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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第2章 女神様の愛し子になってから
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21-1 フォングラム公爵家のことを知りました・・・

11月11日です。今日は朝から少し風が強いみたいですけど、天気はいいです。なので、今日も朝の運動から始めます。


着替えて玄関に降りて、皆様と軽いストレッチをしてから屋敷の周りを走りました。もちろん男の方達は、最初から本気で走って行ってしまいましたけどね。


着替えて朝食を食べて、少し皆様と居間でのんびりとしました。そういえばここの所お父様はお仕事続きで、お休みをしていなかったですね。居間のソファーにお父様とお母様の間に座ってお話をしました。向かいから、おじい様が何故かうらやましそうに見ていましたけど。


お話の内容は「領地に行ったら何をする?」です。もちろん、紅茶を作る工場? にも、行きますよ。今からとってもワクワクしています。


他にも、あちらには温室があって、薔薇の花を育てているそうなのです。いえ、温室とは違うのかもしれません。温室のようにすごく暑くなることはないみたいです。う~ん、洞窟みたいなものと云ったらいいのでしょうか。いえ、やっぱり温室? ガラスのように太陽の光を取り入れることが出来るもので覆われているのですが、温度調節をしなくても一定の温度を保っているらしいです。


説明だけではわからないので、とにかく行ってみてからのお楽しみということに、なりました。


今日の勉強はお父様とおじい様がいらっしゃるので、フォングラム公爵家のことを学びました。フォングラム公爵家がまだ8代しか続いていないとは知りませんでした。あっ、えーと、お父様で8代です。153年続いているそうです。


フォングラム公爵家の始まりは8代前の国王の王弟が、隣国の王女様を妻に迎えて、フォングラム公爵家を起こしたそうです。その関係からか、我が家は他の国に親戚が多いそうです。おじい様の姉妹やひいおじい様の姉妹も他の国に嫁がれているそうです。もちろんお父様の姉であるカテリア伯母様もそうですよね。


そういう関係からなのか、我が家は代々各国との外交を主に担っている家だそうです。


この世界には63の国があります。その中でも特別な国があります。聖王家と呼ばれる国々です。全部で7つあったそうです。その国々の名前は第1聖王家がフォンテイン、第2聖王家がシャンテル、第3聖王家がタラウアカ、第4聖王家がニアンガラ、第5聖王家がマルズーク、第6聖王家がオシヴェロ、第7聖王家がラシェンドリットといったそうです。ですが、第3聖王家のタラウアカは名を変えて、キュベリックとなっています。


ただ、この中で分からなくなってしまった国があります。それは第7聖王家のラシェンドリットです。その国は、いまから400年ほど前に姿を消しました。いえ、タラウアカ国と同じに名前を変えて今も存続しているのだろうと思われます。ですがこの頃は全世界的に荒れていた時代だったそうで、今となってはどこが第7家があった国なのか分からないということらしいです。これについては女神様が何もおっしゃられないので、女神様もご承知のことと思われます。


それで、来年の2月に各国の王家の方々がいらっしゃるときに、その親戚の方達が我が家に宿泊をしたいと連絡をしてきたと、お父様が話してくださいました。・・・いえ、各国からもその時のことを、問い合わせてきているそうなのです。王宮に宿泊してもらうにしても、62か国もの王家の方々をお泊めできるほどの施設はないそうです。各国の大使館という話も上がっているそうですが、えーと、・・・その、国によって大使館の規模がとか、王家の方々をお泊めできるような設備はないとか・・・まあ、問題が出てきたそうです。


あと、どれだけ滞在するとか、移動をどうするとかというものもありますよね。それから一番大切なのは人数です。各王家から、何人まで参加可能にするかです。あと、警備や身の回りのことをする方々の人数とか。


これに関しては人数が決まったら、私の一声で決定させるつもりのようです。『女神様の愛し子』の言葉に逆らう人はいないだろうと、おじい様が凄みのある顔で笑って言いました。それにジーク伯父様も頷いていましたので、正しい『女神様の愛し子の言葉』の使い方でしょう。

・・・正しいんですよね?


「セリア、大丈夫だよ。まだ2月まで3カ月あるから。王宮に勤めるものに苦労をさせているとか思わなくていいんだよ」

「でもお父様、余計な負担をかけているのは確かです。私が他の国に行くことが出来ないから・・・」


そうです。私がどこかの国に出かけてしまうと、他の国々にも行かなくてはなりませんからね。


「それにだな、皆張り切っているのだよ。『女神様の愛し子』がいる国として、他の国に見せつけるのにいい機会だとな」


お父様は安心させるように笑ってくれました。


「あら、そんなことを言っているけどセルジアス、この国が嫌になったらいつでもうちの国にいらっしゃい。セリアテスだけでなく一家で移住してきても、大歓迎するわよ」


カテリア伯母様が素晴らしい笑顔付きで言ってくださいましたけど、これって私を安心させるための冗談ですよね。



305話。

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