2日目の1 さわやかに目覚めました
明けましておめでとうございます
今年も頑張りたいと思います。
よろしくお願いします。
窓の外から小鳥のさえずりが聞こえてきます。
目が覚めた私はまばたきを2回しました。
私の身じろぎに気付いたのか、メイドさんが声を掛けてくれました。
「おはようございます。セリアテス様」
「あ・・、はい、おはようございます」
「起き上がりになられるのでしたら、手をお貸ししましょうか」
「・・・えーと、まず、自分で起きてみます」
昨日のことがあるので、手を借りるのは起きれなかったらにしましょう。
少しもがいてしまったけど、なんとか自分で起きれました。
メイドさんが飲み物を用意してくれているのが、見えます。
「喉が渇いておりませんか。お飲み物をご用意させていただきました」
「ありがとうございます。いただきます」
やっぱり、果実入りのお水です。美味しいです。
でも、何でしょうか?
変な顔をされました?
私、おかしいことをしましたか?
次は、着替えですね。服を用意してくれてます。
そちらに行こうとベッドから降り、立ち上がろうとしたのですが、足に力が入らず転びそうになりました。
そばにいてくれたメイドさんが、すぐに支えてくれたので転ばずに済みました。
自分で動けないことがわかったので、身支度はお任せしました。
お礼を言ったら、また変な顔をされました。
身支度が済んだら、家族が来てくれました。
「「「おはよう、セリア」」」
「おはようございます。お父様、お母様、お兄様」
練習したかのように声が揃っていました。
ニッコリ笑顔であいさつをしたら、なんででしょう?
顔が赤いんですけど、皆さん。ただの挨拶ですよ。ねっ。
あ、でもホッとしているのが何となく分かります。
私が一人でソファーに座っているからですかねぇ。
朝食を部屋で食べるか、食堂で食べるか聞かれましたが、先ほど、ベッドから降りたときに足に力が入らず転びそうになったから、部屋で食べたいと言ったら、心配されました。
父がメイドさんにこの部屋で食べることを告げて、メイドさんが部屋を出ていきました。
何となく、みんな所在なげにたたずんでいます。
(ああ、やっぱり・・・。
私は疎まれていたのね。
朝起きて、夕べ考えなかった、・いえ、・・違うわ。
考えないようにしていたことが、目の前に突き付けられたのだわ。
私は家族にどう思われていたのか、と。
目が覚めたことを喜んでくれたのは、人の目があったから?
抱きついたときに一瞬こわばっていたのは、私に触られたのが嫌だったから?
名前を教えてくれなかったのは、口にするのも嫌だったから?
ほんとうは・・・)
思考がかってに悪い方へ悪い方へといってしまい、涙がでてきました。
私が泣き出したら、部屋にいた人たちがギョッとした顔をしてそばに来ました。
「どうしたんだい、セリア。どこか痛いのかい?」
「どうしたの、セリア。どこか痛いところがあるの?」
「どうしたの、セリア。どこか痛いの?」
説明のしようがなくてうつむいていたら、優しく母に抱き寄せられました。
「それとも何か悲しい事を思い出したの」
首を振って違うと伝えました。
「ベッドから降りた時に怪我をしたのかしら?」
さっきより首を強く振りました。
「じゃあ、私達の態度があなたを悲しませたのね」
おもわず顔を上げて母の顔を見ました。
母は微笑みながら私を見た後、父に視線を向けました。
私も父の方を見ると困ったように笑いかけてきました。
「勘違いさせてしまってすまないね、セリア。本当は昨日のようにいろいろ話してあげたいんだけど、医師たちに怒られてしまってね。セリアの状態を確認していないのに、勝手にいろいろ話すなとね。おかげで何を話していいか判らなくなってしまったんだよ」
父の言葉に納得しました。そういえば診察はまだでした。
あれ、でも、昨日目覚めた後、診察をしてなかったような・・・。
うーん、聞いてもいいかな?
いいよね。聞いちゃお。
「あのね、昨日、目が覚めてから、医師の方に診察されてないけど、よかったのかなぁ?」
父と母は顔を見合わせました。
「それはね、魔法で確認をしたから大丈夫なのよ」
(ま、魔法!
ぜひ、聞きたい。
聞いてもいいよね。
うん、この話なら大丈夫だよね)
「それは、どういう魔法なんですか?」
魔法と聞いて、テンションが上がった私は、食事の支度が整うまで、魔法について家族に質問しまくったのでした。
21話目です。
2日目に入りました。
セリアが知った異世界とこの世界の常識のずれが少しずつ出てきます。
三が日はパソコンを触ることができずに、4日の今日からの投稿になりました。
頑張って早く完結させたいとおもいます。
よろしくお付き合いくださいませ。