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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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医師話6 若輩者は信望者に・・・

夜になり会議室に昼間のメンバーが集まりました。

今日も令嬢は早く寝てしまったそうです。

まず、その後の様子を公爵や部屋付きの侍女から話を聞きました。


王妃様が令嬢を訪ねた時の話をされました。

私達が部屋を出たあと、疲れたのか眠ってしまわれたそうで、起きるまで公爵夫人と話しながら待っていたそうです。

目を覚ましたご令嬢は自分から、ベッドからソファーに移ってお話をされたそうです。

公爵夫人と王妃様のやり取りに目を白黒させていたことや、王妃様を諌めるローザ王女様に驚いた顔をしていたと、非常に楽しそうにお話しになられました。

ご令嬢との会話も、私達が話した、話し方の違いや雰囲気の違いを確認するように話しておられたようです。

ご令嬢は王妃様と王女様達を見ても何も思わなかったようですが、3人が部屋に来た理由を推察して記憶を思い出させるために、わざわざ来てくれたと思ったようです。

が、ローザ王女様に「純粋なお見舞い」と言われて目を丸くしていたそうです。

この後、王妃様の謝罪に、「誰も悪くない、誰かが責任を負うようなことではない、運が悪かった」と言われたそうです。


ここまで王妃様の話を聞いていた皆様からため息と感心する声が聞こえてきました。

貴族はちょっとしたことでも、すぐに責任を追及したがるものです。

王妃様が続けて言った「では、セリアテス。あなたにお願いがあるの。あなたに怪我をさせてしまったと気に病んでいるご令嬢がいるの。その方と話をしてもらってもいいかしら。あなたがそう思っているとあなたの言葉で伝えてほしいの」に、すぐに頷いて了承したセリアテス嬢に感心する声が増えました。


公爵は・・バツの悪そうな顔をしました。そういえば、令嬢が倒れられた日にスクワーレ伯爵と話されていたような・・・。もしかしたら、スクワーレ伯爵令嬢がセリアテス嬢に怪我をさせた・・・怪我をする原因になったとか。ということは・・・。はぁー。だから毎日スクワーレ伯爵は青い顔でご令嬢を連れて日参なさっていたのか。


王妃様の話は続きます。

王妃様は公爵夫人と隣の部屋にいかれたそうです。

セリアテス嬢と王女様達だけにして様子をうかがっていたそうです。

王女様達は昼寝から覚めて昼食を食べていないセリアテス嬢に食事を勧めながら話をしたようです。

セリアテス嬢は朝に食べたリンゴが気に入ったようでこの時にも食されていました。


そういえば、リンゴを用意してもらったときにご令嬢はお礼をいっていましたね。

朝も起きてすぐ飲み物を手渡した時と着替えを手伝った時、あと、移動するのを手伝った時もお礼を言われたと、侍女の方が頬を染めながら言っていたような・・・。


王女様とご令嬢の話は・・・。

王女様方は本当にセリアテス嬢のことがお好きだったのですね。

彼女に起こったことに戸惑い、怒り、嘆き悲しまれて。

大切な友人だったのがよく伝わってきました。


王妃様も、話すことを躊躇なさいましたが、どこかに彼女の変化を解明するヒントがあるかもしれないので、起こったことをすべて話してくださいました。


ご令嬢に請われて王女様達は、彼女が王宮に来た時の話をされました。

それでも、思い出されたことはないようでした。


それにしても、マイン王女様がおっしゃった、「月の姫」というお言葉。

皆様が「お~」と賛同の声を上げられてました。

「月光姫」と、ローザ王女さまがおっしゃったように言いえて妙です。

本当にあの髪の色は月光の輝きです。


王女様方が部屋を辞した後、またご令嬢は眠ってしまわれたそうです。

起きたあとは、夕食を隣の部屋で食べ、少し家族と話をしたあとお眠りになられたそうです。


結局、わかったことは、本当に何も覚えていないということ。

貴族的でない考え方をすること。でも、それは悪くない考えだと思います。

「月光姫」という呼び名が加わったこと・・・。


これからも私達は彼女の変化を注意深く見守っていくこと、と、なり、会議は終わりました。


私は自室に帰り(王宮に住み込んでいます)日記を書きました。

個人的におもうことは、彼女の外見の変化のことです。

もちろん内面の変化にも驚いてはいますが。

元々猫のような少し吊り上がり気味の目をしていましたが、髪の色が変わったことで、印象がすごく違います。前は濃い茶色の髪色だったので、つんとすましているときつい感じに見えました。

ですが、淡い月光色になったことで、切れ長のスッとした感じに印象が変わりました。

あと、前より表情が豊かになったからでしょうか。

本当に将来が楽しみな美少女です。

あー、いや、私は幼女趣味ではないです。

8年後くらいが楽しみなだけですから。


34話です。


無事、3話連続投稿できました。


パウル君は信望者になったのでしょうか?

なってないのでしょうか?


では、また、次話で。

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