第4話
※一般的な小説のように、文章を読み進めることにより映像が脳内を通過していく感覚とは異なり、このお話はいわゆる【脚本】の書き方をベースにしております。
ですから、情景をイメージするには読み手様であるご自身が、脳内スタジオで舞台を構築し、カメラワーク等をこなす作業が必要となります。
簡単にいうと、読み手様はもれなくこのお話の脳内監督さんになって上映してくださいな。
誤解をおそれずに言うならば、今までの経験で、スマホで動画を撮り、要らない箇所をカットしたり動画編集した経験がおありでしたら、そうソレで十分にこの取っ付き難い物語を読み進める事が出来るはずです。
~主となる登場人物~
・一色茜莉・高校二年生
・ェアィン・茜莉の中の住人
・一色幸次・茜莉の父
・一色楓・茜莉の母
・富田菜津・クラスメイト
・宮下彩・クラスメイト
・台場宗孝・部活のコーチ
〇丸内高校・女子トイレ(午前中)
手洗い場で手を洗っている茜莉。
水を止め、ハンカチで手を拭こうとすると、隣の手洗い場に、同じクラスの寺川希美が手を洗いに来る。
希美、少しだけ水を出し、右隣の茜莉の方を見ずに小さな声で問い掛ける。
希美「一色さん、記憶はどう?」
茜莉、聞こえにくくかつ、問われた意味が分からず、少し怪訝な表情で答える。
茜莉「え?……」
希美、蛇口のハンドルを捻って水を止め、ハンカチを出し、手を拭きながら言う。
希美「記憶……治ったかなって……」
茜莉「ううん……」
希美、茜莉の顔を鏡越しに見つめがら言う。
希美「……あのね。私、一色さんに謝ろうと思ってた事があったんだ……」
茜莉、鏡の中の希美と目が合う。
と、その二人の後ろ、鏡の中、彩が通って、トイレの個室へと入って行く。
希美、鏡から視線を外すと、そそくさとトイレから出ていく。
茜莉もその希美の背中を追うようにしてトイレを出る。
〇丸内高校・廊下(午前中)
茜莉が廊下に出ると、橘蓮人が話しかけて来る。
橘「あ!……あの、俺、橘。橘蓮人」
茜莉、その橘の顔を見る。
茜莉「……?」
橘、茜莉により近づいて言う。
橘「隣のクラス、二組のだよ。覚えてない?かな?やっぱり?」
茜莉、一歩下がって少し眉をひそめる。
橘「噂。本当だったんだ……。俺の事、忘れてるんだね」
茜莉、ひねり出すような声で、
茜莉「三時間目始まるんで……。ご、ごめんなさい……」
と、言うと、右を向いてそのまま教師の方へと歩いていく。
取り残される橘。
その橘へと視線を向けながら、彩がトイレから出て来て、茜莉を追うような形で教室の方へと歩いていく。
茜莉、歩きながら思う。
茜莉(あの声……)
〇丸内高校・二年三組・教室内(午前中)
授業中。
茜莉、ずっと外の景色を見つめている。
〇丸内高校・二年三組・教室内(昼休み)
茜莉と菜津が机を合わせ、弁当を食べている。
菜津が話しかけているが、茜莉はやや上の空である。
菜津「だからさ、私、食品工場コースの方と迷ったんだよねぇー」
菜津、黙々と弁当を食べる茜莉の顔を覗き込むと言う。
菜津「……って、茜莉ちゃん、聞いてる?」
茜莉、ハッとして、
茜莉「え?ごめんっ……!なんだっけ?」
と、答える。
菜津、自分の弁当のタクアンを箸で掴み、茜莉の口に詰める。
茜莉、それをポリポリと食べる。
菜津「明日だよ。動物園での職場体験」
茜莉、タクアンを飲み込むと答える。
茜莉「あー!うん……。私も動物園コース行くんだったね」
菜津、弁当を食べながら言う。
菜津「散々迷った挙句に『やっぱりどうしても動物の仕事!』ってー、誘ったの茜莉ちゃんだったのにぃ……」
