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永遠の輝き団(1)

《総帥様、グレイさんはどのようなご関係の方なのですか?》

《グレイは元コードネーム『PNG( Psycho Nucleus-Gray=灰色の魂核子)』です》

《え?ということは、元・・・》

《はい。私の命を狙った元暗殺者です。理由は不明ですが、仮死状態から目覚めたという報告を受けたので、エクセル・バイオにて身柄を保護することにしました。『グレイ』というのは私が付けた仮名です》

《保護?暗殺者を保護したのですか?》

《私の判断ですが、問題ありますか?》

《あ、いえ。総帥様の判断に不服があるわけではないのですが・・・やはり・・・》

《元暗殺者で、過去に私を殺そうとしたことを問題視しているのですね?ですが、私が無事に転生できたのは、グレイが助けてくれたからなのです。私は別の暗殺者に殺されそうになったのですから》

《《《別の暗殺者!?》》》

《はい。アビオラ暗殺未遂事件を追っていたところ、私も標的であることが判明しました。手口から犯人が『異能者』だと確信した私は、グレイを保護という名目で手元に置いておきたかったのです》

《毒をもって毒を制すってことだな》

 ゼーが不敵に笑う。

《それで賊は倒せたのですか?》

《すまない、ヤツには逃げられた》

《そういえばグレイ、あなたはあの死霊のことを知っていたようですが、記憶が戻ったのですか?》

《ああ、全部思い出したよ。自分が何者だったのか。何をしていたか。俺は暗殺組織『永遠の輝き団(Hermetic Order of Eternal Radiance)』の一員。コードネームは『ボマー(bomber=爆撃機)』とか『メイルマン(mailman=配達員)』だった》

《確かにグレイのことを『ボマー』と呼んでいましたね。それで、あの死霊はいったい何者なんですか?》

《ヤツのコードネームは『怪物の仕業』ポルトガル語で『フェノーメノ・モンストローゾ(Fenômeno Monstruoso)』と呼ばれていた。『永遠の輝き団』の団長だ》

《ちょっと待ってくれ。『永遠の輝き団』という組織名は、エクセル・バイオのデータベースの中に名前が残っている。初代リオネル・クローネルの時代だ。データによると『永遠の輝き団』というのは、不老不死を研究する秘密結社となっているぞ》

《ゼー、あなたはそんなことまで記憶しているのですか?》

《ただの暇つぶしだよ。自分がいる会社の歴史ぐらい知っときたいだろ?当時はエクセル・バイオのクローン技術を、不老不死の研究に生かしたかったみたいだな。リオネル・クローネルは断ったらしいが》

《・・・不老不死を研究していた秘密結社が、何故暗殺組織になったのですか?》

《わかった。俺が知っていることを全て話すよ》



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