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終わりのないのが「終わり」

 教室に行ったり保健室に行ったりを繰り返し、行事にはとりあえず参加する。

 なんとなくペースがつかめてきていたが、3月には小学校卒業という節目になってしまった。


 行事には参加するようにしていたので卒業式にも参加した。卒業証書を受け取る手順が分かるくらいには練習も参加できていたと思う。担任は卒業式の後の教室で長渕剛の「乾杯」を泣きながらアカペラで歌ってくれた。感動してすすり泣く生徒もいたが私はどう反応したらいいかよく分からなかった。感動するほど学校が好きだった訳でもないし、クラスの生徒と離れるのが寂しいとかもない。とりあえず小学校が終わることにほっとしていたのかもしれない。


 小学校が終わっても義務教育が終わる訳じゃあない。

 学校生活は、終わりのないのが「終わり」のような感じ。


 ただ環境が変わることで、中学入学してから1か月くらいは教室に行っていた。私が保健室登校していたことを知らない人も多くリセットしたような気持ちで行けていた・・・1か月は。

 一度学校に苦手意識を持つと中々気持ちは変わらないようで、それは中学校でも同じだった。1か月くらい過ぎて学校に行けなくなり、保健室登校で凌ごうと考えたのだがある問題が生じた。


 私のいた中学校は有名高校に一番近い中学校。成績優秀な生徒も多く全体的に勉強熱心だった。それだからか、保健室登校なんて存在しなかったのだ。というか学校に登校できないなんて特殊な例は経験ありません。そんな感じだった。


 保健室の先生は明らかに私という異質な存在に対して戸惑っていた。

 「え、学校行けないなんてことあるの?登校拒否?何それおいしいの?」相手が中学生だからって正直に感情表に出しすぎですよ先生・・・と中学1年生の私は思った。


 担任の先生も体調が悪いわけでもないのに学校休むなんて事があるんだ・・・と不思議そうにはしていたが担任は面白い先生で私に対する拒否反応はあまりなかったように思う。趣味で小説を書いて挿絵も描いてイベントに行くような同人誌活動もしていたところも面白かった。話が合う担任で嬉しかったが学校行けるかどうかはまた別の話。残念ながら。


 保健室登校という逃げ道を失った私は、登校すること自体が難しくなった。教室に行けそうな時だけ登校するが、教室に行けないときは休む。途中で早退したくなって一応保健室で休ませてもらう事はあったが保健の先生は「どうしていいのか分かりません」と顔にでかでかと書いてあったのでかなり居心地が悪かった。


 担任が母親に電話し迎えに来てもらうが、保健室で担任と保健の先生、私と母親で頭を突き合わせ早退するか教室に戻るかいつも押し問答になった。母親はもう腹をくくっていたので「どうするかを決めるのは自分で」と口癖のように私に話した。

 「早退してもしなくてもどちらでもいいから自分で決めなさい」と言われ、私は母親に「私はお母さんが期待している答えを出さないかもしれないよ?それでもいいの?」と聞いたが「それでもいいから自分で決めなさい」そのやり取りを見ていた保健の先生は「そんなこと言ったら生徒が早退してしまいます!」と納得がいかない様子で口をはさんでいた。担任はどうしたらいいか分からないという様子で背景のようになっていた。


 そんな状態だったので無理やり学校に行ったものの「もう無理帰りたい」となった時、パニックに近い状態になることも多かった。帰りたいと打ち明けられる相手が学校で見つけられていなかったからだ。

 酷いときには上靴のまま荷物も放置して学校を飛び出したこともある。私の気持ちを分かってくれる人なんていないんじゃあないか。そんな気持ちになる時もあった。

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