茜莉、気まずそうに答える
茜莉「ご、ごめん……」
菜津、茜莉の顔に近づきながら、
菜津「そんなマジトーンで言わないでって~もう……」
と、少し切なそうな顔で言う。
間。
そんな二人の机の横に、橘が現れる。
橘「ごめんね。弁当食べてる時にいきなり」
菜津、驚いて、むせる。
菜津「ごっふ!……」
茜莉、ちょっと頬を赤らめて答える。
茜莉「なっ……なに?」
クラスの女子の視線が注がれ、少しざわつく教室内。
三組女子A「え?橘くん?」
三組女子B「カッコイイ……」
と、小声で聞こえてくる。
橘「アカリンも明日、動物園コース行くんだ?」
茜莉、一気に顔全体が真っ赤になる。
菜津「ちょ!なんでそれ知って」
橘、菜津の言葉を遮る様に言う。
橘「いや、盗み聞きするつもりはなかったんだけど、聞こえちゃったんで」
茜莉「私に何かの用?」
橘、右手で頭の後ろをポリポリとする。
橘「あー……うん。用といえば用なんだけど」
と、窓側の茜莉の席とは反対の廊下側、彩の前に座る希美が立ち上がって言う。
希美「ちょっと、二組の橘くん。ここ三組。なんであなたがここに居るの?」
橘「ちょっと個人的な用があって……」
希美「三組の人じゃない人が許可なく他のクラスに入ってはダメでしょ!」
橘「なんだか風紀委員みたいなこと言うんだね?」
希美「私、風紀委員なんだけど?」
橘「俺も一年の時に風紀委員やってたけど。そんなルール、規則にあったかなぁ……」
希美「……」
希美、橘を見つめながら黙って座り込む。
後の彩、そのやり取りを見つつ弁当を食べている。
橘、茜莉に言う。
橘「あ、ごめん。これあとで見てくれないかな」
と、小さなメモを茜莉の弁当の脇に置く。
橘「じゃあ。俺はこれで」
そう言って希美を一瞥すると、茜莉の席を離れる橘。
茜莉、そのメモをスカートのポケットにしまい込むと、何事もなかったように弁当の続きを食べ始める。
クラスの大半は、出ていく橘の姿を目で追っている。
菜津も出ていく橘の背を見ていたが、視線を正面の茜莉に戻すと問い掛ける。
菜津「中学ん時、同じクラスだったんでしょ?」
茜莉、ご飯を咀嚼して飲み込むと答える。
茜莉「……菜っちゃんにそんな事言ったんだ私?」
菜津「うん。一年の時、あの人カッコイイねって言ったらそう教えてくれてさ」
茜莉「だとしたらこうも言ってなかった?この学校、男子が少ないから相対的にそう見えるんじゃない?って」
菜津「言ってたかも……」
希美と彩、茜莉の方を見ながら弁当を食べている。
〇丸内動物園・駐車場(午前中)
駐車場に二台のバスが止まっており、そのバスから上下のジャージ姿に長靴、リュックを背負った生徒たちが次々と下車してくる。
〇丸内動物園・園内・バックヤード(午前中)
男性飼育係の高坂の説明を、茜莉、橘、菜津、希美が横並び聞いている。
高坂「そんな訳で、見学とは違って、四人にはイメージのその更に上の実務を実際に体験して貰おうと思っている」
茜莉、高坂の説明を正面向いて聞きながら小声でポツリ言う。
茜莉「なんで橘くんがいるの……」
橘も正面向きつつ、小声で言う。
橘「蓮人でいいよ昔みたく」
高坂「ゴホン!……分からないことはなんなり聞いてくれ。だけど、端から聞く耳を持たないのはダメだぞ!」
茜莉と橘、恥ずかしそうに下を向く。
その二人を横目で見る菜津と希美。
〇丸内動物園・園内・フラミンゴゾーン(午前中)
ゾーンの陸地の端っこにフラミンゴが集まって固まっている。
