2話~黄泉津大神イザナミ
今日は繋ぎのつもりなので短めです。
あと、これからは期限を決めます。
3日に一度程度にしたいと思います。
ここは?何処だ?
俺は死んだはず。
目の前に居るのはなんだ?女の人っぽいな。
「初めまして。私は黄泉津大神イザナミです。ご存知ありませんか?日本ではかなり有名なのですが…」
ああ、なるほど。ここは死語の世界か。
道理でまさに神って感じの服装をしてる美女が居ると思った。
え?驚かないのかって?驚かないわけない。だってさっき死んだんだからもうなるようになるしかないだろう。
「ああ、知ってるよ。で、そんなイザナミ様が俺に何の用だ?」
話すのは疲れるんだ。早く終わらせたい
「すいません。貴方は話すのが好きではないようですね。わかりました。手短に話しますね」
イザナミは心でも読めるのか。
そう思ったら、イザナミはにっこり、文字通り女神の微笑みを竜斗にかます。
まぁ、話が早く終わるのならいい。危うく惚れるとこだったのは秘密だ。
「まず、貴方の死後について話しましょうか」
イザナミがコホン。と咳払いをすると、真剣な表情になる。
「貴方の死亡後、貴方の幼馴染み、佐々木美羽と言いましたでしょうか。あの子が貴方の後を追って自殺しました」
「…は?あいつも死んだのか?」
「はい。あの子は大変貴方を慕っていたようですね。冷たくなった貴方を抱き締め、迷わず屋上から飛び降りました。手に…貴方の写真を握りしめながら。そして、声が聞こえてきました。また貴方に…竜斗に会いたいと」
言い終わると同時に竜斗の顔は哀しみの表情になる。拳を強く、握りしめている。
イザナミがあたふたしていた。
「あ、あの!なんか…すいません…」
「いや、いい。それより、美羽は今どうなってんだ?あいつも俺と同じようなことになっているのか?」
「あ、はい。その事ですが…」
イザナミは、歯をぎりぎりとなるほど食いしばり、拳をめりめりと言わんばかりに握りしめていた。
「私の…離縁の夫…野速玉大神イザナギが見ています。私と貴方のように」
「へぇ。それはまた有名な神様なこって。で、あんたはなんでそんな顔してんだ?」
竜斗に言われ、イザナミは顔を真っ赤にして手をぶんぶん振った。
「な、なんでもないです。気にしないでください。それより、転生後の話をしましょう。これから貴方は、異世界の『セントル』という国に転生します。本来なら何も言われずに転生しますが、貴方や美羽さんは異例に生き残るための力を与えようということです」
明らかに話題を変えたのには、何かがあると思い、首を突っ込まないようにする。
「そりゃどうも。で、俺にはどんな力を与えてくれるんだ?」
「簡単です。私と貴方が融合します」
「……は?」
とんでもないことをさらっというイザナミに、俺は意外と天然?という感想を抱かずにはいられなかった。
「ま、まぁ、あんたと俺が融合することで何があるんだ?」
「えっと……これについては実際にやった方が良いでしょう。良いですね?」
俺はおう。と答える。
イザナミがこちらに近づく。
すると、おもむろに抱きついてきた。
「え、ちょ、まっ!」
神様とはいえ美女が抱きついているのだ。
慌てるのも無理はない。
「しー。静かにしてください。これは集中しないといけないのです」
「わ、悪かった」
……3分ほど経っただろうか。
いきなり自分の胸に何かが入り込んでくる感覚があった。
『成功です。これからは貴方の心のなかでアドバイスもとい私の力の使い方をお教えしますね』
頭のなかにイザナミの優しい声が聞こえる。
「あんた、融合してても喋れ……」
自分で喋ってみてびっくりした。
声がいつもよりかなり高い。
しかも服がイザナミの物に変わっていた。
まさか。と思い、自分の胸を触ってみる。
……ある。
「おい…」
『なんでしょう?』
「あんたと融合したら、性別変わったんだけど?」
『ああ、忘れてました。私ほどの力の強い神と融合したら、性別が変わりますよ。大丈夫です。すぐ慣れますから。』
「そういう問題じゃねぇよ…なぁ、姿写し出せる?」
『作り方がわからないので水溜まりなら』
すると、竜斗の足元に水が現れる。
それを使い、姿を確認した。
「ほぼあんたの顔だなおい!」
俺の体はさらりとした長い黒髪は勿論、強気だが美しい顔、さらには体型までイザナミのそれだった。
唯一といっていい俺の要素は左手の指にある切り傷の跡か。ん?なんだこれ?
『あ、すいません。ですが、神と融合したら大体はこうなりますので大丈夫です。貴方だけではありませんよ』
「だから……もういいや。早く転生させてくれよ。どっちにしろこの中みたいな所じゃあんたの力、試せないだろ?」
『それもそうですね。じゃあ、最後に、ステータスについてお教えしますね。目を閉じて、あんたと自分の心と意識を繋ぐ感じにして、ステータス。と念じて下さい』
「ステータスなんてあるのか?」
『はい。とはいっても、名前、性別、職業、出身地等だけです。現世でいう名刺ですね』
「なるほどね。よし…」
心に意識を繋ぐ……何となく出来たような気がする。
ステータス。
すると、俺の目の前にトランプ大で半透明のカードが出てきた。
触れる。実態か。
「できたな」
『さすがですね。今は何も書いてありませんが、異世界に行ってから記載されます。チェックしといてくださいね』
俺は黙って頷く。
『では、行きましょうか。セントルへ』
俺の意識は、眩しい光と共にそこで途切れた。
題名を変更します。
この題名は友達が考えたので、今度は僕が考えます!