お茶でも飲んで…話でもしようや………
中学校に入ってからは学校に行くこと自体どんどん減ってはいたが、たまには登校する。そんな日々だった。
学校の先生たちは「腫れ物に触れるどころか見るのも怖いです」と言った様子で完全に戸惑っていた。そんな中、他の先生と態度が違う先生がいた。校長と生活指導の先生だ。
校長はつぶらな瞳の小柄な先生だった。「僕はあなたを理解できますよ」といった雰囲気で話しかけてくれたのだが給食を食べながらくちゃくちゃ音を立てて食べる先生で、話すと口の端に唾液がたまり驚いている訳でもないのに常に「泡を食う」状態だったので生理的に受け付けなかった。気を使ってたくさん話しかけてくれたのにごめんね。校長先生。
生活指導の先生は怒ると怖いタイプだったと思うが、私は好きだった。親と同世代だろうか。学校に行かないこと以外は校則違反もしないし特に悪いことをするタイプでもなかったので怒られることはなかった。学校行かない点ではかなり悪いことだったのかもしれないが・・・
生活指導の先生は特に私に猫なで声を使うこともしないし、「学校に来いよっ!」と熱く話すでもない。なんというか普通に接してくれた。顔を見ればさらっと挨拶をする。帰ろうとしてる時もさらっと挨拶する。それがとても心地よかったのだ。学校に行かない生徒を見るのも初めてではなかったのかもしれない。教室に戻るのがしんどい時「お茶でも飲んで…話でもしようや………」と職員室の隣の席に座らせてくれたりもした。
生活指導の先生と接していて実感したが、私は特別扱いされることを過敏に嫌がっていたんだと思う。学校を体調不良でもないのに休んでる時点で特別だと言われればそうなのだが、別に特別甘やかしてほしかったわけでも理解してほしかったわけでもない。さらっと接してほしかった。ほっといてくれてもいいくらいだった。
勉強熱心な校風で初の登校拒否生徒。先生たちが戸惑うのも無理はない。私の考えすぎかもしれないが先生たちの態度がじわっと重苦しかった。




