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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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13-12 神殿の・・・外が大変です

でも、各国共通で貴族家の数が決められているとは驚きです。

あ、あれ?リングスタット国の貴族の数は・・・。


「あの。リングスタット国の貴族の数は少なくないのですか。確か公爵家は5家で、侯爵家は15家でしたよね」

「ああ、それは私達が生まれるかなり前に大粛清が行われたそうなんだ。その頃は貴族家は500以上在って、そのうちの6割が改易か爵位を落とすかしたからね。今は5公爵、15侯爵、43伯爵、78子爵、118男爵で、全部で259家だったかな」

「サンフェリスも似たようなものよ。うちは6公爵、18侯爵、45伯爵、76子爵、115男爵で、260家のはずね」

「他の国も同じですか」

「似たり寄ったりね。300家を超える国は少ないと思うわ」

「・・・どうしてですか。王家の子供の数によっては増えていくのではないですか」

「増やさないために、家を統合したり降格したりしているのよ」


えーと、じゃあ、子供がいない家は養子をとることがなく、無くなるとかということでしょうか。


「これ以上は歴史を習わないと納得できないと思うわ。またにしましょうね」


クラーラお姉様の言葉に頷きます。


「えーと、なんだっけ。サンフェリス国の公爵家の名だったよね。キャバリエ公爵という名は、3回変わっているんだ」

「変わっている?」

「変わっているというのは合ってないかもしれないけど、初代キャバリエ公爵には娘しかいなくて、みんなお嫁に行ったから1代で終わっていたんだよね。次に名乗った方は、その、国を出奔なさってね。多分どこかで生きていると思うんだけどね」

「えっ?出奔。子供や奥様はいなかったのですか」

「その、僕たちの伯父なんだけど、父が成人して公爵家を興すことになった時に、キャバリエ公爵家を頼むと言いおいていなくなったんだ。もちろん、妻も子供もいなくて・・・」


オスカーお兄様がなんか言いづらそうです。


「父の話だと、王宮や貴族たちは動揺したけど、キャバリエ公爵家の使用人や領民には不安はなかったようだよ。伯父は父が困らないようにすべて伝えて領民に納得させていたんだって。屋敷を去るときに使用人の一人がこれからどうするのか聞いたら、サンフェリスを出て他の国に行くことと、本当にやりたかったことをすると言っていたそうだから、どこかで元気にしてるんじゃないかな」


ローラントお兄様が補足?しました。

えーと、その方が出奔しなければジーク叔父様は立太子してないので、お兄様達も王子にならなかった?

でも、その方は最初から決めていたのではないでしょうか。だから妻も子供も持たないようにしていたのではないのでしょうか。

ああ~、情報が多すぎます。キャパオーバーです。


「セリアテス、さっき言ったシュレインとフォルクスが、私達の友人じゃないかということだが当りだ。フォルクスは私の友人で、シュレインはシュナイダーの友人になる。あと、シュベルツがカークライト、ウェルシーがシュナイダーの友人でもあるな」


オスカーお兄様達の話が終わったのをみて、アルフレッド王子が先ほどの疑問に答えてくれました。すごいです。騎士団長の息子たちは3人とも友人に選ばれているのですね。

思わず、見まわしていたら、扉を叩く音がしました。

応対した方が横に動きお父様達が部屋に入ってきました。


「待たせたね、セリアテス。疲れてないか」


お父様がそばに来たと思ったら私を抱き上げてしまいました。

お母様も隣から私の顔を覗き込んできます。

確かにみなさまから聞いた話で、いっぱいいっぱいですが、そんなに心配するほど疲れて見えますか?


「大丈夫です。お父様」


私の返事にお父様がみなさまを振り返りました。


「やはりセリアテスをお披露目するのは、やめた方がいいでしょう」

「だが、民衆は納得しないだろう。聖光を見ているのだし、すなおに解散するとは思えないぞ。報告では王都中から集まってきているとあったし」

「ですが、セリアテスが嫌だと言えばさせることはできませんよね」


はい? お披露目? 聖光? 王都中から民衆が集まっている?

何ですかそれは?

あれですか。女神様が降臨なさった光が神殿の外からもわかったと~。

で、何があったか民衆が訊きに集まってきたと。

お父様達が中々これなかったのは、その報告に対応する話し合いもしていたのでしょう。

お・お・ご・と・に、なりすぎです。女神様~。

泣いていいですか。


って、現実逃避している場合じゃないですね。


「お父様、外がどうかなっているのですか」


私からの問いかけに部屋に来た大人の方たちの視線が集中します。


「続々と民衆が集まってきているそうだ。おかげで馬車を出すどころか神殿からでて行くことが出来なくなっている」


と、いうことは。


「どなたか出て行かれたのですか」

「ああ。大使の1人が出て行ったが、民衆にもみくちゃにされて、警備の者に助け出されなければ、圧死していたかもしれなかった」

「民衆は騒いでいますか」

「いや、静まりかえっている」


これは、まずいです。対処を間違えると暴動がおきます。



149話です。


のんき?に会話していたら、神殿の外は大変なことになってました~!

ということがわかりました。という回です。


活動報告にも書きましたが、この3日話が書けなくて止まってました。

止まった位置は「扉を叩く音がしました。」のあとです。


うん。民衆のことを忘れてましたね。

民衆は新たに「アラクラーダ様の神子」が現れた。と思っていて、その発表を待っていたら、聖光の目撃となりました。

さて、どうしましょうかね。


それでは、また、次話で。

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