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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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5-3 彼女の言葉を実践する?らしい・・・です

そばで誰かの話し声がします。

ゆっくりと意識が浮上してきました。

まばたきをすると目尻から涙が落ちました。


「セリア、目が覚めたの」


お兄様が目を覚ました私の顔をのぞいてきて、手巾で涙をぬぐってくれました。


「おにいさま・・・」

「「セリア!」」


お父様とお母様がそばに来ました。

あれ、まだ、誰か、いるような・・・?


「気が付いてくれてよかったわ」


お母様は涙ぐまれています。

また、心配かけてしまったのでしょう。


「お父様、・・起こしてください」


お父様が抱き起してくれました。

部屋に居る人の姿が見えました。


「セリア、何か飲むかい」

「いいえ、今はいいです」

「でも、少し喉を潤した方がいいとおもうわ」

「じゃあ、すこしだけ」


お母様にお水を飲ませていただきました。

飲み終わった後、部屋に居る方を見ます。

お二人は私の方に近寄って来ました。


「気分はどうかしら、セリアテス?」

「眠ったからか、少しスッキリしました、王妃様」

「そう。それならよかったわ」


王妃様はニッコリと微笑まれました。

その横で複雑な表情をした国王陛下がいます。


どうしよう。言った方がいいのかな。言わない方がいいのかな。

あの言葉はアラクラーダ様から聞いた言葉だと思われているのよね。

だけど、なんて言えばいいのかな。

単純に違うじゃ、わかってもらえないし・・・。


「セリアテス、また、何か考えているわね」


王妃様に声をかけられました。


「無理に言葉にしようとしなくていいのよ」

「・・・でも・・・」

「それとね。あなたが、アラクラーダ様の神子だと決めてしまったわけではないのよ」

「えっ・・」

「だって、そうでしょう。まだ、あなたから、あなたの言う彼女の言葉(・・・・・)を全部聞かせてもらっていないもの。でも、彼女があなたに伝えた「自由に」という言葉は尊重しなければならないものだわ。だから、あなたが家に帰りたいのなら帰っていいのよ」


王妃様は私の目をじっと見ながら言葉を続けます。


「ただね、ゆっくりでいいから、彼女から聞いた言葉を教えてもらえないかしら。あなたが教えてくれた言葉は、もう王宮で実践することが決まったのよ」


はい?なんのことでしょう?

私が教えたことば?


わからなくて首をひねります。

王妃様がクスクスと、笑い出しました。


「そうね、セリアテスにはわからないわよね。当たり前の考えと言っていたものね」

「・・・」

「散々ウルバーン医師に言われたでしょう。貴族的でない考え方と。そうね、具体的に言った方がわかるかしら?まず、私と話した時に「怪我をしたのは偶然の事故で誰の責任ではない」といったわね」


確かに言ったので頷きます。


「それから、フィリナ嬢と話していて「子供のことに親がでてくるのはおかしい。本人同士が話し合って解決すること」と言ったわね」

「・・(言い方がちょっと違うけど)はい、言いました」

「それから、その後のフィリナ嬢にした提案もすばらしかったわ。罰を与えるのでなく手伝いをしてもらうだなんて。相手の気持ちを思いやるなんて、今まで高位貴族は下位貴族にしたことはなかったわ」

「えっ、それは(じゃあ、平民にはもっと横柄にふるまっているってこと?)・・・」

「権威の使い方を考えさせられたわ。確かに高位貴族が下手にでると侮られることになりかねないけど、だからって高圧に振る舞うものではないものね。「権力をかさに着た弱い者いじめ」になってしまうもの」


王妃様は国王陛下の方を見ました。


「あと「国の方針次第で一番迷惑するのは国民になる。その国民を守る立場の貴族が権力を振りかざして、自分より弱い立場の者に強要するのは違う」というのもいい言葉ね。国民のことをよく考えているわ。最近は各国との関係ばかりに目がいきがちだったから、この国のことをよく見直そうということになったのよ」


なんか、大事になっているんですけどー。


「ああ、それから、「うれしくて、感謝したいと思ったら、お礼をいうのは当たり前のこと」という言葉もとても素敵ね。これも推奨することになったわ。感謝をされて嫌な気持ちになる方はいないのですもの」


もう・・・コメントしたくないです。

なんで、メイドさんに言った言葉まで・・って、ああ、報告かぁ~。

う~ん、でも・・・あー、もう。

いいわ。この国がよくなるのなら。

って、ことで、あとは知りません。


「あー、それとね、セリアテス、解るのなら教えてほしいのだけど「公序良俗」ってどういう意味かしら?」


え、知らないのですか。

というよりこの言葉がないの?


「えーと、たしか、おおやけの秩序と善良な風俗。だったと思います」

「公の秩序と、善良な風俗ね。そう」


王妃様はそれはそれはすばらしい笑顔を浮かべられました。


「うふふふ。公序良俗。いいわ。公の秩序に、善良な風俗。ふふふっ。これを、広めるには・・・」


なにやらブツブツつぶやかれてしまいました。



57話です。


ここまで読んでいただきありがとうございます。


国王の存在感がなくなっていっているような・・・。


では、次話で。


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