11-3 お土産をもらいました・・・
くじを引く順番は年が若い者からと言うことになりました。
まずはアマリア様です。壺に手を入れて紙を一枚引っ張り出しました。
「わたし、12よ」
侍女さんが席に案内します。
次はギルベルト様。彼は3番を引きました。
次は・・・えーとビアンカ様と私のどちらが誕生日が早いのでしょうか?
「セリアが先よ」
「はい?私が先ですか」
「そう。私が1月生まれで、セリアが6月生まれだからね」
「そうなのですね」
そうか、ビアンカ様は私より生まれたのが早かったんだ。
なので、壺に手を入れて紙を取ります。9番でした。
ビアンカ様は7番です。続けてシュレイン様が17番、オスカー様が18番、お兄様が1番を引きました。そしてローラント様が13番、クラーラ様がお誕生日席の16番を引かれました。
次は大人の番です。まずはウルリーケ叔母様が引きました。20番でお兄様の右隣です。
次にアーマド叔父様です。15番で、クラーラ様の右手側で向かいがシュレイン様です。
ソフィティア叔母様は4番でギルベルト様の左隣、お母様は11番でアマリア様の右隣でお兄様の向かいになりました。
その次はエグモント叔父様です。6番でお誕生日席の向かいになりました。
それからお父様が引いて19番。ジークフリート伯父様が8番で私の右隣。カテリア伯母様は10番で、私の左隣。おばあ様は14番、おじい様は5番で、お兄様の隣の2番の席が空きました。
その2番の席は片付けてギルベルト様がお兄様の隣になりました。
みなさまが席に着くと、食事が始まりました。いつもと違うので子供たちは少し緊張していましたが、少し経つとみんな隣の人と話をし始めました。
私もジークフリート伯父様、カテリア伯母様に話しかけられて楽しく会話をしました。
うん。いつか必ずサンフェリス国に行きたいと思うくらいでした。
食事が終わるとまた、大人と子供に別れてお話し?しました。
いえ、子供たちはお話しではないですね。
クラーラお姉様、ローラントお兄様、オスカーお兄様?を囲んで大はしゃぎです。特にアマリア様のテンションがすごかったです。ただ、直接血のつながりがないからなのか、ビアンカ様が少しおとなしいような?
お姉様たちは私達にお土産を用意してくれていました。
それを受け取りに迎賓棟に行きました。
えー、前に探検に来た時に来賓棟だと思っていたら、正しくは迎賓棟でした。
うん。言葉って難しいです。
さて、お土産ですが、クラーラお姉様から渡されたのは刺繍をした手巾でした。
何でも、お姉様が刺繍をなさったそうです。
図柄はすべて違いました。男の子用は鳥を、女の子用には花を刺繍してありました。
それぞれに渡されたものは、その人の髪の色と瞳の色をしていました。
なので、お兄様の鳥は体はハニーブロンドの色をして瞳の色はエメラルドです。
シュレイン様はグリーンの体に瞳の色は濃い黄色の鳥。
ギルベルト様のは、紺色の体に瞳の色は濃い青色をしていました。
私達女の子の花も同じように髪の色を使っていました。
ビアンカ様のは、これはヒマワリでしょうか?金色の糸で刺繍されています。
アマリア様のは、スイセンに似た花です。淡い黄色で刺繍してあります。
そして、私の花は。これは何でしょうか?朝顔のようなラッパ状の花だと思うのですが、薄い黄色の糸で刺繍されています。う~ん。彼女の記憶の中にもこんな色の花はありません。
わからなくて首をひねっていましたら、クラーラお姉様に声を掛けられました。
「セリアテス?もしかして気に入らなかったのかしら。月花草の花にしてみたのだけど、ごめんなさいね」
「あっ、違います。なんのお花か分からなくて考えていたんです」
「まあ、そうだったのね。いえ、こちらが悪かったわ。セリアテスが何もかも忘れてしまったと聞いていたのに、説明も無しじゃわからないわよね」
えーと、どこまで知っているのでしょうか?
そうしたら、お兄様が聞いてくれました。
「クラーラ、セリアのことをなんて聞いてますか?」
「ほとんど知らないわ。セリアテスが怪我をして倒れて7日間意識不明だったことと、目が覚めたら何も覚えていなかったことと、髪の色が変わったことくらいかしら」
「そうだよ。そうしたら、フォンブルクについてセリアテスのことが聞けたと思ったら、アラクラーダ様の神子疑惑だって?一体何がどうしたらそうなるの?」
「あと、目覚めてしばらくは動くことができなかったってきいたよ。何が起こったのか教えてくれないかな」
私はお兄様達と顔を見合わせました。
117話です。
読んでいただきありがとうございます。
くじ引きは適当に数字を割り振ったらああなりました。
本当はもう少しみんながワクワクしている感じをだしたかったのですが・・・。
それだと無駄に長くなるので。
子供がね、僕はX番だよ。私はX番だわ。ってやるのはかわいいけど、大人がおーX番か、・・・の隣か。なんてはしゃいでるところは見たくない。
それよりもお土産をね、サンフェリスの特産の・・・。
ありゃ。刺繍から説明してになって、特産品のあれがでてこない。
次回か。次回に持ち越しか?まさか、その次まで・・・。
1話が短いとこんなものですかね。
おーい、ミルフォード。次話で3人への説明は任せたから、短くしてください。
でないと、このあと一日が終わるまでの内容てんこ盛りなんだから、10話越しても終わらないなんて嫌だからね。
それでは、次話で会いましょう。