茜莉たち四人、水が抜かれた池の底を、デッキブラシで磨いている。
そんな四人へ、高坂が声を掛ける。
高坂「ちゃんと綺麗に磨くんだぞー。腰を入れて腕でググっとな!」
茜莉たち四人答える。
四人「はい!」
高坂「あとは今日は暑いからな。水分補給を忘れずに!」
四人「はい!」
橘、首のタオルで額の汗を拭きつつ、作業している茜莉の背を見ると、デッキブラシで底を磨きながら茜莉の隣に動く。
橘「なんで昨日、メモ見て連絡くれなかったの?」
茜莉、デッキブラシを動かす手が一瞬止まる。
が、橘に背を向ける様に磨きながら動く。
茜莉「なんでって言われても……」
橘「俺、そもそも嫌いになった理由聞いてないから終わってない」
茜莉「ごめん。おぼえてないから……」
橘「じゃあ……さ。おぼえてなくてもいいし、過去の事を忘れて貰ってもいい。新しく付き合ってくんないかな?」
茜莉、手が一瞬止まると、何かを言いかけるが、キッキッキッキッとフラミンゴが鳴く。
茜莉、何も言わず菜津と希美の方に合流し、デッキブラシを動かし始める。
橘、ため息一つ、一人で底を磨く。
高坂「集中してやるんだぞー!」
四人「はい!」
〇丸内動物園・園内・飼料室(午前中)
包丁を持った四人の橘、茜莉、菜津、希美は並んで各々壁に向かって立ち、まな板の上でニンジンをカットしている。
部屋の離れた場所には、茜莉たち四人の他に三グループのジャージ姿の生徒がおり、少しずつ離れて担当の飼育係の下に作業をしている。
四人の背後に立った飼料室担当の智絵、次のニンジンの入った段ボールを開けながら四人に話し掛ける。
智絵「ニンジンのカット作業はまだあるからねー」
希美、手に持ったニンジンを見ながら言う。
希美「このくらいの傷はどうしますか?」
智絵「そうね。この傷は当たり傷かなー?そこの部分だけ切り落としてからカットねー」
菜津、左隣の茜莉に話しかける。
菜津「ニンジンってさ、皮むかないんだよね」
茜莉「え?そうなの?」
と、答える茜莉。
菜津「農家さんでニンジン洗い機に入れた時に表面がブラッシングされているから、既に皮むきしてるようなもんなんだって」
茜莉「へぇー!」
橘「そんなことも知らないのかよ」
茜莉、少しムッとした表情で左の橘に言う。
茜莉「え?じゃあ橘くん知ってたの?」
橘「そりゃあまあ普通に。知らんけど」
茜莉「知らんのかい!」
と、吹き出す茜莉、そして橘。
つられて、菜津と希美もクスクスっとする。
智絵「さあ!がんばって!四人であと二箱よー」
茜莉たちとは別グループで藁を押切器で切断している彩、その様子を見つめている。
〇丸内動物園・園内・バックヤード・休憩室(昼)
茜莉たち四人、同じテーブルで昼食のおにぎりを食べている。
菜津、誰へとなく問い掛ける。
菜津「十五時だっけ?バスの集合時間?」
希美、それに答える。
希美「十四時半。出発が十五時」
菜津「じゃあ一時間半は自由に見て回れるねー」
橘、三人の顔を見ながら言う。
橘「ソフトクリームの無料券貰ったし、まずは皆でソフクリ乾杯だな!」
茜莉、それに答える。
茜莉「ソフクリ乾杯なんて聞いたことない……」
菜津、茜莉と希美の顔を見ながら言う。
菜津「ソフクリって略す?」
希美「初耳ですね」
橘「じゃあ皆も使いなよ!ソフクリ!」
茜莉、菜津、希美「……」
橘「あれ……?」
〇丸内動物園・園内・憩いの広場(午後)
一般客に交じって、ジャージ姿の生徒たちが、広場の椅子やベンチで休憩している。
ソフトクリームの販売店には生徒の行列が出来ている。
