母話1-1 娘への想い
お母様に入ります
私の名前はミリアリア・ロドリアス・フォングラムといいますの。
フォングラム家は公爵家で、私は公爵夫人ですわ。
元々私はフォングラム公爵家に嫁ぐ前の家も、ルートーガー公爵家でして公爵令嬢でしたのよ。
その頃は令嬢の中の令嬢といわれたものですわ。
今は皆様に貴婦人の中の貴婦人と言われておりますの。
私には子供が2人おりますの。
1人は男の子でミルフォード・カイセル・フォングラムといい10歳ですの。
もう1人は女の子でセリアテス・クリスチーネ・フォングラム。7歳ですわ。
どちらもとても優秀な子供たちで他家の方々に羨ましがられておりますのよ。
とても幸せですわ。おほほほほほ~。
・・・そう、あの日まではそう信じておりましたの。
事の起こりは王宮で開かれた王妃主催のお茶会に子供たちが招かれたことですの。
親である私たちも別室でお茶会をしていましたわ。
いつものように他の方に子育てについての相談などを受けておりましたのよ。
なんと言っても我が娘は、同じ年頃の子供を持つ方から、自分の子供の手本にしたいと謂われるくらいに立派な淑女でしたもの。
本当にどこに行っても皆様に同じように娘は褒められましたわ。
それに自分のご令嬢を娘の話し相手としたいとおっしゃる方が多くて、お断りするのも一苦労でしたの。
もちろん、その先のあわよくば、息子の婚約者になれればという思惑も解っておりましたわ。
そのように皆様とのお話しが弾んでおりましたら侍女が来まして、娘が怪我をして医務室に向かっていると言いましたの。
私はすぐに皆様にお断りをして、医務室に向かいましたわ。幸いにも医務室に着く前に娘と、娘に付き添ってきた息子に会えましたの。私はそのまま一緒についてまいりましたわ。
可哀そうに娘は左のこめかみの辺りに怪我をしていまして、血を流しておりました。
近衛騎士に抱えられて顔色を青くしていましたわ。
私の可愛い娘に怪我をさせたなんて、後ほどその者を探し出してきっちりお灸を据えなければいけませんわね。
もちろんその母親も子供の教育がなっていないことですから、子育てについての苦言を申さないといけないわ。
治療をした医者から傷はたいしたことはないと言われまして安堵しましたが、娘の顔色が悪いのが気になりましたの。
ですから、先に退出することにして、王妃に伝えにいくことを子供たちに言って、私は医務室を離れましたわ。
途中で娘の怪我のことを聞いて様子を見に来た王妃と会えましたので、先に退出することを告げましたの。
すぐに許可をいただけて、王妃と一緒に医務室に向かうことになりましたわ。
王妃に医師から聞いた怪我の具合を話しながら歩いていましたら、医務室のほうが何やら騒がしくなっているのが分かりましたわ。
騒いでいるのは娘が意識を失って倒れたことだと聞かされましたの。
それを聞いた王妃の対応は早かったですわ。周りに指示を出し、すぐに部屋を用意してくれましたの。
・・・それから、7日間娘は眠り続けましたわ。
本当は家に連れて帰りたかったのだけれども、高熱がでているから動かさない方がいいと王妃や医師に止められてしまいましたの。
私たちは毎日王宮に通いましたわ。
流石に7日も目覚めないとは思っておりませんでしたの。
5日目に王妃が王宮に私達が泊まる部屋を用意してくれましたので、ありがたく使わせてもらうことにしましたわ。
7日目に娘が目を覚ましたと連絡がきたときにはほっとしましたの。
ただ、とても不思議なことがおこりましたの。
娘の髪色は義母に似た茶色でしたのよ。
それが倒れてから、毎日少しずつ髪の色が変わっていきましたのですわ
最初は目の錯覚かと思ったくらいですの。
皆さんが変化に気が付いたのは、3日目の午後でしたわね。
髪の色が薄くなるにつれて、輝きが加わってまいりましたのよ。
6日目には、とうとう月の光を思わせるようなプラチナブロンドになってしまいましたわ。
私はとても複雑な気持ちでしたわ。
娘が何のためにあんなにも努力を重ねてきたのか知っておりましたもの。
娘は貴族の子供にしては魔力量が少なかったのですわ。
それゆえに3歳から無理を重ねて皆様から称賛されるほどの結果を残しましたの。
本当はそんなことをしなくてもいいと止めたかったのですが、娘に否定をしたと受け取られたらとおもうと、何も言えなくなってしまっていましたのよ。
それが、娘の支えとなっていたことは、解っておりましたもの。
それなのに・・・。
14話です。
お母様は・・・思っていたのと違う話になりました。
まさかセリアの頑張りを認めていたとは・・・。
最初はセリアの努力を横目に見て歯牙にかけない、という風にもっていくつもりでした。
でも、彼女が語り掛けてきたんですよね。
私はこう思っていると。
でもなんか、まだ書き語り足りない気がするんですよね。
後日加筆訂正するかもしれません。
未熟な語り手ですみません。
いつもの
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それでは、次回で!