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月光の姫と信望者たち  作者: 山之上 舞花
第1章 セリアテスと記憶喪失と王宮の人々
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祖父話6 王宮に向かう・・・

今わしは王宮に向かう馬車の中だ。

向かいには不機嫌な顔のセルジアスと困惑した顔のエグモント、わしの隣には無表情のアーマドがいた。


約束通り朝早く、アルンスト侯爵家とルートガー公爵家がやってきた。

待ちきれなかったのか、朝食を食べずに来たらしい。

アルンスト侯爵家は、朝食としてパンに具材を挟んだ物を持ってきた。

たしか、サンドイッチと言ったか。

セリアテスが昼食会の時に言っていたのを試してきたのだろう。

ルートガー公爵家は卵焼きを何種類か作ってきた。

これもセリアテスから聞いたものだ。

王宮の食事がよほど口に合わなかったのだろう。

家での食事はとても美味しいと言っていた。

その時にきいた料理を持ってくるとは、両家ともあなどれん。


おかげで朝食は賑やかになった。

皆がいることにセリアテスは驚いていたが、とても喜んでいた。

そして、それぞれが持ってきたものを食べて・・・口では美味しいと言っていたが表情は微妙だった。

理由を聞くと「バターはないのですか?」ときいてきた。

バターが何か、きいたが教えてもらえなかった。


セリアテスはやはり身体がだるそうだった。

それはそうだろう。

枯渇の反動は2~3日動けないこともあるくらいだ。

動けるだけ、いいほうだろう。


最初別々に行くつもりだったが、ソフィティアとウルリーケが自分たちが馬車を使うから、同乗させてもらえと言ってきた。

そういう意図だったのかと、承諾したら・・・。

まあ、昨日の発言で警戒をされたのだろう。

わざと、態度にだすのも、気にしてない振りもまだまだ、青いなとおもい、微笑んでやったら、セルジアスに睨まれた。

やれやれ、相変わらず気の置けない者たちの前では、感情が素直にでるようだ。

だが、間に挟まれたエグモントが可哀相ではないか。

仕方がないから、こちらから話をするとしようかのう。


「エグモント、今日の予定はどうなっておるのじゃ」

「あ、はい。私は今は内務省におりまして、最近は宰相閣下のもとで仕事をしております」

「ほう。それはいつからじゃ」

「その、4日前からです」

「そうかのぉ~」


それは、それは。

ジョシュアも絡め手からきたか。


「そういえば、昨日お前たちは、ほぼ同時に来たが玄関で会ったのか」

「いや、うちから連絡が来て王宮を出ようとしたところでエグモントと会い、馬車に乗り込むところで、兄上に追いついた、かな」

「まて、アーマド、お前も王宮にいたのか」

「ああ。と、いっても俺は騎士団に顔を出していたんだがな」


セルジアスも気付いたようだ。

一種嫌そうな顔をした。

まあ、今更なことだ。

ちゃんとキャバリエ公爵の護衛から連絡がきたと伝えてあるだろうに。


「まずかったか」

「いや、かまわんじゃろ」


また、沈黙が落ちた。

もう少し学ばせねば駄目だったか。


「父上。どういう風に話を持っていくつもりですか」


セルジアスが聞いてきた。やっと目を合わせる気になったようだ。


「出たとこ勝負かのう」

「何も考えてないのかよ、親父」

「考えてはおるが、話を聞いたあやつらの出方次第じゃからのう」


また、沈黙が落ちた。

セルジアスが溜め息を吐くと一言こぼした。


「まあ、お手柔らかに頼みます。私も余計な立場になりたくないので」


それに、ニヤリと笑って返しておいた。

おい、そこで顔色を悪くすることはないだろう。

自分も似たようなことをするだろうが。


王宮に着くと昨日のうちに謁見を申し込んでいたので、案内の者が待っていた。

連れて行かれたのは王の執務室に近い小会議室だった。

先に指定したように、国王と王妃、宰相、魔術師長、王国近衛隊長が待っていた。

わしとセルジアスだけだと思っていたようで、アーマドとエグモントもいるのを見て気色ばんでいる。


「これはリチャード卿。よくおいでくださいました」


国王レイフォードが型どおりの挨拶をしてくるがそんなものに構う気はないので、さっさと本題に入ることにする。


「ご無沙汰をしております。国王陛下、王妃殿下。申し訳ないのですが、挨拶は省かせていただきたい。危急に伝えなければならないことが出来ました。それから、やらなくてはならないことも」

「それは、セリアテスに関わることですのね」

「はい。それで、申し訳ないのですが結界を張らせていただいても」


国王たちの顔色が変わった。

国王は皆と目を見交わすと許可をだした。

わしは、3つの結界を重ね掛けをした。

それぞれが席に座ると、わしは昨日起こったことを話していった。

最初は服の改良をするという話を聞いた王妃がうれしそうな顔をしていた。

だが、その過程で、セリアテスが魔力の暴走をおこし、命が危うい状態になったと聞いたときには、顔色を青くしていた。

そして、皆から魔力を分けられて持ち直したと伝えると安堵していた。

それから、セリアテスが説明したファッションショーを記録した物を見せた。


一通り見終えると皆からため息がもれた。



99話です。


え~、じい様話が2日にわたることになりました。

予定通りですが・・・。

う~ん。

いやね、セルジアスのパパだからデキる人なんだけど、思った以上に策士?なのでね。


さて、次話で100話です。

意図したわけじゃないけど、3月いっぱいと切りのいい日に100話になりますね。

明日は、予告どおり、100話と、登場人物紹介と、番外編を投稿します。

あっ、番外編は別枠を作ります。


はあ~。

そろそろ、潤いがほしいな。

じい様話が終わったら、女子トークの回が待っている!

がんばるぞー!

おー!


ここまで読んでいただきありがとうございます。

では、次話で。


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