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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第2章 女神様の愛し子になってから
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16-15 王子達と・・・

王子様達のお誘い。

・・・王子様達の所にはお兄様もいらっしゃるのよね。

それに、ゲームの攻略対象者たちも。観察するいい機会かもしれないわ。


「そうですね。私もちゃんとお話ししてみたいです」

「じゃあ、決まりね。参りましょうか」


私達は案内の方の後について、歩いていきました。マイン様が教えてくださいましたが、この宮はプライベートな場所の内宮というそうです。会議室や謁見の間があるほうは外宮と呼んで、分けているそうです。

内宮の中も国王宮、王妃宮、王子宮、王女宮に別れているそうです。


何となく予測はついたのですが、やはり後宮があった時の名残だそうです。

ただでさえ広いと思っていましたが、まだ、他にも宮が存在すると聞かされて、どんだけ広いのよ! と心の中で思ったのは内緒です。そういえば、よく彼女の世界で東京ドーム何個分とか表現してましたけど、私は畳何枚分の方が想像できると思います。


などと、考えていたら王女宮と王子宮の間にある・・・えーと、サロン?みたいなところに入っていきました。中には王子様達とお兄様達、他に・・・王子様達の友人でしょうか?10数人の男の子?がいました。


「セリアテス、待ってたよ」


オスカーお兄様が手を広げて私を抱きしめてきました。


「オスカー殿、そういうことは淑女にするべきではないでしょう」


アルフレッド様がオスカーお兄様を軽く睨みながらいいました。


「なんでかな。かわいい従妹と心温まる交流をしてるだけなんだけど」

「お止めなさい、オスカー。セリアテスを困らせるものではないわ」


クラーラお姉さまの言葉にオスカーお兄様は渋々放してくださいました。


「神殿以来ですわね、アルフレッド王子。お変わりなくお過ごしかしら」

「クラーラ姫に於かれましては、ご機嫌麗しくあらせられるでしょうか」

「そうね。あまり麗しくはないわね」

「それは」

「というか、普通に話してくださいませんこと。ここで社交ごっこをするつもりはありませんわ。点数を稼ぎたいのであれば、いつも通りの方が宜しいかと思いますわ」


? えーと、要約すると社交の場ではないのだから、普通にしましょう。でいいのかな。


クラーラお姉さまの後ろからアルフレッド王子のことを覗き見しました。目が合ったら微笑んでくれました。


「わかりました。では、いつも通りでお願いします。みなさん、こちらにどうぞ」


テーブル席に案内されました。私の右にクラーラお姉様、左にマイン様が座りました。マイン様の隣にはローザ様、そのまた隣にフィリナ様が、クラーラお姉さまの隣には、ミルフォードお兄様、オスカーお兄様、ローラントお兄様。そして、シュレイン様と、アルザス様が座られました。

私の向かいにはカークライト王子、その左(私から見て)にアルフレッド王子、右隣にシュナイダー王子です。あとは騎士団長のご子息3人を含む6人が3人づつアルフレッド王子とシュナイダー王子の隣に座りました。


侍女の方が紅茶とお菓子を用意してくれました。

って、えっ? なぜメレンゲがここに?


「こちらはうちの料理長が作りました。セリアテス考案のメレンゲです。少しですがご賞味ください」


お兄様の言葉にみなさま顔を見合わせています。

・・・持ってきていたのですね。ただ、メレンゲは昨日作ったものですし、こちらにはラップも密閉容器もありません。もちろん乾燥剤もないのです。しけっている可能性があります。


私は一つつまむと口に入れました。

・・・やはり、少しサクサク感がなくなっています。う~ん、保存方法を考えないと・・・。


私が食べたのを見て、みなさま手を伸ばされて口にいれられました。


うん。言わなくても解ります。今まで食べたことがない食感なんですね。


「セリアお姉さま~、とてもおいしいです~。今までに食べたことがないものです~」

「ありがとうございます。マイン様」


他のみなさまも口々に感想を言い合っています。それをなぜか余裕の表情で、クラーラお姉様とオスカーお兄様が見ていました。

人数が多いからか一人に三個ずつ出されていて、みなさまは直ぐに食べてしまいました。

私は一つだけ食べて、残りはマイン様に渡したらマイン様は一つ取り、もう一つをローザ様に渡していました。それを見ていたクラーラお姉様がフィリナ様に一つ渡すように、侍女に言っています。フィリナ様は辞退しようとしましたが、お姉様に再度言われてお礼を言って受け取っていました。

その間向かいに座った方たちが少しうらやましそうに、マイン様達を見ていましたので、つい、笑いそうになりました。


アルフレッド王子が私に微笑みかけると話し始めました。


「それでは、クラーラ姫、セリアテス姫、こちらにお呼び立てして申し訳ない。ローザ達の宮には彼らは入れないのでね」


・・・えーと、落ち着きのある大人を演出したいのでしょうか。他二人の王子よりはお兄さんな分落ち着いているように見えますが、その・・・無理しているのがバレバレなんですけど。


隣に座っている騎士団長嫡男のフォルクス様が肩を震わせているんですけど。・・・って、あれ? この方も印象が、最初に会った時と違うような?


と、いうか、姫ってなんですか! 姫って!



217話です。


さて、やっとまともに王子達とセリアちゃんが話しをします。


・・・あれ、まだ、してない?


じ、じゃあ、次話で、話すんだよね!

(肩をトントンと叩かれる)

なに、ミルフォード? ・・・はい?みんなの自己紹介だけで終わりそう・・・。

ですと! えっ、カークライトは相変わらずアルザスに遊ばれているって・・・。

・・・お願い、ミルフォード。あいつらのことは頼みます。手綱を引き締めてください。


で、では、次話で。

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