人の出会いってのは運命できめられてるのかもしれねえな………
遭難するんじゃあないかと思うような山中での受験を終え、相変わらず時々休むが登校もする学校生活を送っていた私だが受験の結果が郵送されてくる予定の日は早く結果が見たくて休んでいたような気がする。
何かの結果を待つときの私の心境は決まっている「絶対不合格」最悪の状態を想像しておくのだ。「どうせ駄目だ」と予め覚悟をしておくことで本当に駄目だった時の精神的ダメージを減らす作戦だ。そう。とっても後ろ向きだ。でも期待して駄目だった時の処世術。
郵送されてきた手紙を開封して読む。
「合格したことを通知いたします」と書かれていたが、社会人が使うような丁寧な挨拶なども書かれていたので合格かどうかも自信ない当時の私。「絶対不合格」と思い込んで読んでいるから脳内でバグが発生したのかもしれない。
仕事中の親に電話をしたら「結果はどうだった!?」と息巻くが「よく分からん」と返事する私。電話の向こうで崩れ落ちそうな声の親。「私では判断できないからちょっと文面聞いてもらっていい?」と話しながら挨拶文込みで読み上げる。
「それ合格だね」と興奮気味の親。そこでやっと合格だと実感する私。
「あぁそうか合格したのか……ん?ということは私は春から県外の全寮制に通うということ……か?」
まてまて引っ越しの経験はあるが県外なんて住んだことない。公共交通機関なんかも物凄く不得意。大丈夫なのかな。というか普通の高校生みたいに通うとか無理があるのでは??小学6年生から4年ほど外界とあまり接触してないし、集団生活を今さら真っ当にできるのか?
どうせ落ちると思っていたので学校の友だちにも受験の話はしていなかったが、合格したのならと友だちに伝えるとかなり驚いていた。有名進学校やそれに近い高校ばかり受験する生徒の中で「県外の全寮制に行きます」なんて人は居ない。学校初の登校拒否生徒は卒業後も特異な進路となった。
人の出会いってのは運命できめられてるのかもしれねえな………とはよく言ったもので高校生活は私の人生の方針を決める大きな意味のある時間になった。




