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わたしも同行する

 嫌なことが大半を占めたがなんとか義務教育も終わった。

 しかし義務教育じゃあないということは、単位や出席日数が足りなかったら進級ができないということだ。これから始まる全寮制の高校生活に緊張が殆どだった。


 受験の時に見てはいたがやはり山の中にある高校。そして、入学式の朝は大雪だった。雪のせいで渋滞し駅から乗ったバスが渋滞で大幅に遅れた。今まで遅刻など経験したことのない私と母。真面目が服着て歩いてるかのような私たちは人生初の遅刻を経験していた。


 最寄りのバス停で降りるのは新入生たち。おそらく県外から来たのだろう。仕事の忙しい時期だというのに母は「わたしも同行する」と言って一緒に来てくれた。そして愕然とする。雪が積もっていたからだ。私の地元は滅多に雪が降らない。降ったとしても積もることなどまずない。それなのに最寄りのバス停にも学校への道にも雪が積もっているのだ。学校の敷地内でもそうだ。広すぎる運動場は真っ白。建物も渡り廊下も真っ白。すごいところに来てしまった…


 入学式は当然始まっていて、バスの遅れによって遅刻したのは数十人。特に怒られるとかなくてよかったが幸先不安な入学式となった。式を終え寮内に移動。話には聞いていたが6人部屋とは、人が多いなぁ。同じ部屋の生徒たちも保護者と一緒に自分のベッドに座っている。全員緊張の表情を浮かべているがとっても気が強そうという風貌の生徒は居ない。ほっとした。


 帰りのバスの時間があるので母を学校の門まで送りながら敷地内を観察する。母は心配そうにこちらを見ていたが私はそんなに緊張していなかった。「大丈夫だよ~」と笑って母を見送って部屋に帰る。同じように親を見送っている生徒もいるがその殆どが泣きながら親と離れている。「そういえばそんなに寂しくないなぁ」実感がわいていないだけなのかもしれないがバタバタの初日だった割に落ち着いていた。


 全く知らない人ばかりの環境が思ったより楽なのかもしれない。これで事実上リセットされた。

 ここから人生やり直せるかもと少し期待し始めた入学式の日だった。

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