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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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8-3 地図と・・・魔法と・・・

わかってしまったら安心したわ。

だってね。私だけじゃなかったんですよ。

じゃあ、何してもいいのよね。


と、その前にお兄様の話を聞かなくては。


「よし、これでいいかな。セリアちょっと見て」


お兄様に言われて地図をのぞき込みます。

お、お兄様。上手です。

この世界や国がどうなっているか知りませんが、とても分かりやすく書いてくれてます。

紙の中央にこのリングスタット国。王都の位置とフォングラム公爵領の位置が書かれています。

それから、周辺諸国の名前。

国の大きさはわかりませんが、どういう風に国境が接しているかわかります。

フォングラム公爵領から近いサンフェリス国が伯母様がいる国でしょうか。

あと、話しに出てきた一番最近にアラクラーダの神子が現れたというグレスエッジ国は、右側に書いてあります。


「お兄様、方角とかはどうなっていますか?」

「うん?上になっている方が北で、下が南。右側が東で、左が西だよ。」

「では、公爵家の領地は西のほうですね」

「そう。王都から馬車で10日の距離だよ」

「遠いのですね。伯母様が嫁がれた国は、どこですか」

「西の方のサンフェリス国だよ」

「そうなのですね」


やったー。当たりました。

・・・あれ、公爵領から10日って、おじいさま達来るの早くない?

私のこと知らせたのって、早くて私が目覚めた日か、その次の日でしょ。

倒れてすぐだったら、もっと前に王宮に会いに来ててもおかしくないわよね。

それに、確か目覚めた日におじいさま達の話を聞いて、会いたいなら連絡すると聞いたのよね。

やっぱり、今日で9日目だから、計算が合わないわ。


「セリア、むずかしい顔をしてどうしたの」

「おじいさま達が来たのが早すぎませんか」

「ああ、それか。軽量化の魔法をかけて、飛ばしてきたんだろうね」


軽量化の魔法ですか。

うわ~、ファンタジーの定番。

ってことは、素敵アイテムの魔法の袋もあるんですか?

その話、カモ~ン。


「お兄様、軽量化の魔法で、そんなに違うんですか」

「そうだね。馬車をひかないで普通に馬を走らせると、公爵領まで5日かかるんだ。馬車をひかせるとどうしても、倍はかかるからね。軽量化の魔法を使えば、馬の負担が軽くなる分8日で着くんだけど、ね」


何か、歯切れが悪いです。

首をかしげて問うと、お兄様は少し顔を赤らめながら答えてくれました。


「きっと、5日で着いたと思うんだよね」

「はぁ~?」

「おばあさまの魔法なら、馬車の重さなんてないことにできるだろうしね」


なんだろう。彼女の常識と違う。

おばあさまって魔力量が少ないのよね。

なのに、何?その、チートに匹敵する魔法は。

えーと、魔法について聞いたなかになんかあった気がするけど、もういい。

わからなければ、聞いてしまえぃ。


「あの、お兄様。使える魔法と魔力量って、関係ないんですか」

「ああ、そうだったね。えーと、どういったらわかるかな。魔法の属性のことと・・・」


その後、お兄様が言葉を探しながら教えてくれたことは、まず、魔法の属性についてでした。

属性は火・水・風・地・雷・冷気・光・闇があるそうです。

人によって相性のいい属性があって、それ以外の属性が使えない訳ではないけど、覚えるのは大変らしいです。

おばあさまは、地属性の重量の無効化が得意だそうです。


って、いうかそれって重力魔法じゃないの。

地属性じゃないじゃん。

あっ、でも、重力の概念ってないのか。

それなら、重力魔法も地属性で合っているのかな?


「そうなのですね」

「ごめんね。わかりにくい説明で。魔法の勉強を始めたら詳しく教えてもらえるとおもうよ」

「そんなことありません。お兄様の説明はわかりやすかったです」

「そう」


あら、お兄様が照れています。

いやぁ~ん。かわいいですわ。

カッコイイお兄様がかわいいです。

だ、誰かー、早く、カメラを~。


って、落ち着け、私。

それよりも、話しの続きを。


「それで、お兄様。もし、5日で着いたとしたらおかしくありませんか。私が公爵家に帰ってきた日に来れたはずですよね」

「あー、多分アーマド叔父様が、捕まえてくれたとおもうんだよね」

「捕まえたって・・・」

「あの日に来られたら、セリアが疲れ果ててしまったろうから、妥当な判断だよ」

「・・・」


なんか、すごくコメントがしづらいような・・・。

あれ、じゃあ。


お兄様の顔を見るとお兄様も思い至ったのか、私の顔をみました。


「来ますかねぇ」

「来るだろうね」


その時玄関の方から大声が聞こえました。


「親父~、お袋~、出てきやがれ~!」


あっ、嵐の襲来。のようです。



71話です。


ミルフォードがセリアにいろいろ話してます。

・・・おじいさま達からセリアちゃんを引き離したら、こうなりました。


うん。安心していられます。

でも、最後に叔父様きましたね。

口調については・・・。

はっはぁ~。


ただ、ね、セリアちゃんは何を悟ったのでしょうか。

お願い。暴走だけはしないでください。


さて、次回は・・・どうなるんでしょう?

まあ、あの2人は4人にお説教されるんでしょうけど。


では、また、次話で。


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