広場の端っこのベンチに、リュックを膝に乗せた茜莉、菜津、希美が座って、その三人の前にリュックを背負った橘が立っている。
橘、ベンチの三人に言う。
橘「あの列に全員で並ぶのはなぁ……。あのさ、ジャンケンで負けた二人が、四人分のソフクリ貰って来よっか?」
菜津「じゃあ私!グー出すから!」
と言って、菜津、こぶしを突き上げる。
茜莉、リュックの上に掌を広げて、
茜莉「え?じゃあ私はパー出すね」
と、言う。
希美「……」
希美は無言でチョキをそっと出して見せる。
橘、右手て拳を作り、三人に向かって言う。
橘「よし!せーの!ジャンケン!」
〇丸内動物園・園内・ソフトクリーム店前(午後)
茜莉、そしてその後ろに橘が立ち、ソフトクリーム販売店の列に並んでいる。
橘「なんで正直にパー出すかなぁ」
茜莉「一緒にパー出した人が後ろで何か言ってる」
橘「いや向こうの二人も揃ってチョキ出すか?」
茜莉「いいんじゃないの別に」
間。
進む列。
橘、前の茜莉に語り掛ける。
橘「アカリンさ、変わったよね」
茜莉、正面を見たまま答える。
茜莉「え?……」
橘「以前のアカリン。廊下で見かけたときには声をかけられなかった……」
茜莉「そう……なの?」
橘「でも、先日部活で見かけた時に『あれ?』ってなってさ」
茜莉「部活?」
橘「いや俺、隣の剣道部だし」
茜莉「そうだったんだ?」
橘「本当に忘れてるんだね……」
茜莉「……ごめん。これでも少しずつ思い出してきてはいるんだ。でもどんな顔して話したらいいか分からない時も……さ」
橘「中学二年の時に、同じクラスになった」
間。
茜莉「……私、なんて読んでた?」
橘「蓮人」
茜莉「じゃあ蓮人くんだね」
進む列。
橘「やっぱりそう呼ぶんだね」
茜莉「そう?……うん」
〇丸内動物園・園内・憩いの広場(午後)
茜莉と橘がベンチに座ってソフトクリームを食べ、その二人の前に菜津と希美が立ってソフトクリームを食べている。
〇丸内動物園・園内・猿山ゾーン(午後)
笑顔の四人。
〇丸内動物園・園内・ライオンゾーン(午後)
橘がスマホで茜莉と菜津と希美の三人を撮影している。
〇丸内動物園・園内・象ゾーン(午後)
四人で象に餌やりをしている。
〇丸内動物園・園内・キリンゾーン(午後)
茜莉、歩いて来てキリンゾーンに差し掛かると、立ち止まって言う。
茜莉「……あ、デジャブ……?なんかこの景色見たことあるかも?……」
菜津、隣の茜莉に言う。
菜津「まあ近隣の大抵の人ならここの動物園、来たことあるとは思うけど」
茜莉、笑いながら答える。
茜莉「だよねー。遠足とか学校行事で必ず来そうだもんね」
茜莉、少し眉をひそめる。
茜莉(でもなん……だろ……。この胸を締め付ける感じ……)
希美、スマホを見ながら三人に言う。
希美「そろそろ集合時間になるから戻らないと」
茜莉、自分のスマホを見て言う。
茜莉「ほんとだ」
菜津と橘も自分のスマホを見る。
菜津「じゃあ戻ろっか」
茜莉、視界の先のトイレを見て言う。
茜莉「あ、私、そこのトイレ寄って行くからさ。皆は先行ってて」
やや小走りでトイレに向かった茜莉。
そのリュクを背負った茜莉の背中へと橘が言う。
橘「あっ……じゃあ。先、行ってるよ」
〇丸内動物園・園内・トイレ外(午後)
ハンカチで手を拭きながらトイレ内から出て来る茜莉。
すると、前から彩がやって来て、すれ違いざまにポツリと言う。
彩「楽しそうだったね」
茜莉「……え?」
思わず振り向く茜莉。
トイレの中に消えていく彩のリュック姿。
と、突如脳内に響くェアィンの声。
ェアィン(アカリン!)
