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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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2-8 新しいあだ名をもらった?ようです

笑いが収まると気まずそうにローザ王女様が話しだしました。


「ごめんなさい。醜態をさらしてしまったわね」


(醜態って、7歳よね。よくそんな難しい言葉を知っているわね)


関係ないところで感心してしまいました。


「本当はこんなことをいうつもりはなかったんだけど、あなたに王女様と呼ばれるのがこんなにつらいと思わなかったのよ」

「私は、王女様のことを呼び捨てにしていたんですか?」

「ローザ様と呼んでいたわ」

「マイン王女様のことはマイン様ですか」

「そうなの。マインさまってよんでくれたの」


マイン様がうれしそうに答えてくれます。


「では、これから、ローザ様、マイン様とお呼びしてもよろしいですか」

「ええ、もちろん」

「は~い」


このあと、私を挟んで二人が座り、あれこれ軽食を渡されながら話を聞きました。

私は月に5度王宮に来ていて二人と共にいろいろな勉強をしていたようです。

私が来ると勉強がはかどると教師方に言われていたとか。

王妃様にも可愛がってもらっていたとか。とか・・・。

あまり長く話せなくて(私が疲れてきたのがわかってしまったのです)すこしつまらなかったけど、明日もお茶の時間に話をすることを約束しました。


ただ、二人が私の髪を触りたがったのには困りました。

いえ、触るのはいいのですが、髪の色に対する賛辞がすごくて・・・いや、賛辞?だったかしら。

曰く、


「セリアおねえさま、かみにふれてもいいですか」

「あ、私も。すごく気になっていたのよ」


「・・・ええ、いいですよ」


「きれいです~」

「ほんと。すごいわね~」

「いままでこんないろを、みたことないです~」

「うん、うん。プラチナブロンドっていうの。不思議ないろよね~」

「おねえさま、プラチナブロンドじゃないです~」

「え、違うの?」

「はい。つきのひかりです~」

「・・・たしかに!月の光。月光色よね。この輝き具合といいし」

「はい。セリアおねえさまはつきのおひめさまです~」

「お~。うん。月の姫。言いえて妙だわ」

「はい。つきのおひめさまです~」

「うん、うん。月光姫。う~ん。いいねぇ」

「はい。いいです~。わたしは、セリアおねえさまについていきます~」


「はい?」


「マイン、ついていくって・・・」

「マインはセリアおねえさまのしもべになります~」


「えっ。あの・・・」


「セリア、これから大変ね。」


「はい?」


「マインは本気よ」

「はい。ほんきなのです~」


「いや、しもべはないでしょう」


「セリアおねえさまはマインがまもるのです~」


マイン様をなだめるのが大変でした。

隣で笑っているローザ様をジト目で睨んだのは仕方がないことだと思うわ。


お二人が帰られた後、また少し眠ってしまいました。

次に目が覚めたときは夕方で部屋の中はかなり薄暗くなっていました。

お兄様がベッドのそばにいてくれたようで、起きた私の顔をのぞいてきました。


「目が覚めたかい、セリア」

「お兄様。夕方ですか」

「そうだよ。1時間くらいかな。寝ていたのは」

「そうですか。お母様は」

「隣の部屋にいるよ。呼んでこようか」

「いいえ。大丈夫です」

「気分はどう。疲れてない」

「疲れたから、寝てしまったとおもうのですが」

「はははっ、そうだね」


ベッドに横になったままお兄様との会話を楽しみます。

少し甘えたくなってお兄様に両手を伸ばします。

お兄様は笑って私の手を自分の首につかまらせると、背中に手をあてて抱き起してくれました。

そのままお兄様の背中に手をまわして抱きつきます。

お兄様はクスクス笑いながら、抱きしめてくれました。


「甘えん坊だね、セリアは」

「本当ね」


楽しそうなお母様の声が聞こえてきました。お兄様に起こしてもらうのを見ていたようです。

お母様にも抱きついたら、「あらあら」と、笑われてしまいました。


お父様が部屋にきました。

夕食は隣の部屋でいただきました。

今日も私が寝るまでみんなが部屋にいてくれました。






28話です。


順調に話が進みました。


やったー。信望者1号、2号です。

家族より先に王女様達がなりました。


まあねぇ、家族はまだ、戸惑いの中だから・・・

お兄様は今日はあまり一緒にいられなかったですしね。


次話は別の人目線になります。

メイドさんになるか、医師の人になるか、王妃様か。

上の人事情を書きたいから、医師かな?


それでは、次回で!

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