グレートですよ
仲のいい生徒を同じクラスにしないで下さいと学校側に願い出たことにより、中学3年生の時のクラスには特に仲のいい生徒は居なかった。どうせ仲のいい生徒がクラスにいたとて登校しやすさに影響はなかったのだし、変に醜態を晒すくらいなら違うクラスにいてもらった方が気が楽なんじゃあないかと考えたが、意外にもそれが功を奏した。
テストで悪い点を取っても、学校を途中で帰っても、嫌われても。私にとって重要人物は同じクラスにはいない。そう思うと想像以上に楽だった。
中学3年の担任は体の大きい妙に手つきが艶めかしい40歳過ぎの男性だった。プリントを配る時の手つきが独特で目が離せないほどに面白かった。特に私に対して気を使ったり話しかけたりもしてこない先生でさらっと接するどころか無関心に近く私の好む「ほっといて」くれる先生だった。相変わらず時々休んではいたが、3年生が一番教室に行っていたと思う。そして一番荒れているクラスだった。
まるで学年の問題児ばかりを集めたみたいなクラスで担任はクラスの生徒たちに無関心。私だけをほっとくとかじゃあなくクラス全体をほっといているようにすら見えた。しかし勉強熱心な中学校だったので学級崩壊になることもなく授業は淡々と過ぎていた。
クラスの中には目ざとく私の登校拒否っぷりを見つけからかう生徒もいた。しかも自分では行動せず、自分の部下的な生徒に言わせるタイプだ。「小学校にもいたなぁこういう指示して人を動かす人」とぼんやり思いながらも、言わせられてる生徒に同情と軽蔑をした。自分で考えて私に文句を言うならまだしも、「言ってきて」と言われてホイホイ言いに来るなよ・・・と。
私をからかいに来た時には「言って来いと口車に乗せられてさぁ。そこに自分の意志はあるの?」と言い返していた。もうクラスに好きな友だちは居ない。嫌われても冷たい視線を受けても別に困らない。私の人生において重要人物はこのクラスにいない。そう思うと周囲の評価があまり気にならなくなった。
グレートですよ。クラスは問題児ばかり。私だけ悪目立ちしてるわけでもない。そんな気楽さもあったんだと思う。




