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こんな悪には出会ったことがねえほどになァーーーーッ

 当時流行っていたのが交換日記。

 ご多分に漏れず私も仲の良い友だちと交換日記をしていた。4,5人グループで回してたような気がする。絵を描くのが好きなメンバーだったので書くことがなかったり時間がないときなどは絵を描いて次に回すこともあったと思う。細かい内容は覚えていない。しかしその交換日記にも変化が起き始めた。


 私が下手な絵を描いても、汚い字で文章を書いても特に問題なく進んでいた交換日記だが、その内容が徐々に変化し始める。交換日記を書いてる友だちが自分の絵を私が真似して描いているのが嫌だ。文章の内容が嫌。等々私に対する辛辣な言葉で埋め尽くされるようになった。事実、絵が上手な友だちに憧れていたので真似して描いていると言われても仕方がない。私の文章で気分を害したのなら仕方がない。交換日記の中で散々友だちに書かれ、やがて交換日記は回ってこなくなった。



 周囲の様子が少しずつ変わってきているのは担任を庇ったあの日からだということに気が付いていない当時の私は、自分に降りかかるすべての言動が身から出た錆だと思っていた。今まで人の害意に晒されることがなかった私は「悪いことをしたから怒られる」逆に言うと「悪いことをしていないなら攻撃されない」それが当たり前だと思っていたのだ。

 私はお幸せな人生を歩んできただと思う。まさに

「こんな悪意には出会ったことがねえほどになァーーーーッ」という感じ。


 でも人は気分で人を傷つけることもあるし、自分と違う価値観を持った人を排除しようとすることもある。残酷な方法を使うことだってある。自分が悪くなくても攻撃を受けることがると学ぶのはまだまだ先のことだった。

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