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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
137/444

12-13 作り直しは・・・ちゃんと量ってください!

ふっふっふっふっふ。

やりました。リンゴのコンポートを認めさせました。


でも、えー。じゃあ、味見はコレですか。

焦げてはいないと思うけど、なんか嫌です。


「そう、では、セリアの言葉が正しかったと認めるのですね」

「はい。私が間違っておりました。さすが神子様です。私などでは思いつかない料理でございます」


あら、殊勝な態度に替わりましたね。

ん?なんか私にとって不穏な言葉が聞こえてきたような?


お母様がフッフス料理長と話している間に王妃様がいらっしゃいました。


「何があったのか説明して頂戴」


お母様が何も言わないので、料理長が説明します。

あっ、他の料理人は仕事に戻りましたよ。でないと、夕食が遅くなってしまいますものね。

私は火を止めて端に置いた鍋のそばに用意してくれた椅子に座っています。

ちなみにここにいるのは、私とお母様と先ほど一緒にきた侍女さんだけです。

伯母様達が全員で来たら邪魔ですよね。


話を聞き終わった王妃様が料理長にいいました。


「話はわかりましたわ。あとは後程お話ししましょう。覚悟しておくように。それより、セリアテス。大丈夫なの」


そう言って私のそばに来ました。


「はい。王妃様」

「そう、無理はしないのよ。でも、その鍋の中にある物がそうなの」

「はい。・・・私が指示したものではないのですが・・・」

「もう、味見は出来るかしら」

「味見をするくらいならいいと思います」


小皿とフォークが用意されて一切れのせられました。それが、私とお母様の分も用意されました。

え~、やっぱり味見しないといけないですか?

王妃様とお母様が私の顔を見ています。つまり私に先に食べろと・・・。

覚悟を決めてリンゴをフォークで小さく切り「まあ~」口の中にいれました。

・・・甘い。甘すぎます。砂糖をどれだけ入れたのですか。

思わず、キッと料理人たちを睨んでしまいました。

目が合った料理人が「ヒッ」と声をあげました。

なんて失礼な。あなたたちがこれを作ったんでしょうが~!


「不思議な食感ね。でも、生のリンゴと違って美味しいわ」

「そうですわね、王妃様」


あ~、そうですよね。初めて食べれば、これがこの味がそうだとおもいますよね。


「王妃様違います。これは失敗作です」

「あら、失敗作なの」


私の言葉に王妃様が不思議そうに聞いてきます。

料理人の何人かが項垂れています。これを作った人たちでしょう。


「これでは砂糖が多すぎます。素材の味を殺してしまっています」

「そうなの。リンゴの味はするわよ」

「リンゴの持つ酸味が消えてます」

「あら、そうね。・・・直すことはできて」

「・・・ここまで味が染み込んでいますと難しいですが、他の味を加えて直すことはできます」

「まあ、どうするの」

「ワインを使います。あと、このままだと砂糖が勿体無いので、もう少しリンゴを煮て薄めたいと思います」


それを聞いた王妃様が何か思案しています。


「フッフス料理長、何人かこちらに寄越してくださらない。大丈夫、すぐに終わりますわ」

「なんででしょうか」

「今から、リンゴのコンポートを作ってもらうわ。夕食のデザートの一品に加えたいの。リンゴの皮むきに時間がかかるだけで、あとはそんな手間ではないのよね」

「・・・はい。承知いたしました」


えっ? と、思っている間にリンゴが運ばれてきて、皮むきが始まりました。

鍋に切ったリンゴが・・・。


「待ってください。リンゴを量ってもらわないと、砂糖の量がわからないのですけど」


私の言葉に料理人の手が止まります。


「目分量じゃないのですか」


だから、美味しいお菓子は分量が決められているんです。だから、あれがあんなに甘くなったのですね。


「言葉で言うより体感してしてください。これをみなさん食べてください」


私の言葉にリンゴを剥いていた方がきて鍋から一切れつまんで食べていきます。


「あめぇ~」

「なんだ、こりゃ」

「うそだろ。こんな違うのかよ」

「砂糖を一杯入れればうまくなるとおもってたのに」

「あれとこれが一緒のものだと思えない・・・」


あっ、料理人の方が落ち込みました。肩をがっくり落としてます。

ですが時間がないのですよね。さっさと立ち直ってもらいましょう。


「すみませんが、わかっていただけたのならリンゴを量ってください。それから、一人一切れとして何人分用意するのですか。それを考えてリンゴの皮を剥いているのですよね」


私の問いに料理人の方達が数の計算を始めました。ですが、中々数の把握ができません。


「料理長。いつも何人分を作っているのですか」

「夕食は下働きを含めて400人分くらいだな」

「リンゴを12等分にするので400を12で割ると33.3。じゃあ、34個剥けばいいわけですね。少し余分を作るために35個用意してください」


私の言葉にみなさま目を丸くしています。

暗算ですけど、なにか?



136話です。


今話のセリアちゃんの気持ち?が強気です。

睨んでみたり料理人さんが作ったコンポートを失敗作と言ったり。


他は何かありましたかね?

なさそうなので、また、次話で。

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