第2話 第二戦 The illusion of the past.
人物紹介
ラルス・リアム
性別:女
歳:28
身長:168
趣味:睡眠、読書、筋トレ、一人旅
能力:視界内の金属を操れる
呪い:災厄の鬼神
基本的に銃や格闘技で戦い、時に鬼神の力を使い戦闘する。
柊 悠弥
性別:女
歳:19
身長:148
趣味(と言うより好きな事):ラルスと仕事、会話、等
能力:獣人化
獣人化すると身体能力が跳ね上がるので、基本的にそれを使って戦っている。
エンシャンツ・ジークフリート
性別:男
歳:32
身長:189
趣味:ナンパ、女遊び、仕事
能力:体力を消耗し、味方の怪我などを回復できる
銃を使って距離を取りつつ、味方の援護に徹している。
師匠(本名:金田城絵美)
性別:女
歳:不明
身長:185
趣味:読書、筋トレ、弟子の相手
能力:無し
銃と体術を駆使してあらゆる敵を打ちのめす。
夜那月 美咲
性別:男
歳:29
身長:180
趣味:仕事、読書、筋トレ、ラルスの相手
能力:電気系統全て操れる
日本刀使いで、右手で日本刀、左手で電撃といった器用な技を使う。
«バンッ»
始まった乱戦、まず1匹だ。
「ガルゥ…」
ピストル弾が喉元に刺さる。
化け物は血を吐きながら、地面に崩れた。
«バスンッ!»
マグナム弾の銃声、
「ま、そりゃそんな実力はねぇか。」
地面に倒れ込んだ眉間に風穴が空いていた。
「順調だな。」
「ですね!」
師匠も俺も、拳銃を使って1匹ずついなす。
そうしてお互い場を凌いでいた。
「よっと!」
もう1匹を蹴りで仕留める。
「ガルゥァ!」
隙あり!とでも言うかのように吠えながら、化け物が背中から襲いかかってきた、
「あらよっとぉ!」
無論、見えてはいたので、体をねじりながら地面に手を付き、側転の体制で相手に蹴りを入れる。
「グルァ…」
顔面に突き刺さり、脳震盪でも起こしたのかぶっ倒れた。
そうして切り抜けて、
「こいつでラスト…」
「一段落着いたな。」
2人で1息ついた。
「う〜ん、流石に勝てないか〜…」
「ちょ…主任、何故ここに…」
奴らの声に紛れ、違う声が、また、した。
その声に、俺は聞き覚えがあった。
「あの声は…ッ!!!…」
「ラルス?どうした?」
「アイツは…許さねぇ…」
師匠の声もろくに耳に入らず、頭の中が憎悪に染ってゆく。
「あー、君だったのか、リアム君。」
研究員が数名、化け物と同じ穴から出てきて、その違う声の主が俺を見て、そういった。
視界が揺れる。
「ジェンド…てめぇは絶てぇ、ぶっ殺す!」
歩いて奴らに近づいていく。
「ら、ラルス?落ち着け、あいつらをよく見ろ、ホログラムだ。」
師匠の静止を聞かず、右手を突き出し、
『ブチ抜け』
そう、強く鬼神に念じ、左目が強く光る。
(…)
少し、顔を歪めた鬼神がちらっと見えた気がしたが、構わず…
«バギガギギギガガギギギギ…»
空間を破るような音を響かせた。
「はぁ…やれやれ、またキレてるな……」
師匠が溜息をつき、なにか、端末をいじる音が聞こえた。
「………ッチ、この方向じゃない…あの野郎、絶てぇ仕留めてやる…!」
走り出そうとした、のだが…
「はいはい、ラルスとりあえず待ちな。」
「じじょうじまっでまずぐびが…」
とんでもない腕力で、首根っこを掴まれた。
「とりあえず、こいつと話して落ち着け。」
とりあえず緩めてもらい、地面に足を着く。
その時点でだいぶ、体に血は下ってきていた。
「けほっけほっ…落ち着けって、誰と話せ━」
少し痛む首を押えながら、端末の画面を見た。
「━よう、ラル、元気か〜?」
少しオッサンくさいイケボが、端末からした。
…なんだろうこの安心感は…
「…美咲ぃぃぃ…今どこよぉ〜…」
師匠にも誰にも聞かせたことの無いような声を出した、というか出た。
「しばらく会ってないからって、そんな声出すなよ、仕事中だろうに。」
「あーだこーだ言い訳する余裕があるなら会いに来やがれこの…相棒。」
そう、声の主は俺の相棒兼…想い人だ。
想い人と、言っても、もうとっくにお互い、信頼関係とかとか色々築いている…
「ホントに行ってやろうか?」
「来て!」
「素直か。」
「素直で何が悪い!」
「悪か、ねぇけどよぉ…」
「むぅ…」
夢中になって話していると、
「はいはい、イチャつくのはあとにしろ、あとさすがに引き上げるぞ、ラルスここは案外広い、私らだけじゃどうにもならなそうだ。」
師匠が静止に入った、なんか申し訳ない。
その後、また後でと電話を渋々切り、地上へ出るため、もう一度鬼神に力を借りた。
鬼神のおかげもあって、楽に地上へ出て、帰路に就いていた。
だが、今日は能力を酷使したため…
「ししょ〜…やばいっす…」
俺は眠気と戦っていた。
「もうちょっと頑張りゃ、美咲が来るんだから、頑張れ。」
俺の少し前を歩いている、師匠が少し呆れた声を出す。
いやまぁ能力酷使したの私ですけど…
「あいつぅ…早く来ないかなぁ…わっ!?」
フラフラ歩いていたせいで、つまづいた。
「ん?…おいバカ何やって…」
師匠も完全に気にしてなかったようで、そのまま前に倒れるかと思ったが…
「ほい、キャッチ、相変わらず軽いな。」
体が前に傾いたまま止まった。
「この感覚、この匂い、そしてこの声は〜…」
私は顔を上げた。
腰に差した二本の刀、赤い瞳、そして白髪…
「久しぶりだな、ラル。」
私はその姿を確認して、体から力が抜けた。
「美咲ぃぃぃぃ〜……」
その後、私は、美咲におぶられて帰ったとさ…