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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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4-6 考えすぎて・・・つかれ?・・・ました

ローザ様の言葉にあ然としました。


なんですか?

神の啓示を受けた神子?

いやいやいやいや、まさか、あの話でそこまで思います。

ありえないでしょう。


だけど、嫌な予感がします。

なんか、まずいかも。

フラグは叩き折っておかないと!

ん、フラグってなんでしたっけ?


「大げさですわ。私は神の啓示とやらは受けてませんもの」

「でもね、さっきの話を聞いていると疑いたくなるようなことを言っていたのよ」

「そんなことは・・・」


言葉が消えていきます。

言われてみれば、そう聞こえる発言をしていたような。

どうしましょうか。

マジに冷汗が出てきました。


「まあ、私達が考えたって仕方がないことよね。どうこうできるわけじゃないしね」


うっ、確かに王宮から逃げ出すことなんてできるわけはないし。

それ以前に自分で動くこともままならないのに。

ましてや、まだ、子供だし・・・。


でも、もし、神子認定されたらどうなっちゃうんだろう。

神殿に一生幽閉とか?

いやだなー。


「だいじょうぶなのです~。マインがまもるのです~」


マイン様がまた私にギュッと抱きついてきました。


「そうです。国王陛下が悪いようになさるはずありません」


フィリナ様も力強くおっしゃいました。


「そうよ。大丈夫よ。もし、仮にセリアが神子だったとしてもね。何といっても、リングスタット王国初の神子様だもの。厳重に警戒態勢がしかれるとおもうわ」


ローザ様も頷きながらおっしゃい・・・。

えっ、えっ、えっ?

何、その不穏な言葉は!

厳重な警戒態勢って、神子って危険人物なの?

やっぱり、幽閉されるの?


思考がまた、暴走して変な方に向かっていきそうになりました。


「セリア、なんか変な事考えてないわよね」

「えっ、そんなことは・・・」

「あのねぇ、勘違いしないようにいうけど、もし、神子が見つかったら守るために厳戒態勢がしかれるのは当たり前なのよ」

「守るため(幽閉じゃなくて)?」

「そうよ。神子が伝えるアラクラーダ様の言葉はこの世界を導いてくれるのよ」

「えーと、導くって?」

「今まで神子が現れた国はいくつかあってね、その神子の言葉に従った国はすごく栄えたのよ」

「今までに何人もいたのですか」

「ええ、一番最近は120年前に隣国のグレスエッジ国に現れたっていうわ」

「そうなのですか」


うーん。心配しなくても大丈夫なのかな?

はぁ~。なんかすごく疲れたな。

何か、ゴロゴロしたいな。

ベッドでゴロゴロもいいけど、ソファーで寝そべるのもいいな。

・・・ってさぁー、できるわけないよね。


「セリア、疲れたのでしょう。私達帰るからゆっくり休んでよ」


考えていたことを見透かしたように、ローザ様がいいました。

いつの間にかうつむいていたようです。

3人の顔をみると、気づかわしげに見ています。


「・・・つかれましたが、まだ、皆様と一緒にいたいです」


1人になると余計なことを考えそうです。

なので、皆様と一緒にいたいとおもったのです。

素直に伝えると皆様うれしそうな顔をなさいました。


それから私達は・・・いえ、私は彼女たちの話を聞きました。

彼女たちは女神様のことや、神子の話はしませんでした。

昼食を一緒にいただきました。

その後も王都のことなどを話してくださいました。

いつしか、彼女たちの会話を子守歌に眠ってしまったのでした。


次に目を覚ましたのは夕方でした。

午後の2時を過ぎたのは時計で確認してました。

たぶん、3時間くらい眠っていたのでしょう。

今日もお兄様がベッドのそばにいてくれたようです。

起きた私の顔をのぞいてきました。


「目が覚めたかい、セリア」

「お兄様・・・皆様は?」

「セリアが眠ってしまったから、帰られたよ」

「そうですよね・・・失礼なことをしてしまいましたわ・・・」

「大丈夫だよ。目が覚めたセリアが気にするだろうから、「私達は気にしてませんわ。明日も伺わせていただきます」と伝えてくれといわれたよ」

「そうなのですね。・・・明日も来てくださると・・・」

「大丈夫かい?どこか痛いとか気分が悪いとかはないかい」

「・・・具合は・・・悪くはないのですが・・・体が・・・だるくて・・・」

「医師に来てもらおうか?」

「それは・・・いやです・・・」

「わかった。待ってて。母上を呼んでくるから」


お兄様はすぐにお母様を呼んできてくれました。

お母様は私の額に手を置き少し熱があるといいました。

医師を呼ぶというので、嫌だと言いました。

お母様は困ったような顔をされ「見ていただきましょう」といいましたが、私は泣いて嫌だと駄々をこねました。

たまたまなのか、連絡がいったのか王妃様がみえました。

私の話を聞いてくれて、ウェルナー医師だけなら、ということになり、きていただきました。


診察結果は疲労によるものだろうということでした。

食欲もなかったので、そのまま眠ってしまいました。



48話です。


読んでいただきありがとうございます。


セリアちゃんが、ダウンしましたね。

楽しみをつぶされて、変なフラグは立っちゃうし、ゲームの記憶の違和感に気が付くし、散々な一日になってしまいました。

ついでにパウル君のこと嫌いになったようだし・・・。


次話は誰に語らせようかな。

はい。王宮の方々の神子疑惑話です。

・・・変な方向に持ってくとあの人とかキレそうなんだよね。

止められる立場の人にするか、完全に傍観者の立場の人にするか・・・。


ちょっと考え中なので投稿するのが1~2日空くかもです。

では、次話で。


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