討伐に参加している。だから、教えてほしい。今から何をすればいいのか」


どうしよう。

なんか大事になりそうだけど。

いいえ。

これから、快適に暮らすためにも避けて通れないわ。


「私が彼女に教えてもらったことは、「自分のことは自分でする」です。ですが、いろいろなことで阻害されています。一番困るのは服です。先ほども言いましたが後ろで止めるのと、紐やリボンで縛るため自分では着替えができません。夜会用の服ならそれでもいいですが、普段の服がそれでは困ります」


一度言葉を切りおじいさまを見つめます。

おじいさまが頷いたので、話しを続けます。


「ですから、服を改良したいのです。ゴムを袖口に使えば脱ぎ着が楽になります。お兄様の小さくなった服が欲しかったのは私が運動をするときに着たかったのと、服の形をみたかったのがあります。ドレスは運動をするのに向きませんから。それに、女性もズボンスタイルなら、馬にのるときに横向きに座る必要はなくて、しっかりと乗れます」


話し続けていて、口の中が渇いてきました。

気を利かせた、マイヤさんが紅茶を用意してくれたので一口飲んで、のどを潤します。

おじいさまが目線で続きをと、いうので話します。


「先ほどおじいさまもおっしゃった「魔物の大量発生の討伐」の時に、そんな不便な服装で参加はできません。魔法を使うための後方支援だったとしても、魔物が回り込んできて襲われないとは限りません。その時にしっかりと馬に乗れるのと乗れないのとでは、逃げる時に大違いです」

「ふむ。セリアのいうことには、一理あるのう。だが、ゴムを使うだけでそこまで変わるのか」

「変わると思います。あと、ボタンとホックもあれば着替えの時間が短縮されると思います」

「だがな、セリアテス。女性を討伐に参加はさせられないと思うぞ」

「なぜですか」

「まあ、男にも面子というものがあってだな」

「有事の際に邪魔になる面子など捨ててください」


勢いで言ってから、ハッとしました。

また、言ってはいけないことを言ってしまったような・・・。

「プッ」っと、誰かが吹き出しました。


「確かにそうよね。ほんと、男ってくだらないことに拘るんだから」

「おばあさま」

「セレネ」

「セリアテスの言う通りよ、リチャード。セリアテス(・・・・・)ここまで言わせる(・・・・・・・・)ということは、あなたが知っている(・・・・・)以上の大量発生(・・・・)がおこるということなのよ。それを先に教えてもらえているのよ。それに感謝(・・)準備をする(・・・・・)ことが、私達がすべきことだわ」


おじいさまが考え込んでしまわれました。


「それよりもセリアテス。どういう風に服を改良していくの。私達でもできるのかしら」


おばあさまが楽しそうに聞いてきました。

お兄様が居間に入ってきました。

手に服を持っています。

あら、いつの間に部屋を出ていかれてたのでしょう。


「これでいいかな。もう僕には小さくなった服だけど」

「ありがとうございます」


お礼を言って受け取りました。

シャツとズボンと上着です。

シンプルだけど、生地の良さがわかります。

シャツは・・・紐で縛るためか無駄な生地が多いです。

ズボンは・・・まあ、スウェットもひもがついていたからね。形状はあまり変化はないのね。

上着って・・・紐がないのはいいけど、ボタンがないから前あくじゃん。そういえば、首にスカーフみたいなのを巻いてたわね。上着が長めなのも腰の辺で飾り紐で縛っていたからなのね。


さあ、改良しましょうか。



87話です。


話しの内容が加速してます。


だからね、服の改良をしたいだけだってば!

誰が、魔物討伐に絡めろと言ったぁ~~~!

まだ、意識改革しなくていいってば~!


セリアちゃんが家に帰ってからの展開の速さに、振り回されてます。

おかげで、調べていたことのネタがつきそうです。


服の説明?、補足?は次話でします。


約束通り、今日から2話投稿します。

どちらも予約で、10時と22時にします。

何日2話づつ投稿できるかわかりませんが、丁度、緊迫したところに入るので、投稿せずにおいておくと、なんか嫌で。

こちらの精神的にも楽になりますので。

変な言い方になりましたが(笑)次回からが精神的にきつい・・・?

いや、次回はきつくないか。

その次の回からかな。


なので、さっさと投稿したいとおもいます。


では、次話で。


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