茜莉、その呼び声に反応して、視線を前に戻す。
茜莉「!?」
〇丸内動物園・園内・異空間
園内の景色は一変しており、紫色の暗い異空間に瘴気が漂い、そこいらには紫色の瘴気溜まりが幾つかある。
目の前のキリンゾーンにキリンはおらず、他のゾーンにも動物も、そして人影も全くない。
茜莉「この感じ……」
浮き出る様にキリンゾーンの前にひとつの人影が現れ出てくる。
ェアィン(ソうだネ……)
茜莉「二度目……だよね?」
と、突然、茜莉のスマホが鳴る。
茜莉、ジャージの上着のポケットから取り出す。
その画面は真っ暗で着信音だけが鳴っている。
茜莉「この着信音……なんで?……懐かしい……」
スマホの着信音が鳴り止む。
と、再び甲高くスマホが鳴り始めると、スマホ自体と持った茜莉の右手に、紫色の瘴気がまとわりつく。
茜莉「きゃっ……!」
ェアィン(アカリン!)
震えながらそのスマホを持った右手が、茜莉の右耳へと近づいていく。
茜莉、スマホから顔を背けるが、逃れられずに右耳にスマホが触れる。
スマホから音声アナウンスが聞こえる。
音声アナウンス《オカケニナッタデンワハ、デンパノトドカナイバショニイルカ、デンゲンガハイッテイナイタメ、カカリマセン》
〇丸内動物園・園内・異空間
茜莉の視界に、右手に持った瘴気を纏った赤いスマホが見える。
茜莉(このスマホ……私の……中学の時のだ……)
茜莉、視界を動かすと、私服の冬服が見える。
茜莉(懐かしい……。この服も)
茜莉(そう……私、電話しなくちゃ)
茜莉、慣れた手つきで瘴気を纏ったスマホを操作して、右耳に当てる。
スマホから音声アナウンスが聞こえる。
音声アナウンス《オカケニナッタデンワハ、デンパノトドカナイバショニイルカ、デンゲンガハイッテイナイタメ、カカリマセン》
茜莉、再びスマホを操作して、耳に当てる。
スマホから音声アナウンスが聞こえる。
音声アナウンス《オカケニナッタデンワハ、デンパノトドカナイバショニイルカ、デンゲンガハイッテイナイタメ、カカリマセン》
茜莉、再びスマホを操作して、耳に当てる。
スマホから音声アナウンスが聞こえる。
音声アナウンス《オカケニナッタデンワハ、デンパノトドカナイバショニイルカ、デンゲンガハイッテイナイタメ、カカリマセン》
茜莉、再びスマホを操作して、耳に当てる。
スマホから中学時代の茜莉の声が聞こえる。
中学の茜莉
~第4話・終わり~
~用語~
・KASSEN
⇒合戦とも。日本のスポーツチャンバラが海外で変化し、鎧の様なプロテクターや攻撃武器にヒットを感知するセンサーを搭載し、体の各部位に斬撃もしくは打撃によって、プロテクター同士を繋ぐ関節部分のパーツにある電磁ロック(ソレノイド)システムで、人体の関節の可動域制限を設け、よりリアルなチャンバラごっこと、複数人による同時対決で戦略を楽しむ歴史は割と浅いスポーツ、競技。
茜莉の高校は現在は進学校ではあるが、以前の商業高校時代に、このKASSENに力を入れていた経緯があって、女子の部活があり、元来生徒数が少な目な男子の部活はまだない。