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覚悟はいいか??俺はできてる

 登校する時間になると玄関まではランドセルを持って行く。しかし靴を履いた後、一歩外に踏み出せなくなった。当時は「登校拒否」なんて言われていた時代で学校を休むのは熱がある時だけ。行くのが当たり前。そんな時代だった。いや今もそんな感じか。


 学校に行きたくない気持ちを一度認識してしまうとどんどん足が重たくなっていく。それでも行かなくちゃと頑張ると体中に蕁麻疹ができた。痒くてたまらん。それこそ本当に体調不良に当たるのでは?と今は思うが小学生の私にとって熱こそ病気。発熱こそ正義!学校を休むに値する病気に蕁麻疹は値しない。と謎の基準を設ける。


 風邪を引けば休めると考え、風呂の後わざと身体を拭かず濡れたまま寝てみたりした。しかし何度試しても熱は一度も出なかった。悲しいくらいに健康な身体だった。寒いだけだった。健康優良児の私は滅多に風邪をひかなかった。あの手この手で体調を崩したかったが全て失敗に終わった。

 お母さん丈夫に産んでくれてありがとう。でもいまその健康が憎らしい・・・


 よし熱が出たと仮病を使おう。親を騙すなんて正義感強めだった5年生の私が見たら怒るんじゃあないか?本当にいいのか!?「覚悟はいいか??俺はできてる」キリッと親を騙すべく仮病の方法を考えた。


 体温計の数値は絶対だ!体温計を使って発熱を演出しよう!

 体温計をお湯につけたらいいんじゃあないか?コップにお湯を入れ少し水を足す。これくらいかな?と体温計を入れてみる。60度とか表示されて小学生の私でも分かる。「あ、これ失敗」温度調節が意外と難しい。


 嘘が下手な私は仮病も下手。しかし失敗を重ねていくうちに体温計を布団にこすりつけてちょっとだけ温度上げる方法を発見。ちょうどよく38度くらいになった体温計を見せて「お母さん熱があるみたい」とちょっとしんどそうに言ってみる。現在、母親になって分かるのだが体調が悪いかどうかなんて見たら分かる。そして私の母も勿論そうだろう。「熱があるの?おでこ触らせて」と天下の宝刀。おでこ触ると何度くらい熱があるか、本当に分かるのだ。「熱はなさそうだけど・・・」一瞬でバレた。仕方ないお腹痛い作戦で行くか「お母さんお腹痛い」


 今思えばすべて母にはバレていた仮病の数々。それでも6年生の私は真っ当な理由で学校を休みたかった。あの手この手で休もうと頑張っていると母親から「保健室登校する?」と提案された。「あれ、そんなことできるの??」まさに渡りに船。教室に行かなくていいなら行けるかも。


 そうして保健室登校が始まった。

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